国際学部

Faculty of International Studies

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更新日:2020年01月06日

学生の活動

留学体験記「何事にも代えられない経験と思い出」

何事にも代えられない経験と思い出

A.I.さん(現2年生)

留学先:ウィニペグ大学(カナダ)

留学期間:2019/4/1~2019/9/20


 私がカナダを選んだ理由は3つあります。

 1つ目は、比較的治安が良く、安心して留学生活を送れると思ったことです。どこに行っても(日本でさえ)100%安全な場所というのはありませんが、とくに留学の場合、安心して生活を送れる場所というのは誰にとっても絶対条件だと思います。色々調べていく中で、カナダの治安が良いとされるのは、カナダ人の穏やかな人柄や国民を守るための厳しい規制があるからだと知りました。そのため、安心して生活を送れると思い、カナダを留学先に選びました。

 2つ目は、カナダ英語は誰が聞いても聞き取りやすい英語であることです。カナダ英語はアメリカ英語とイギリス英語の両方の要素が含まれています。そのため、カナダで英語を学べば世界のどこにいっても自信を持って英語で会話することができると思いました。

 3つ目は、カナダが多文化主義国家であったからです。1つの国に色々な文化を持つ人々がいるということは言葉で理解していても、日本に住んでいる私にとって想像しにくい部分でした。実際にその環境の下で生活して、それぞれ異なった文化を持つ人たちがどのように生活しているのか、肌で感じたいと思いました。


(穏やかな町、ウィニペグ)


 私は主にスピーキングとリスニングを中心としたコースを選んだため、授業中は会話表現やイディオムを習った後に、クラスメートと習った表現を利用して会話をする練習をしていました。休み時間に友達と話すときや、家でホストファミリーと会話するときも、それまでに習った表現を積極的に使って、身に付けるようにしていました。ほかの授業ではプレゼンテーションを学ぶ授業や、発音だけに特化した授業も取っていました。その中で印象に残っていることは、4人1グループでプレゼンテーションをしたことです。私のグループはエクアドル人、メキシコ人、トルコ人と私でした。以前から4人で話したり、時にはふざけ合ったりする仲だったのですが、年齢も20代から40代と本当にバラバラで、今考えてみればすごく貴重な交流だったなと感じます。私たちは各出身国の奇妙な食べ物についてプレゼンしました。例えば、ある動物の臓器の一部や芋虫、バッタなど…。こんなテーマでプレゼンをすることは初めてだったので4人で準備を進めていた時は面白かったです。プレゼンを発表したときに聞いている人たちのゾッとした顔を見て、4人でしめしめと顔を合わせたのはとてもいい思い出です。


(プレゼンメンバー)


 授業外では、カナダで出会った友達と色々な場所に行きました。私が行ったウィニペグでは様々なイベントが行われており、参加する人はそのテーマにあった色の服やアイテムを身につけていました。例えばWhite outというイベントなら白、Canada day をお祝いする日は赤を纏うなど、町または国全体で参加する姿勢はとても素敵だと思いました。他の日にはブラジル人とトルコ人の友達とご飯を食べに行くこともありました。各国のジェスチャーの話になり、国によって全く違うことを知りました。話し出すとみんな止まらなくなって、ご飯を食べ終わってから2時間ほどそのレストランにいました。

 ホストファミリーとは、毎日その日あったことを話しながら一緒に夕食の準備をして、食べるのが楽しかったです。休日には家でクッキーやマフィンを一緒に作ったり、湖に一緒に泳ぎに行ったり、マニトバ文化の1つであるソーシャルというお祝い事にも参加させてもらいました。中国人のルームメイトとはお互いの国や文化について、「他国の人にはこう思われがちだけど実際は…」というような、教科書やインターネットからは分からない、一歩踏み込んだリアルな話をすることができてとても面白かったです。


(大好きなホストファミリー)


(カナダでできた友達とごはん)


 半年間、英語に囲まれた生活を送って、英語がコミュニケーションツールの1つであるだけでなく、自分自身の生活や考えを豊かにすることを肌で感じることができました。また、かけがえのない家族や友達に出会い、他の何ものにも変えられない経験と思い出もできました。その中で、私は今まで知らなかったすばらしい宗教や文化についても知ることができました。その一方で、仲良くなった友達から宗教に入信する誘いを受けたときや、聖書を読んでみないかと言われたときは戸惑ってしまったこともありました。また、どの宗教に入っているかと聞かれたとき、私が無宗教だと答えても理解してもらえないこともありました。このような出来事から、宗教や文化に触れる、学ぶ、と言うことは簡単ですが、本当の意味で理解し受け入れることの難しさも学びました。このように、英語や宗教、文化に真剣に向き合い、たくさんのことを経験したことで、英語学習に対する姿勢や自分の考えに変化があったり、新たな考え方を持てるようなったりもしました。帰国した今、英語を話す機会は本当に少ないです。しかし、留学で得た力を維持し、向上させるためにも自分で英語に触れたり、話したりする機会を作るように努力しています。将来の自分のためにも今できることを考えてより一層、頑張りたいと思います。