看護学研究科
KYORITSU NEWS
概要
平成25年4月に開設した共立女子大学看護学部は、平成29年3月に第一期生を輩出しました。学士課程では、看護師教育に特化した看護学部の特色を生かし、看護実践の基礎的能力に加え、学士レベルの課題探究能力と看護実践の専門性を発展させる能力の涵養に努め、自己研鑽への指向性と能力の高い学生の育成に専心してまいりました。
この4年間の実績をふまえ、平成29年4月より共立女子大学大学院看護学研究科看護学専攻(修士課程)を開設しました。本課程では、地域包括ケアの時代に求められる看護実践能力・研究能力を備えた人材の育成を目指しています。
立地を生かし、社会人の方たちにも学びやすい入試制度と授業時間割を設けていますので、仕事と並行した就学も可能です。また、大学院は男女共学となっています。
研究科長挨拶
21世紀に入り、医療を取り巻く状況は大きく変わりました。平均寿命が延び、介護を必要とする高齢者は、保険医療制度を圧迫するほどに急増し、疾病構造の変化や医療の高度化によって、複数の疾病、慢性疾患や障がいとともに、地域で日常生活を営む人々も増えています。健康概念は、「単に病気がない状態」から、「心身の状態に応じて生活の質が最大限に確保された状態」へと変わり、医療の目標も「治療・救命」から「機能回復・人生支援」へ、利用者に対する支援観も「治す」から「支える」へと変わりつつあります。このような変化の中で、国民の健康を支えていくためには、治療を提供する医療、予防・健康づくりを行う保健、また在宅ケア・リハビリテーションを含む福祉が連携、協働し、利用者並びに地域のニーズに応じて一体的、体系的に支援を提供する「地域包括ケア」の構築と推進が喫緊の課題とされています。
このような状況に対して、広域な視野をもって利用者個々のニーズやシステム全体を見わたし、既存の援助方法やシステム、制度を分析し、解決策を考案し、様々な分野や人と手を携えて利用者を支えるケアや仕組みを提案することのできる人材が強く求められています。
共立女子大学大学院看護学研究科(修士課程)は、このような看護実践能力、研究能力を有する人材の育成を目指し、2017年4月に開設しました。

看護学研究科 研究科長
北川 公子