家政学部[児童学科] 家政学部[児童学科]

HOME

学部・短大・大学院/教育

家政学部

児童学科

人材養成目的・3つのポリシー(2023年度以降入学者)

家政学部 児童学科人材養成目的・3つのポリシー(2023年度以降入学者)

人材養成目的

 家政学部児童学科の人材養成目的は、家政学部の人材養成目的に基づき、「関係的存在である児童について、主として乳幼児期・児童期を通して児童の健全な発達および自立支援、さらに児童をとりまく人的、物的環境への働きかけのために必要な専門的知識・実践力を身につけた女性を育成する」ことである。

3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

 共立女子大学家政学部児童学科は、建学の精神「女性の自立と自活」を踏まえて展開される所定の課程を修め、124単位以上の単位修得と必修等の卒業要件を充たし、幅広い教養と専門分野における知識・技術の学修を通して、以下に示す資質・能力を備えた人物に学位を授与する。

観点 内容
DP1-1
客観性・自律性―幅広い教養
生活者の視点から人間生活について多角的に広く追求し、家政学の領域において主体的に判断のもとに人々の生活の向上と福祉に貢献する幅広い教養を有している。
DP1-2
客観性・自律性―専門知識
保育領域・教科に関する専門的知識を修得し、保育職・教職の役割と責任について理解している。
DP1-3
客観性・自律性―主体的判断力
保育現場・学校現場で生じている課題やニーズに対して適切な対応方法を主体的に考え、他者に説明することができる。
DP2
課題発見・解決力
子どもの発達に応じた保育・授業の構成や環境・教材・教具の工夫ができ、個に応じた支援・指導を遂行することができる。
DP3
リーダーシップ
自己の保育・教育実践を振り返り、自己の学修課題を明確化し実践と理論を結びつけながら自らの実践の向上をめざすことができる。子どもを尊重する態度や保育職・教職に対する使命感と責任感をもって、他者と協働しながら適切に行動ができる。

カリキュラム・ポリシー

 共立女子大学児童学科は、ディプロマ・ポリシーに定める資質・能力を育成するために必要・適切な授業科目を精選し、順次性ある体系的な教育課程を編成する。その際、科目履修の順次性に基づくカリキュラムの体系的学修を可能にするために、カリキュラム・マップ、カリキュラム・ツリー、ナンバリング、履修系統図を用いる。その上で、教育課程編成及び授業実施にあたっての教育内容、教育方法、学修成果の評価の在り方についての方針を次の通り定める。

教育内容

CP1 教養教育科目

 学生を、ひとりの女性・ひとりの人間として自律できる人材、すなわち日々の生活を豊かに充実して生き、主体的に社会に参加・貢献して責任ある役割を果たす人材として育成するために設けられた「自律と努力コア」「創造とキャリアコア」「協働とリーダーシップコア」の必修・選択必修を以下のように定める。

CP1-1 自律と努力コア
  • 初年次教育科目・キャリア教育科目として、客観的に物事を理解し、自己を確立し生涯学び続けるための基礎的な力を養うため、以下の必修を定める。
  • 学生生活への適応、ライフプランやキャリアプラン形成のための「ライフプランと自己実現」、そして論理的な考え方や文章作成技術の定着、課題発見、課題分析、情報収集、グループワーク、プレゼンテーションなどの課題解決に必要な技術の定着をはかるとともに、社会人として果たすべき責務を学ぶために、少人数で行う「基礎ゼミナール」「課題解決ワークショップ」を必修とする。
CP1-2 創造とキャリアコア
  • 新たな価値を創造し社会と積極的に関わっていくための基礎的な力を身につけるとともに、社会人として必要な教養を養うため、以下の必修・選択必修を定める。
  • 情報リテラシーにおいては、情報化が加速する現代の社会生活で必要となる数理・データサイエンス・AIに関する基礎的な知識や技術を身に付けるために、「データサイエンスとICTの基礎」を必修とする。
  • 英語においては、プレイスメントテストの結果を踏まえた習熟度に基づくクラスを編成し、学生の習熟度や希望に応じて体系的に科目群を編成する。現代の社会生活で必要となる英語コミュニケーション力を身につけるために「英語コミュニケーションⅠ」「英語コミュニケーションⅡ」を必修とする。また、今後、進展するグローバル環境におけるキャリア形成に必要な語学能力を養成するためにTOEICのスコアアップを目指す。
  • 社会を幅広く俯瞰し必要な教養を身につけるために、「人間を理解するための教養」「社会を理解するための教養 」「自然を理解するための教養」「身体と健康を管理するための教養」「キャリアを創造するための教養」の5つの科目群から4単位を選択必修とする。
CP1-3 協働とリーダーシップコア
  • 他者と協働しながら課題解決に導くための協働性・コミュニケーション力やリーダーシップを養うために2単位を選択必修とする。
  • 他者と協働し様々な課題解決を行なう中で、自らの価値観と多様な価値観を調整するために必要なコミュニケーション力やリーダーシップを身に付けることを目指して、PBL(Project Based Learning)の手法を用いて授業を行う。
CP2 家政学部共通科目

