ALUMNI INTERVIEW
卒業生インタビュー
家政学部 建築・デザイン学科

卒業生から在学生へのキャリア選択のアドバイス

田丸(旧姓:岸本)悠夏さん
家政学部 建築・デザイン学科 建築コース(2016年3月卒業)
スウェーデンのルドヴィカ在住、夫、息子2歳、息子1か月の4人家族

2016年に家政学部 建築・デザイン学科 建築コースを卒業。夢だったインテリアコーディネーターとして、3年間働いたのち、夫の転勤・妊娠を機に退職をした田丸さん。退職を決めるにあたって、「葛藤」は大きかったそうです。「女性のライフイベントとキャリアをどう考えるか」をお聞きしました。

Q1 共立女子大学家政学部建築・デザイン学科卒業後のキャリア年表を教えてください。

在学中からインテリアコーディネーターになりたいという夢があり、株式会社東急Re・デザインに入社しました。入社3年目に結婚。同時期に、夫の転勤と同時に妊娠が分かり退職をしました。夫の転勤に伴い、2019年6月から岩手県釜石市に3か月間住み、2021年の9月からは、スウェーデンのルドヴィカという場所に住んでいます。現在は、語学学校でスウェーデン語と英語を学びながら、2人の子育てと夫の仕事を支えています。

Q2 キャリアの転機を教えてください。

大きな転機が2度ありました。
「努力が認められて、夢のキャリアを掴みました」
初めての転機は、新卒で入社した株式会社東急Re・デザインでの人事異動でした。
入社1年目は、社内の設計部署と現場をつなぐ施工管理職として働きました。現場の仕事は朝が早いです。朝6時に出社なんてざらにあります。時には、現場の職人さんに叱られることもありました。しかし、夢を諦めずに努力を続けました。現場で少しでも疑問に思うことがあれば、すぐにデザイン部門へ行きました。
自分が積極的にアピールした甲斐があって、入社2年目で念願のクリエイティブデザイン室に異動することができました。自らデザインした空間ができあがる。インテリアコーディネーターとしての仕事は、最高に楽しかったです。
「やっと掴んだキャリアが途絶えてしまう・・・?とことん悩みました」
2度目の転機は、退職です。
仕事が楽しかっただけに、辞めるときの葛藤は大きかったです。夫の転勤が決まると同時に妊娠が判明し、仕事を辞めて夫の転勤に帯同するかを真剣に考えました。もう二度と、建築やデザインに関われなくなるかもしれないと悩みました。ただ、やはり、子どもの存在は大きかったです。最終的には、「生きていれば、またいつかチャンスはあるだろう!」と前向きに決断しました。

Q3 今後の人生のキャリアをどのように描いていますか?

「語学力や、建築の知識を活かした仕事に就きたいです」
北欧に来て、キャリアの考え方が大きく変わりました。
スウェーデンでは、無料で高等教育を受けることができます。何歳からでも学び直して、仕事に就くことができます。育休や転職も当たり前です。スウェーデンに来て、「一度途切れたキャリアを諦めることはない。」と思い直しました。
今は、語学に力を入れています。また、2級建築士の資格も取りたいと考えています。いつか日本に帰ったときにインテリアや空間デザインに関われるよう、学び続けています。

Q4 共立女子大学家政学部建築・デザイン学科の魅力を教えてください。

比較的少人数で同期や教授との距離が近く、困りごとやわからないことをいつでも相談できたことがとても大きかったと思います。入学当初はインテリアデザインに興味があったものの数学に強い苦手意識があったため、講義についていけるか不安でしたが、仲間の助けもあり無事に乗り越えることができました。また、今振り返ると講義は実践的で就職後に役に立つものばかりだったと思います。特にインテリアコーディネーターとして住宅や商業施設のデザインを手掛けるようになってからは、在学中の講義や課題で取り組んだ考え方や手法をそのまま活かすことができる場面が多く、自信をもってお客様に提案することができました。