建築・デザイン学部建築・デザイン学部からのメッセージ
「空間」をつくる建築は工学系・美術系、「モノ」をつくるデザインは美術系ですが、「空間」と「モノ」はどちらが欠けても生活の場は成り立ちません。末永く使い続けてもらうためには「美しい空間・モノであること」が重要です。美しい空間は過ごしやすく、美しいモノは使いやすい。その美しさを創造するために、建築とデザインを融合し総合的に捉え創造する美術系の日本初の建築・デザイン学部です。
建築、デザインには解答がありません。それは「空間」「モノ」は人が使って初めて生きた「空間」「モノ」になるからです。十人十色といいますが10人いれば10人ライフスタイル、趣味趣向が違うからです。また、建築、デザインは1人ではできません。実社会においてはクライアントやチームメンバー等、多くの人とともに模索しつくり上げるため、「空間」や「モノ」を創造する力だけでなく、自身の考えた「空間」や「モノ」の良さを他者に伝える能力もとても大切です。本学部では実社会で生じる課題に近い内容をテーマとした課題解決型授業に力を入れ、プレゼンテーション能力やコミュニケーション能力、そして、社会活動の中でより良い生活の場をつくるという目標をみんなで共有し、率先して行動しみんなと協働しながら、居心地の良い使いやすく使い続けられる「空間」「モノ」をつくる共立リーダーシップ能力を養っていきます。
このように他者と協働し自分の感性を磨き様々な案を検討し一つの案にまとめる必要があります。かなりの時間と検討の繰り返しで、なかなか解答に行き着かないことも多々あります。でも、実際の「空間」「モノ」ができ、そこで人々が活動するのを見るのは最高の気分です。この最高の気分を味わうためには、あきらめずに考え続けるモチベーションが必要です。どうせ苦労するなら楽しんでもらいたいと思います。人は好きなことは労力を厭わず時間をかけることができるものです。皆さんも、建築、デザインを好きになって創る楽しさを身につけてください。

共立女子大学
建築・デザイン学部長 堀 啓二