Faculty of Nursing
更新日:2021年12月02日
授業紹介
【看護学部】2年生が在宅看護援助論で療養者体験を行いました。
超高齢社会を背景に、病気を持ちながら生活する人を支える在宅看護の必要性が高まっています。2年生の在宅看護援助論では、在宅酸素療法を行う療養者の体験を通して、病気や治療が生活に与える影響やそれに対する支援を検討しました。
2年生の在宅看護援助論では、在宅酸素療法を行う療養者の体験を行いました。
まず、療養者の自宅に見立てた実習室で、酸素濃縮器から伸びた長い酸素チューブで酸素吸入を行いながら、家の中を歩く場面、ベッドに寝る場面、トイレやお風呂に入る場面など、毎日の生活にどんな影響があるかを考えました。学生たちは、「つまずいて転んでしまいそう」「一緒に住んでいる家族にも同じことが言えるね」など、在宅酸素療法を行いながら生活している人の不便さを実感し、「トイレの床にチューブが付かないよう、壁にフックつけてはどうか」など、必要な支援を検討しました。
次に、高齢者体験装具を着用して手足が動きにくく視力が低下した状態を再現しながら、外出の際に用いる携帯用酸素ボンベを使用して校舎内を歩いてみました。当日はあいにくの雨で外には出られませんでしたが、屋外の状況も想像しながら「階段の上り下りは一人では大変」「歩道の段差は歩きにくそう」「人目が気になる」など、外出時の影響についても検討しました。さらに、「外出の頻度が減ったり新しい場所に行くことを避けたりしないよう、チューブを服の中に通して目立たないような工夫を伝える」「階段や段差、自転車などの障害物を減らし、街のバリアフリー化を目指す」など、必要な支援について考えました。
病気・障害およびその治療が日々の生活にどのような影響を及ぼすのか理解を深め、さらにそのような人々への支援について体験をもとに考える機会となりました。(地域・在宅看護学領域)