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更新日:2026年10月30日

学生の活動

【国際学部】学生広報委員による小泉八雲とセツのゆかりの地レポート

小泉八雲とセツのゆかりの地の紹介   

        

 26DA113  石田奈都 

 

今回私は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその奥様であるセツについて学ぶべく、島根県松江市にある小泉八雲記念館とその周辺のゆかりがある土地を巡ってまいりました!

二人の出会いのきっかけでもあった松江は、実際に歩いてみると、風情ある景色の中に二人の物語や情景が今もそのまま息づいているように感じられます。

今回は、私が実際に歩いて感じた松江のゆかりの地と、小泉八雲記念館の魅力をお届けします!

 

①宍道湖

松江についてまず見えたのが街のシンボルである宍道湖です。

山の中腹から見えたのは、湖とは思えないほど広がる壮大な風景でした。遠くからであるにも関わらずカメラでも全貌が納めきれないほど一面に広がるスケール感には、思わず圧倒されます。

この景色を眺めていると、かつて八雲が松江に到着して感じたであろう新鮮な感覚が静かに伝わってくるようでした。

 

 

②塩見縄手通り

ここは八雲が毎朝歩いていた通勤ルートです。すぐ隣にはお堀があり、その先には松江城の天守閣が見えます。

通り沿いにはかつての武家屋敷が立ち並び、質素で洗練された和風建築とお堀沿いの松によって美しい景観となっています。まさに城下町の落ち着いた風情がそのまま残っており、当時の雰囲気をそのまま感じることができると思いました。

現代でもこの歴史的な景観が大切に保存されている点は、とても魅力的だと感じます。

 

 

③ハートのくぐり松

お堀沿いに樹齢何百年であるのか気になるほどの立派な松が並ぶなか「ハートのくぐり松」と呼ばれる場所を見つけました。10m以上ある大きな松が、道をまたぐようにカーブを描いて伸びており、特定の角度から見るとハート型にも見えます。思いがけない出会いは散策のちょっとした楽しみになります。

 

 

 

 

④小泉八雲記念館

塩見縄手通りを抜けた場所にあるのが、今回の旅の主要な目的地である「小泉八雲記念館」です。

ここでは、八雲とセツの生い立ちから家族関係、二人がどのような歴史を歩んできたのかをじっくり学ぶことができます。

建物は木の落ち着いた質感がある二階建ての構造になっています。

一階は3つのフロア(展示室)に分かれています。 最初のフロアでは、ギリシャに生まれ、アイルランドやアメリカを経て日本へ辿り着いた八雲の生涯と、松江でのセツとの出会いが紹介されています。 続くフロアには、実際に八雲が使用していた文具や遺品が多く展示されています。特に普通より背が高いデスクと椅子、使い込まれた万年筆や煙管のコレクションからは、極度の近視だった八雲が原稿用紙に顔を近づけて執筆していた当時の様子がリアルに浮かんできます。3つ目のフロアでは、セツが八雲に語り聞かせた民話や怪談に関する資料、二人の家庭生活の様子などが展示されており、二人の歩んできた歴史を知るうえで非常に充実した内容となっています。

世界各地を巡り、その土地の風土や人々にインスピレーションを得て作品にさせていく彼の行動力と、執筆に対する情熱には強い感銘を受けました。

二階は一部、映像コーナーになっており、八雲の作品世界を深く知ることができます。落ち着いた空間で映像を観ながら、旅の振り返りをするのに適したフロアでした。

 

 

➄ 嫁ヶ島

そして最後に宍道湖に浮かぶ嫁ヶ島(よめがしま)を拝見しました。現代では「夕日の絶景スポット」として有名である広大な宍道湖の上に唯一ぽつんと浮かんでいるのが嫁ヶ島です。この島には少し切ない伝説が残されています。

かつて厳しい姑にいじめを受けていた若い嫁が冬の夜、湖で命を落としてしまいます。そして、そのことを哀れに感じた湖の神様が彼女の体を持ち上げるようにして一晩で出現させたのがこの島だと言われています。

また、八雲は著書『知られぬ日本の面影』(原題:Glimpses of Unfamiliar Japan)で嫁ヶ島について触れています。

自らも孤独な生い立ちを持つ八雲だからこそ、人物の悲しみに深く共感できたのかもしれません。

 

 

⑥旅のまとめ

八雲は生涯の中で、ギリシャ、イギリス、アメリカ、西インド諸島など、たくさんの土地を巡り作品を生み出していく作家でした。そんな彼の繊細な観察力と洞察力が最終的に行き着いたのは日本であり、その原点となったのが松江でした。

そして、八雲を語る上で絶対に欠かせないのが、妻であるセツさんの存在です。セツさんは幼い頃から親しみのある地元の民話や怪談を、八雲にわかりやすく一所懸命に語り聞かせ、八雲はその言葉に耳を傾けて『怪談(Kwaidan)』をはじめとする名作の数々を書き上げました。

つまり八雲の作品は、彼の努力だけではなく、セツさんの協力なしでは生まれなかったのです。

今回の旅で実際に松江の街並みを歩き、記念館で二人の足跡に触れたことで、現地に行かないと知ることのできない感覚や学びが多くありました。

小泉八雲とセツさんの物語や、日本の古き良き面影に触れてみたい方は、ぜひ松江を訪れてみてください!