家政学部 被服学科学生の卒業論文・卒業制作(学長賞)
優秀な論文と作品を表彰する「学長賞」。家政学部 被服学科からは伊藤 ねねさんが選出されました。
2025年度受賞制作
Wedding Dressの制作 —澪—
家政学部 被服学科 ファッションクリエイションコース
伊藤 ねねさん
伊藤 ねねさんのコメント
この度は学長賞に選んでいただき、大変嬉しく光栄に思います。
卒業制作では、水の流れのような至高のラインを追求したウェディングドレス「澪(みお)」を制作しました。これまでに培ったパターンの技術に加え、4年次にはウェディングドレス特有の設計や製作技術を深く学び、作品の完成度を高めることができました。また、チームリーダーとして、卒業制作発表会が円滑に進むよう運営業務にも尽力いたしました。
一歩ずつ理想を追求し、真摯に課題と向き合ってきた過程を、このようなかたちで評価していただけたことは、私にとって大きな自信となりました。これまで温かくご指導くださった先生方に、心より感謝申し上げます。
春から進むアパレル業界でも、大学で培った知識と経験を糧に、少しでも社会の役に立てるよう努めていきたいです。
作品要旨
「澪」は、川の流れの中で水脈が自然に形づくられる道筋を意味する。本作品では、水が穏やかに流れ、途切れることなく続いていくイメージをドレスのデザインに反映することを目的とした。ドレス全体のラインや胸元の装飾には、川の流れを連想させる縦の動きや曲線を取り入れ、身体のシルエットを最も美しく見せるラインを追求した。縦長のシルエットを強調するため、長いトレーンと大きく開いた胸元を組み合わせ、ウエストから自然に広がるセミ A ラインのドレスを設計した。スカートはミカドの上に 2 枚のソフトチュールを重ね、裾に釣り糸を入れることで、水が流れるようなたゆみのあるラインを表現した。さらに、装飾パーツを重ね、不規則な曲線を描くことで、「澪」からイメージされる流れを表現した。
指導教員
権 裕美 准教授
推薦理由
ウエディングドレスの制作には、パターンメーキングに関する深い知識とともに、高度な縫製技術が求められる。本作品は、川の流れの中で水脈が自然に形づくられる道筋を意味する「澪」をテーマに、水が穏やかに流れ、途切れることなく続くという抽象的なイメージを、具体的なウエディングドレスのデザインに表現している。
身体のラインそのものを生かした造形となっており、さらに、水面に見られる美しい光の反射をイメージさせる、ソフトチュールやレースの装飾など、素材の機械的特性から光学的特性までデザインを多面的に検討しており、作品としての完成度が高い。
授業にとどまらず、パターンメーキング技術検定の資格取得にも積極的に取り組むなど、専門的スキルの向上に向けた主体的な姿勢が見られ、その意欲は学びの深化にもつながっている。卒業制作発表会ではフィナーレ演出を担当し、演出案の立案から連絡調整に至るまで率先して取り組み、共立リーダーシップに示される能力を発揮して、多大な貢献をしている。
人物としても優れており、家政学部被服学科の学長賞の候補者としてここに推薦する。
(2026年3月掲載)