 家政学部共通科目では、家政学を学ぶうえで身に付けておくべき基本的な知識と技能を修得するため、以下のように教育課程を編成する。

  • 被服、食物、住居、児童、家庭経営の5領域の基本的知識を学び、それらを統合した人間のライフサイクルと福祉の視点から人間生活の構造や基本事項を理解するための科目を配置する。
  • 前述の5領域に隣接または基礎となる社会科学・自然科学などの幅広い諸科学の視点と基本的知識を獲得するための科目を配置する。
CP3 専門教育科目

 専門教育科目は児童学を包括的にとらえるために共通して必要となる知識・技能を修得するための基礎となる科目から応用力を身につける発展科目まで階梯性のあるカリキュラムを構成している。専門科目は、児童の発達と生活を核とした幅広い専門的知識と技能を体系的に学ぶことができるカリキュラムとして4つのカリキュラムの柱「教育と保育」「発達と臨床」「生活と文化」「福祉と共生」と、実践力を養う「フィールドワーク」から構成している。各構成の概要は次の通りである。

教育と保育 幼児教育・保育と小学校 教育の基本理念、目標、方法を学ぶ。時代の変化とともに多様化する子どもの教育・保育ニーズを見通し、子どもの発達に応じた教育・保育者のかかわり方、環境設定についての専門的知識と実践力を身につける。
発達と臨床 生涯発達を見通して、乳幼児期および児童期の 発達の「しくみ」や「みちすじ」を、子どもの遊びや表現活動などの具体的な事象とともに学ぶ。また、子ども・家族への発達相談や子育て支援の方法を体系的に学び、発達臨床技法を身につけた実践者をめざす。
生活と文化 子どもの生活の幅広い 具体的な活動から、子どもをとりまく「自己」と 「人」と「もの」とのかかわりを理論的に学び、生活に組み込まれている遊び、食生活、健康、表現、文化の本質にせまる。
福祉と共生 文化や生活・発達ニーズ の異なる人々の多様性を認め合う人間観を養い、子ども・家庭・地域が 「共に育つ・育てる・育ち合う」社会のあり方と教育・保育の方法を学ぶ。
フィールドワーク 児童学基礎演習教育・保育実習保育・子育て支援実践演習保育・教職実践演習(初等)など、1年次から4年次までそれぞれの学びの段階で体験的学習ができる科目を設け、現場体験を通して、教育、保育の実践力を育む。これらの科目では、学生自らが学ぶ姿勢や課題を分析・検討する力を養うとともに、少人数でのグループ討論、発表を通してプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力も身につける。
CP3-1 専門基礎科目

 主に1年次を対象とした科目であり、カリキュラムの柱に沿った入門的又は基礎的な科目が配置されている。その中でも、1年前期に配置されている「児童学基礎演習」は、幼稚園・保育所におけるフィールドワークをはじめ、子どもにかかわる専門的実践者の基盤づくりのための科目である。

 また、専門的な知識・技術を、実際を想定した場面で活用し、他者との協働の中で適切にリーダーシップが発揮できるように、PBL型授業(Project Based Learning/Problem Based Learning)もこの段階から開始される。

CP3-2 専門基幹科目

 主に2年次、3年次を対象とした保育者・教育者に求められる専門的な知識・技術を修得する科目である。「教育と保育」「発達と臨床」「生活と文化」「福祉と共生」の4つの柱から構成された科目から幅広い専門知識や技能、保育職・教職の使命と責任について学修する。また、各科目で修得した知識・技術を、保育・教育実践やフィールドワークに適用し、理論と実践を統合する能力を養う保育実習及び教育実習が配置される。これら実習では、現場体験やフィールドワークを通して、保育、教育の実践力を育むとともに、学生自らが学ぶ姿勢や課題を分析・検討する力を養うことを目的としている。

CP3-3 専門発展科目

 主に3年次、4年次を対象とした科目である。それまでの学びを踏まえた応用発展的な科目や保育実習及び教育実習などのフィールドワークを通して、子どもを尊重する子ども観や個に応じた支援・指導ができる技能及び保育職・教職への使命感と責任感を基軸として自己の学びを総括し、諸課題を解決していく能力と実践的態度を身につけられることを目標としている。

