家政学部[被服学科] 家政学部[被服学科]

家政学部 被服学科1年間

4月 入学式・オリエンテーション

 4月1日に共立講堂にて共立女子大学入学式が行われます。入学式が終了すると、学生生活や授業の履修、教員免許や学芸員などの資格取得、キャリア教育に関するオリエンテーションが始まります。入学式の直後に行われる最初の新入生ガイダンスは、被服学科の新入生と教職員の一堂が会す初めての機会であり、教職員紹介とオリエンテーションについての説明があります。写真は被服学科ガイダンスで、被服科学・染織文化財・ファッションクリエイション・ファッションビジネスなどの専門教育について説明が行われている様子です。他にも、教員免許状に関する教職課程や学芸員課程ガイダンスなど、様々なガイダンスがオリエンテーション期間中に行われています。
 被服学科では、被服を中心にしながら多様なキャリアパスに対応したカリキュラムを編成しています。そのため、将来に向けた個々の目標を達成できるように、自ら履修計画を立てて時間割を作成しなければなりません。これまでに経験したことのないたいへんな作業ですが、履修ガイドを読みながら教職員に相談したり、新しい友人と会話したりしながら時間割を作成しています。

  • 被服学科ガイダンス

  • グループワーク

5月 卒業研究

 被服学科には、被服科学・染織文化財・ファッションクリエイション・ファッションビジネスの4コースがありますが、卒業研究では研究室やコースを越えたコラボレーションも行っています。例えば、被服コンピュータ応用研究室(ファッションビジネスコース)と被服意匠研究室(ファッションクリエイションコース)のコラボレーションで、ウェアラブルコンピューティングを応用した新しいファッションデザインに取り組んでいます。「100年後の衣服」をテーマに、体温の維持や身体の保護といった被服の身体・生理的機能や、集団への帰属や自己表現に代表される被服の社会・心理的な機能とは異なる、新しい被服の機能について研究を進めています。
 被服学科の卒業研究では、コースや研究室といった専門分野の枠組みを越えた文理融合のテーマも積極的に進めることで、既存の発想にとらわれずに新しい価値を創出できる人材の育成に取り組んでいます。

  • 導電糸の刺繍で作成した電気回路のテスト

  • 生き物のような服になる予定

7月 基礎ゼミナール・卒業生との交流

 1年生対象の必修科目である「基礎ゼミナール」では、被服学科の卒業生と交流する機会を設けています。2019年度は大学専任講師、大学職員、アパレル企業の社員、 繊維製品品質評価機関の検査員など多彩な職場で活躍する卒業生をお招きして1年生との懇談会を実施しました。1年生には、被服学科での学びのポイントや、大学4年間の過ごし方、サークル活動やアルバイトと勉学との両立などについての相談する貴重な機会となっています。

  • 1年生と卒業生との交流

  • 1年生と卒業生との交流

7月 社会連携プロジェクト・夏着物スタイリングショー

 和装文化の伝承と振興を目的とした社会連携プロジェクトとして「夏着物スタリングショー」を開催しています。2019年度は、最初に、「和装文化の継承と振興に関する社会連携活動」を紹介 し、次に「女子大学生から見た夏着物への意識調査」について発表しました。最後のスタイリングショーでは、着物の反物をリサイクルした帯も制作してコーディネートするなどのサステナブルファッションの新しい提案もしています。被服学科では、このような社会連携活動を通して、アクティブ・ラーニング等の実践的な教育を推進しています。

  • 和装文化の継承と振興に関する社会連携活動の紹介

  • 女子大学生から見た夏着物への意識調査

  • 夏着物スタイリングショー

8月 千代田区内一斉打ち水イベント

 自然の気化熱を利用して気温を下げる打ち水は、暮らしの知恵として古くから行われおり、現代でも手軽に涼しさを体感できる方法として知られています。ヒートアイランド現象によって上昇した都心の気温を下げる取り組みとして、千代田区では、8月を打ち水月間とし、区内一斉打ち水のイベントを開催しています。
 千代田区役所で行われた打ち水イベントには、社会連携活動として和装文化の継承と振興に取り組む学生が浴衣を着て参加しました。学生の浴衣は、市販の製品ではなく、お気に入りの反物や自分でデザインして制作した生地を縫製したものです。

