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家政学部 被服学科ニュース詳細

更新日:2017年03月27日

研究紹介

大阪歴史博物館の委託研究で鴻池家伝来古裂を修復しています。

被服平面造形研究室では、大阪歴史博物館より委託された「鴻池家伝来古裂の修復の研究」に取り組みました。鴻池家は江戸時代を代表する大阪の豪商であり、お預かりした作品は同家に所蔵される茶の湯の世界で珍重されてきた「名物裂(16~19世紀)」です。これらの作品は長年の保管の関係で深い折りたたみ皺などが見られました。このまま放置しておくと折れ目から切れなどの損傷が発生するため、「加湿整形」という方法で作品を平らにする作業を学生と共に行いました。作業にはアウトドア衣料の素材である「ゴアテックス」を用いて、作品に湿度を与え、重しとしてアクリル板を使用し、時間をかけて皺を伸ばしています。学生にとって歴史的な文化財に触れる貴重な機会にもなりました。

作品調査の様子 大阪歴史博物館所蔵「古裂」

作品の上にゴアテックスを置く作業

修復前 折り畳み皺が見られる状態

大阪歴史博物館所蔵「人形手紹巴」

修復後 皺が無くなり平らな状態

大阪歴史博物館所蔵「人形手紹巴」