国際学部

Faculty of International Studies

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更新日:2023年12月26日

学生の活動

【国際学部】留学体験記「アメリカでの1年間の学生生活」

アメリカでの1年間の学生生活

N.S.さん(現3年生) 

留学先:セントラルワシントン大学(アメリカ)

留学期間:2022/09/21~2023/09/20

 

①留学までの準備(留学先選びなど)

 留学開始のちょうど1年前、大学1年次の9月に一次書類選考のため、外部試験スコアとレポートを提出したことが留学準備の始まりでした。セントラルワシントン大学を留学先に選んだのは、私が日本で英語を勉強するときはたいていアメリカの英語だったからです。リスニングではアメリカンアクセントが最も聞き取りやすく、日常的に使う単語もアメリカ英語のものが馴染み深かったので、そのままアメリカで英語力を伸ばしたいと考えていました。

 荷物の面では、1年間の滞在ということもあり必要な服や生活用品が多く、スーツケース2つとボストンバッグ1つで渡航しました。しかし、現地に到着してみると想像していたよりもスーパーマーケットや服屋へのアクセスが良く、全てを完璧に揃えて日本から持参しようとしなくても現地で簡単に生活用品が手に入るな、というのが最初に抱いた印象でした。

 ビザなどの書類手続きに関しては、代行は依頼せずに自分で行いました。I-20やF1ビザなど聞き慣れない単語が多い中、大学への志願書作成も英語で行う必要があったため留学前から少々圧倒されましたが、セントラルワシントン大学(以下CWU)の留学プログラム(以下UESL)の先生と直接メールでやり取りして詳細に指示をいただき、無事に学生ビザを取得することができました。

 

②留学先での語学授業、とくに印象に残ったこと、力を入れたこと

 学期はFall, Winter, Spring, Summerのクォーター制で、学期によっては文法の授業やTOEIC対策の授業になったり、担当の先生が変わったりと、常に新しい内容を学ぶことができました。 

 クラスは習熟度で2つに分けられていて、それぞれ20人ほどの留学生が在籍していました。UESLにとって私たちの代がコロナ禍明け初の留学生だったこともあり、団体参加の日本人留学生が例年より多くいたことに驚きましたが、日本人の他にもメキシコ、グアテマラ、ハイチ、中国、韓国、タイ、キルギス、コンゴなどからの留学生もいて、国際色豊かなプログラムでした。

 授業のカリキュラムは、毎学期Midterms(中間)とFinals(期末)があり、それに向けてプロジェクトを進めるというものが基本でした。プロジェクトの中にはグループでポッドキャストを作成する課題や、スキットという寸劇を披露する課題など、日本ではあまり経験しないようなユニークなものも多かったです。一方アカデミックな授業では、調べ学習や査読などのプロセスを経て1400ワードのエッセイを完成させたこともありました。コミュニケーションを通してカジュアルな英語を学ぶ授業と、学術的なアプローチからフォーマルな英語を学ぶ授業をどちらも受けることができたことは、UESLを選んでよかったなと思う理由の一つです。

 

プレゼンテーションの様子

 

③授業以外、仲間やホストファミリーなどとの思い出

 CWUはワシントン州のエレンズバーグという小さな町の中にあります。東京のように毎日が娯楽で溢れていて刺激的というわけではないのですが、学内では毎日様々なイベントが開催されて充実していました。特に9月の新入生歓迎シーズンにはクラブ紹介のフェアや、キャンパス内の芝生で行うバーベキュー、ピザを食べながら交流を深めるイベントやフットボールの試合など、数え切れないほどのイベントが企画され、これらのイベントにはどれも無料で参加できるので、現地の学生と関わる良い機会ということもあり私は積極的に様々なイベントに参加することを意識していました。
 クラブ活動ではGlobal Ambassadorという国際交流系のクラブに入り、毎週のミーティングに参加しました。そのクラブにはUESL以上に様々な国のルーツを持つ学生が所属していて、ディスカッションタイムでは多様な文化や価値観を知ることができ、イベントではクラブメンバーとより仲を深めることができて、このクラブに参加したことは大きな経験となりました。

 イベントやクラブ活動がない日は、現地のアメリカ人学生や学部所属の留学生など、UESL外の友人と過ごすことが多かったです。UESLの友人ともシアトル観光やラフティングなどのイベントに参加したり、放課後にビリヤードで遊んだりなど定期的に交流していました。他大学からの日本人団体や、スペイン語圏からの学生などがグループで行動する空気感が若干あったので、その点では少ない人数でUESLに参加し、日本人と過ごすことを強いられることなく自由に過ごせたことは、共立から留学した強みだと思います。友人とは図書館で勉強を教え合ったり、キャンパス内を散歩したり、近くの丘までちょっとしたハイキングに行ったり、寮で一緒に料理をしたり、プロジェクターで映画を観たりと、ゆったりとした雰囲気のあるキャンパスならではのアクティビティを楽しみました。

 

シアトルトリップの行きのバス
ジムでのペイントイベント
クラブ活動で出会った仲間

 

④留学の成果を帰国後どのように生かしているか、活かしたいか

 この留学で1番に学んだことはやはり英語で、培った英語力が衰えないうちにと帰国後すぐに申し込んだTOEICでは、900点のスコアを獲得することができました。勉学以外の面では、留学中に交流していた友人らとは、帰国してからもメッセージや写真を送り合ったり、時間の合う時には電話で近況報告をし合ったりして現在も交友関係を続けています。アメリカ人学生やその他の国からの学部留学生とつながりを持ったきっかけは学内イベントやクラブ活動なので、自ら進んで行動してよかったと思っています。そんな友人のうちの1人が先月日本に遊びに来てくれたのですが、様々な観光地を一緒に訪れたり、和食を一緒に食べたりと、楽しい時間を過ごしたと同時に、帰国後もこうして交流できていることが大変ありがたく、幸せだと感じました。

 この1年間の留学は、私の物事に対する考え方も変えてくれました。1年前はあらゆることに慎重になっていて、授業では発言の機会を何度も見送ったり、カフェでは無難なメニューしか注文できなかったりと、「シャイな留学生」の部分を自分に感じることが多かったのです。しかし、留学期間の最後にはクラブ活動を運営する側に回ったり、売店の店員さんと期末課題の進捗についてスモールトークができるようになったりと、自分でも驚くほど生活が変化していました。これは必ずしも英語力の向上だけが理由なのではなく、言語も文化も異なる環境で1年間暮らすにあたってシャイでいることは妨げにしかならないと気づき、もっと気楽に考えよう、思ったことはその都度シェアしよう、というマインドでいることを意識するようになったからだと考えています。

 留学の期間について迷っていた時期もありましたが、個人的には1年間の滞在は自分に合っていました。最初は家族や友人が恋しくて早く日本に帰りたいと思っていましたが、留学の後半にはもう1年滞在したいと思うほど帰国が辛かったです。しかし、こうして様々な貴重な経験ができたことや、なにより家族や友人のもとを離れてアメリカで1年間生活できた事実は、確実に自分の自信と強みになっています。今後は、英語力だけでなくこの留学で得た価値観や考え方を忘れずに生活していきたいと思います。

 

先生が日本に来てくださった際のミニ同窓会