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KALECOについて

KALECOについて

※2015年度から始まった、舞台をつくる KALECO は、2017年度をもって一旦活動を休止しています。
 次なる展開に、どうぞご期待ください。

KALECOとは

KALECO──Kyoritsu Active Learning Experience for Collaborative Communication──とは、共立女子大学・共立女子短期大学で学べる多彩な教養と技術を結集して集団的創造を実践し、その成果を公開する全学部学科連携の授業プロジェクトです。このため2015年度より全学共通教育科目「総合表現ワークショップ」を新設、所属・専門を越えて連携した18名余の教職員と、専門技術アドバイザー10名余が共同で学生指導にあたっています。
KALECO初年度の試みは、「共立講堂でメーテルリンクの『青い鳥』を上演する」。スタッフ・キャスト、すべて学生がつとめ、大多数が初心者ながら、大成功をおさめることができました。

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KALECOの目的

質の高い作品を創作するには専門技術の習得が不可欠です。しかし、技術習得だけであれば、全学共通教育の目標としてはふさわしくないものです。KALECOの目標は、むしろ、技術を創作に活かせる人間関係を築くこと、そして議論・協力・共有に向けての総合的コミュニケーション能力を獲得することにあります。
集団で一つの作品を創り公開するためには、アイディアの共有、よりよい作品作りにつながる議論、アクシデントを乗り越える信頼関係の構築、そして大学の教職員やプロのアドバイザー、地域地域連携など、あらゆる局面での複合的かつ協調的なコミュニケーションが必要です。作品を一般公開する以上、楽しんでいただけるクオリティを目指すのは当然のこと。KALECOがプロデュースするのは、学生が社会でも必ず必要とされるこれらの能力を一足早く獲得し、そして創作を通じて学生ひとりひとりが主体的個人としての成長を実感できる授業です。

実践内容

2015年度・2016年度のKALECOでは、被服・建築・デザイン・文芸など、本学が持つクリエイティブな専攻領域の特色を活かして舞台作品を上演しています。様々な専門領域を持つ複数教員が担当することで、実学と教養の結合のみならず、学際的連携、大学の内外のミーティングなど、授業は多様なコラボレーションのステージとして活用されます。
課題作品はモーリス・メーテルリンクによる1908年初演の戯曲『青い鳥』。童話としてのイメージが強い作品ですが、原作は19世紀末から20世紀初頭にかけての世紀転換期文学・芸術のエッセンスがつまった戯曲です。学生は教員の指導のもと原作を読み込んで上演台本を作成し、さらにその台本を具象化するため、舞台芸術の第一線で活躍するアドバイザーのサポートのもとで、舞台美術・衣装・照明・音楽などスタッフの仕事、そしてキャストとして演じることを学びます。公演をオフィスワークで支える制作・広報も学生の仕事です。
上演に至る道のりは非常に長いものですが、使える時間は限られています。
他の授業も怠らないよう、作業を無理のないよう分配し、メンバー同士の協調関係を維持し、かつ創造性にあふれた豊かな結果を目指す。時に問題は起こりますが、重要なのは問題を起こさないことではなく、問題を乗り越えること、そして全員で上演成功というゴールにたどりつくにはどうしたらよいか、自分がそこで何ができるかを考えることです。
それは、演劇に限らず、これからの社会に最も必要とされる、前向きな人間的な力です。KALECOは、そうした社会生活のエクササイズと学修のフィールドでありたいと考えています。

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