  • 千代田区役所で打ち水

  • 千代田区役所で打ち水

9月 染織文化財の修復

 被服平面造形研究室では福井市郷土歴史博物館越葵文庫寄託の大礼服「大桐花文上着・ズボン・ベスト」の修復を行っています。この作品はスパンコールと金糸などにより立体的に桐文様が刺繍され、明治時代に実際に着装されていた洋服です。この研究は被服学科として横断的に取り組んでいます。被服造形学研究室は洋服の型紙を復元し、作品の裏地の欠損箇所の形状を導き出します。また被服材料研究室は洋服が縫われた糸の素材を判定し、修復材料を決定します。このように修復を行うことで、日本の貴重な染織文化財を次世代に継承することへと繋がります。

  • 修理前の調査

  • 型紙復元のための調査

10月 ウエディングドレスの制作

 被服造形学研究室の卒業制作では、ウエディングドレスの制作に取り組んでいます。デザイン決定、パターン制作、生地の選定、縫製など、すべての作業を学生自身で進めます。王道の白地のAラインのシルエットはもちろん、体にフィットしたタイトなドレスや、中世ヨーロッパをイメージしたものなど、多種多様なウエディングドレスを制作しています。理想のシルエットやボリューム感を表現するためは、試行錯誤を繰り返しながら制作を進めます。

  • ウエディングドレスの制作

  • ウエディングドレスの制作

11月 クラス会

 被服学科では、3年次に被服科学・染織文化財・ファッションクリエイション・ファッションビジネスの各コースに所属し、4年次には各研究室に所属して、専門的な内容を学修するカリキュラムを設定しています。クラス会では、卒業研究を進めている4年生から各コースや研究室の特徴を紹介し、下級生は、今後の進路を考える上での参考にします。就職活動を経験した4年生と、学生視点のキャリア形成や具体的な就職活動の進め方について小グループで活発な質疑や議論を行うなど、学生を主体にした新たなキャリア教育を実践する場にもなっています。立食のパーティ形式で食事をしながら、普段とは異なった授業以外の話題でも教職員や4年生と交流を深める機会にもなっています。

  • クラス会グループ討議

  • クラス会立食パーティ

1月 卒業制作発表会

 毎年、共立講堂で卒業制作発表会を開催しています。4年間の学びの集大成として取り組んだ卒業制作では、作品の制作だけでなく照明や映像・音楽などショーの演出を行い、モデルとしても参加します。豊かな発想により個性あふれる作品や華やかで美しい作品が制作されています。卒業制作発表会には、在学生、卒業生、学生のご家族や友人など多数の方にご来場いただいています。

  • 卒業制作発表会

  • 卒業制作発表会

  • 卒業制作発表会

1月 卒業研究発表会

 被服学科では、卒業研究(卒業論文・卒業制作・卒業演習)の公開発表会を実施しており、口頭発表、ポスター発表、作品展示が行われます。卒業研究は1年間だけですが、入学から4年間をかけて学んだ知識や技術を活用して、独自に設定した課題に取り組みます。4つのコース、被服科学・染織文化財・ファッションクリエーション・ファッションビジネスの専門的な研究に加えて、コースを越えた文理融合の研究も発表されており、伝統的な被服学研究を深化させるとともに被服学の枠組みを拡大するような研究にもチャレンジしています。

  • 卒業研究発表会

  • 卒業研究発表会

  • 卒業研究発表会

3月 学位授与式

 家政学部被服学科の卒業生には家政学の学士号(Bachelor of Home Economics)が授与されます。共立講堂で行われる学位記授与式の後、被服学科では主任の教授から学生一人一人に学位記が手渡されます。華やかな袴姿の卒業生が多く、歴史を誇る共立女子大学の伝統を象徴する式典になっています。

 
  • 学位記授与式

  • 学位記授与式