更新日:2020年06月30日
授業紹介
【家政学部被服学科】オリジナルデザインマスク制作の取り組み
2019年12月に中国武漢市において発症が確認された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、その後、パンデミックとなり全世界に感染が拡大しました[1]。2020年6月末には、全世界で1000万人を超えるCOVID-19の感染が確認され、約50万人を超える方がCOVID-19により亡くなっています[2]。2020年5月7日に厚生労働省から、飛沫や接触によるCOVID-19への感染を避けるための「新しい生活様式」が示され、日常生活において密集・密接・密閉の「3密」を避けてソーシャルディスタンスを確保し、外出や会話するときにはマスクの着用が望まれています。また、マスク等の医療従事者向け物資については、必要量の確保が困難となる医療機関があることから、政府による医療機関への優先配布も行われてきました。
本学では、新型コロナウイルスの感染を避け、安全を確保したオンライン授業による在宅教育も進めています。家政学部被服学科では、新型コロナウイルス感染症のパンデミックという深刻な社会課題に対応した実践的な教育として、オリジナルデザインマスク制作に取り組みました。対象は家政学部被服学科に所属する1〜3年生の278名で、自宅にある材料を利用してオリジナルデザインのマスクを制作し、制作の過程をレポートにまとめるという課題を設定しました。マスクのデザインや制作では、機能性に加えてファッションデザインや被服材料、被服造形等について多面的に検討し、創意工夫するクリエイティブな能力が求められます。
制作されたオリジナルデザインのマスクの中には、古着や不要になった生地を使用したサステナブルな作品や、キッチンペーパーや編み物をしたオリジナリティーのあふれる作品がありました。オリジナルデザインのマスクが家族に好評で20枚も制作した学生や、制作したマスクを本学教務課に寄付して感謝された学生もいます。オリジナルデザインマスク制作の課題は、デザイン性や機能性に加えてレポートの内容も含めて1次審査を行い、さらにデザインのオリジナリティーを主な審査基準として2次審査を行って優秀な作品を表彰しました。
3年生 佐藤 優瞳さん
両サイドのフリルとマスクの形が絶妙なバランスのデザインです。
2年生 原田 知果さん
内側はガーゼ、外側はコットン糸を用いてかぎ針編みで制作しています。
1年生 正岡 瑠夏さん
ワッペンで飾ったマスクと、ランチョンマットを再利用したマスクケースを制作しています。
3年生 佐藤 美侑さん
3年生 佐々木 亜美さん
3年生 山田 彩加さん
2年生 高木 陽菜さん
2年生 蔵之内 晴香さん
1年生 小泉 未羽さん
1年生 髙橋 七海さん
1年生 鹿沼 夏音さん
1年生 今尾 美海さん
3年生 岩本 茜さん
共立女子大学家政学部被服学科では、このように社会課題に対応しつつクリエイティビティを養成する実践的な教育を進めています。
参考
[1] World Health Organization (WHO), Origin of SARS-CoV-2, 26 March 2020.
[2] John Hopkins University (JHU), Coronavirus Resource Center, https://coronavirus.jhu.edu/