CP3-4 課題ゼミナール及び卒業研究

 3年次には課題ゼミナール、4年次には卒業研究が配置される。課題ゼミナールは、1人の教員のもと少人数に分かれて、学生各自の興味・関心に基づいたテーマを設定し、論文購読や実践への参加観察、調査、制作などの方法を用いて、レポートあるいは作品をまとめる。

 卒業研究は必修科目として、3年次までの学修・研究の成果を踏まえ、児童学の諸分野における特定の課題を選択、研究計画を立案し、教員の指導のもとに研究を行う。その成果を論文としてまとめ発表する。これら一連の学びを通して、課題解決能力やプレゼンテーション能力を養うとともに、児童の育成やその支援、子どもにかかわる専門実践者としてふさわしい認識と理解を確かなものにする。

教育方法

適切な授業形態

 教育の実施は、その内容にふさわしい適切な授業形態(講義・演習・実験・実習・実技)を用いる。また、その効果について十分に検討した上で、必要に応じ遠隔教育を活用することとする。他者との協働性やリーダーシップに寄与する主体的な学びの力を高めるために、少人数制よる教員と学生間の双方向授業、グループディスカッション、ディベート、グループワーク等のアクティブ・ラーニングの手法を取り入れたPBL(課題解決型授業)導入する。

シラバス

 授業開始後の学修の指針として機能する適切なシラバスを作成し、授業計画に基づいて適切な指導を行う。

 シラバスにおいて、事前・事後の学修内容、目安の学修時間を提示し、事前・事後学修を担保する。

フィードバック

 すべての科目で形成的評価を適切に取り入れ、授業期間中に学生の理解度を把握し、確実にフィードバックする。

ルーブリックの活用

 学修成果の可視化と学修成果の学生の自発的改善に取り組めるように、必要に応じてルーブリックを用いた授業を行う。

履修モデル

 2年次からは、保育士資格および幼稚園教諭免許の取得をめざす「幼保履修モデル」と、幼稚園教諭免許および小学校教諭免許の取得をめざす「幼小履修モデル」に沿ってカリキュラムを作成し、これら二つの履修モデルを活用して学修効果を高める。

発表会

 卒業研究においては、学生と教員出席のもと客観的評価を行うため発表会を行う。

学修成果の評価

到達水準の明確化と適正な評価

 各授業科目の到達目標を具体的に定め、求める到達水準を明確化して、その到達状況を適正に評価する。各授業科目の単位修得目標を具体的に定め、求める到達水準を明確化して、単位取得の可否を適正に評価する。

学修成果の評価—レポート・試験・作品

 各授業科目の学修成果の最終的な評価は試験・レポート・提出作品(講評会含む)により行う。また、授業科目の内容に応じて、日常的な課題、小テスト、意欲・態度等を適切に評価する。

アセスメント科目における客観的・総括的評価

 4年間の学修成果・卒業時到達目標の到達度については、アセスメント科目(卒業研究)における学修成果の論文・作品・発表等により、指導教官と他の教員で総括的に評価する。

進級条件

 1年次から2年次の進級については、1年修了時時点の通算GPAが0.6以上であることを条件とする。3年次から4年次の進級については、卒業に必要な124単位のうち84単位以上の単位を修得していることを条件とする

アドミッション・ポリシー

 共立女子大学家政学部児童学科は、建学の精神である「女性の自立と自活」に基づき、本学が教育の基軸にすえる「リーダーシップ」教育と「実学」教育を理解し、積極的に受容する資質・能力を有し、以下に掲げる学力の三要素を備えた人物を受け入れる。なお、このような学生を適正に選抜するために、多様な選抜方法を適切に実施する。

学力の三要素 AP№ 内容
知識・技能 AP1-1 高等学校の教育課程を幅広く修得している。
AP1-2 高等学校卒業までの履修内容のうち、体育、音楽、造形など入学後の修学に必要な技能を有している。また、基礎的なコミュニケーション能力、基礎的な科学的思考力、社会、生活、文化を理解するための基礎的な知識・技能を身に付けている。
思考力・判断力・表現力 AP2 身近な社会問題について、これまで身に付けた知識・技能を基に論理的に考え、他者の意見や考え方を尊重しつつ他者へ客観的に説明するための思考力・判断力・表現力を有している。
主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ意欲・態度 AP3-1 課題を課された際に、主体的に探求し、最後まで取り組むことができる態度を有している。
AP3-2 リーダーシップを発揮し、他者と協調・協働して社会に貢献したいという目的意識・態度を有している。

過去年度入学生用はこちら