文芸学研究科人材養成目的・3つのポリシー(2023年度以降入学者)
人材養成目的
文芸学研究科文芸学専攻(修士課程)の人材養成目的は、本学の建学の精神及び共立女子大学大学院の人材養成目的に基づき「文学・芸術およびそれらのメディアやそれらと関連する文化・思想・社会に関して、深く広く研究して高度な学識を修得し、文化の発展に寄与できる、有能で創造性に富む人材を養成する」ことである。
3つのポリシー
ディプロマ・ポリシー
共立女子大学大学院文芸学研究科文芸学専攻(修士課程)は、建学の精神「女性の自立と自活」を基本理念に、文芸学における高度な学識ならびに実践能力の修得と、修士論文の作成を通して、客観性・自律性、課題発見・解決力、リーダーシップを備えた人物で、文芸学研究科が定める所定の単位を修得し、修士論文を提出し、最終審査に合格した者に対し修了を認定し、学位を授与する。
観点 | 内容 |
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DP1 客観性・自律性 |
文学・芸術・メディアおよびそれらと関連する文化・思想・社会に関する深く広い研究をつうじて修得した学識にもとづいて、自らの主体的な判断により行動する倫理観とマネジメント能力を身につけている。 |
DP2 課題発見・解決力 |
最先端の知にアクセスするリテラシーと、専門分野に関する深く広く研究をつうじて修得した柔軟な批評精神にもとづいて、課題を設定し、課題解決のための方略を提案しうる論理的思考力を身につけている。 |
DP3 リーダーシップ |
専門分野に関する対話的な研究をつうじて培った他者への想像力にもとづいて、他者と協働して、友愛の理念に立って市民社会の発展に寄与する能力を身につけている。 |
カリキュラム・ポリシー
共立女子大学大学院文芸学研究科文芸学専攻(修士課程)は、ディプロマ・ポリシーに定める資質・能力を育成するために、文芸学研究科文芸学専攻の特性及び専門性に応じた教育課程を提供する。そのために、必要な授業科目を配置し、順次性ある体系的な教育課程を編成する。その際、科目履修の順次性を通し、カリキュラムの体系的学修を可能にするために、カリキュラム・マップ、カリキュラム・ツリー、ナンバリング、履修系統図を用いる。教育課程の編成及び授業実施にあたり、教育内容、教育方法、学修成果の評価方針を以下の通り定める。
教育内容
CP1 共通科目
大学院に求められる「幅広く深い学識の涵養」「豊かな学識を養うための複合的な履修」の重要性に鑑み、領域横断的な履修による幅広い知識が獲得できるように教育課程を編成する。修士課程で研究を始めるにあたり、人文学分野における資料の収集、整理の方法や先行研究の調査方法などを習得し、また、各自の研究テーマにしたがって助言をうけながら修士論文執筆の計画を立てるため、1年次に必修科目として「文芸学研究法」を置く。
CP2 専門科目
学部教育との継続性と専門性に配慮しつつ、近年の文学・芸術・メディアにおける教育研究の方向性と社会的要請を十分に勘案したうえで、教育課程を「日本文学領域」「英文学領域」「演劇学領域」「文芸学領域」の各科目群により編成し、各科目群における教育目標に応じた授業科目を適切に配置する。
【日本文学領域】日本文学に関する高度で総合的な研究能力を育成するために、日本の古代から近代までの各時代の詩歌・物語(小説)・言語などを取り扱う科目として「古代日本文学研究」「中・近世日本文学研究」「近代日本文学研究」「日本語研究」「漢文学研究」「書誌学研究」「日本文学基礎研究」を置く。
【英文学領域】英語、英米文学、英語学に関する高度な専門的知識および能力を育成するために「英語学研究」「イギリス文学文化研究」「アメリカ文学文化研究」「英語文学批評研究」を置き、英語によるライティング能力を育成するために「論文英語ライティング」を置く。
