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学長メッセージ

学位記授与式式辞

学位記授与式式辞

学長から卒業生へのメッセージ

学位記授与式式辞(令和3年度)


 令和3年度学位記授与式にあたり、お祝いの言葉を申し述べます。
 修了生、卒業生の皆さん、そしてご臨席賜りました保護者、ご家族の皆さま、オンラインでご視聴の皆さまご卒業おめでとうございます。
 今年度、本学から大学4学部1040名、短大2科227名、大学院では4研究科13名、計1280名の学生、院生が卒業していきます。
 コロナ禍にかかわらず例年通リの卒業生数であることと共に、制限された人数ですが保護者の方々にご参加を頂き、昨年と同様に対面で学位記授与式を行えますことをまず喜びたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症は2020年の第1波以降、今年2022年1月の第6波を数え、4度の緊急事態宣言発出があり、今は東京都にまんえん防止等重点措置が適用されています。
 本学では感染防止措置を十分に講じた上で、対面授業を重視する方針で授業をおこなってまいりましたが、皆さんはここ2年間大学に来ることに大きな制限を受け、本来楽しいはずであるサークル活動など正課外活動も自粛をお願いしてきました。期待していた留学がかなえられなかった学生もいる事でしょう。また、日常生活も不自由を強いられて、苦しく辛い思いをされてきたことと思います。
 昨年末は、コロナウイルス感染者数も減少し、2年間の我慢の末やっと夜が明けるかと思えば、1月にオミクロン株を中心とした第6波によりまんえん防止等重点措置が適用され、本日このように制限された形の学位記授与式となりました。それでも2年前に比べれば、少し前進したと言えますし、今この学位記授与式の場にいる皆さんには、よく頑張ったね、おめでとうと言いたいと思います。
 また、この晴れの日を心待ちされていた保護者・ご家族の皆様には、教職員一同、心よりお祝いを申し上げるとともに、これまでの厚いご支援に対して、感謝の意を表したいと存じます。
 さて、皆さんは、平成に本学に入学し、令和に卒業していきます。卒業までの時代を今、どのように評価されるでしょうか?
 みなさんが生まれ育って来られた時代は、V・U・C・A、ブーカの時代と言われます。Volatility (激動)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(不透明性)、という四つの言葉の頭文字のV・U・C・Aをとってブーカの時代と言います。
 天災が多く、社会情勢の変化も激しい平成の時代が終わり、文字通り「美しくなごやかな」時代を期待して「令和」と名付けられた新しい時代が始まりましたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、あらためて現代がブーカの時代であることがより鮮明になっています。ブーカの時代は一言でいえば理不尽な時代でしょうか。
 社会は、コロナ感染症ばかりでなく、今のウクライナ情勢をみても理不尽と思える出来ことに満ちています。皆さんはこのような社会を避けて通ることはできません。
 しかし、本学を卒業する皆さんには理不尽な社会と闘う二つの力がそなわっていると私たちは信じます。
 一つ目は、誠実であり勤勉であることです。例えば新型コロナについて言えば、世の中に飛び交う風説や風評に惑わされず、自分の行うべきことを誠実にそして勤勉に行うことです。新型コロナを自分の問題として引きうけ、他人にゆだねず自分で考え行動する力、手洗い、マスク着用、社会的距離を保つことなど、地道に行うべきことを勤勉に、そして誠実に行うことです。誠実・勤勉は理不尽な想定外の出来事に耐え、跳ね返す力、抵抗力、レジリエンスにつながります。このような時代に適応していくには、resilientな心が求められます。
 二つ目は他者を思いやり助け合うことです。本学では1昨年の4月から副専攻としてリーダーシップを掲げ、他者と協働してリーダーシップを発揮する力を養うことを明示しましたが、この教育方針はすでに昔から共立の教育にあったものです。その根本にあるのは本学の校訓の一つである友愛です。この感染症はだれでも罹患する可能性があるものです。感染した人を責めるのではなく、思いやる気持ちが友愛です。今、社会のあらゆる領域で分断が進んでいると言われます。特に目に見えないウイルスの脅威は、ややもすれば異質な者、弱者を排除する力を強めがちです。だからこそ友愛による他者への思いやりが大切になります。
 コロナ禍というストレスの多い社会にこそ本学の校訓である「誠実・勤勉・友愛」という徳目は輝くのではないでしょうか。
 春はまた巡り来ますし、やがて社会は復活するでしょう。
 今は、こうして学位記授与式を開催できることを静かに喜び、私の式辞とします。
 ありがとうございました。

令和4年3月15日
共立女子大学 共立女子短期大学
学長 川久保 清



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