【演劇学領域】演劇の理論と歴史に関する高度な専門知識と研究能力を育成するため、演劇の本質と西洋および日本の古典劇、現代劇などに関する科目として「劇文学論」「中・近世日本演劇研究」「近・現代日本演劇研究」「英米演劇研究」「ヨーロッパ演劇研究」「演劇学文献研究」「映画学研究」を置く。
【文芸学領域】日本文学、英文学を除く文学・芸術(美術史)の諸領域に加え、それらと関連する外国語(フランス語)、メディアや文化・思想・社会に関する高度な専門的知識と広い視野からの研究能力を育成するために「芸術論基礎研究」「比較芸術研究」「比較文学研究」「比較文化研究」「歴史文化研究」「現代文化研究」「文芸とメディア研究」「文化とメディア研究」「文芸学特講」を置く。
CP3 論文研究
入学から修了までの指導教員による一貫した論文指導をつうじて、質の高い論文に結実するよう教育課程を編成する。必修科目として「論文研究」を配置し、修士論文執筆に際しての実際的な指導を行う。
教育方法
- 教育内容の実施にあたっては、対面教育を原則とし、その内容に相応しい適切な授業形態(講義、演習)を用いる。また、その効果について十分に検討したうえで、社会の多様なニーズに対応し、必要に応じ遠隔教育を活用することとする。
- 組織的な指導体制を整備し、研究指導教員、当該領域の専任教員及び他領域の専任教員の三者の連携のもと、継続的かつ個別的な指導を行う。
- 授業開始後の学修の指針として機能する適切なシラバスを作成し、授業計画に基づいて適切に指導を行う。
- すべての科目で形成的評価を適切に取り入れ、授業期間中に学生の理解度を把握し、確実にフィードバックする。
- 教員と学生、学生間のインタラクションを取り入れた教育方法をすべての授業で行う。
- 社会人学生に対しては、申し出により大学院設置基準第14条を適用し、開講曜日・時間を柔軟に調整し授業を展開する。
- 就業、介護、出産・育児等の理由により、標準修業年限で修了することが困難な学生に対しては、申し出により長期の在学期間を計画的に設定する長期履修制度を適用する。
学修成果の評価
- 各科目で到達目標を具体的に定め、その到達状況を適切に評価する。
- 各科目で単位修得目標を具体的に定め、単位修得の可否を適切に評価する。
- 各科目の学修成果の最終的な評価は、授業科目の内容に応じて、試験、課題、レポート、意欲・態度等より適切に評価する。
- 各科目の評価方法と評価割合を明確に定める。
- 修士論文については、論文発表会・審査会における口演形式での論文発表の後、主査1名と副査2名の口頭試問により評価する。
- 修士論文は 「修士論文審査基準」に沿って論文の内容(①テーマの意義、②方法の妥当性、③データの分析・活用、④論述の妥当性、⑤独自性)と口頭試問(内容の説明、指摘された問題点への回答、将来的な展望への説明)の二方向から審査を行い、その報告をもとに研究科委員会において合否を判定する。
アドミッション・ポリシー
共立女子大学大学院文芸学研究科文芸学専攻(修士課程)は、ディプロマ・ポリシーに定める人材を育成するため、以下に掲げる資質を備えた人物を受け入れる。
文芸学研究科文芸学専攻の特性及び専門性に応じた、多面的・総合的な視点による入学者選抜により、多様な能力、適性を持った人材を広く求める。
番号 | 内容 |
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AP1 | 文芸学研究科の人材養成目的を的確に把握し、それに基づいて主体的に学修・研究を遂行し、その成果を社会に還元する意欲を有している。 |
AP2 | 文学・芸術・メディアおよびそれらと関連する文化・思想・社会の学修・研究に要する学力・知識・技能を有している。 |
AP3 | 自己の研究課題の学術的および社会的な意義を認識し、これを論理的に提示できる能力を有している。 |
AP4 | 他者の考えや価値観を尊重しつつ、他者と主体的に関わることによって協働関係を作ることができる。 |