看護学部

Faculty of Nursing

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看護学部ニュース詳細

更新日:2021年10月02日

授業紹介

【看護学部】保健師課程の1期生が疫学の演習を行いました

 看護学部では、2019年度に保健師課程が開設され、現在3年生の1期生が演習に取り組んでいます。
  疫学Ⅱの授業では、これまでに学修した疫学Ⅰ、保健統計、看護統計等の知識を活用して、教員の作成したサンプルデータを用い、3つのテーマに分けて演習を行いました。


 保健師は、「個人・家族」を看護するだけでなく、「集団・地域」を看護する必要があります。「集団・地域」を看護するためには、これまでに学修した疫学Ⅰ(1年次)、保健統計(1年次)、看護統計(2年次)等の科目の理解が必須となり、これらの知識を活用できるようになる必要があります。疫学Ⅱの科目では、大学内の情報処理室で、写真1・2のように、1人1台、パソコンを使用し、①人口統計・保健統計の活用、②健診データの活用、③感染症データの分析の3つのテーマに分けて演習を行いました。

①人口統計・保健統計の活用では、地域診断に必要な人口静態統計・人口動態統計に関するデータの収集方法や収集したデータの解釈について学修しました。また、疾病・死亡の指標(有病率、罹患率、累積罹患率、粗死亡率、直接法・間接法の死亡率等)、曝露効果の指標(相対危険度、寄与危険度、寄与危険度割合、オッズ比等)、スクリーニングの評価(感度、特異度等)について、指標・評価方法の算出方法やその結果の解釈について学修しました。

②健診データの活用では、2つの地区の特定健診のサンプルデータを用い、基本統計量(平均値、中央値、分散、標準偏差、四分位範囲等)や検定(対応のあるt検定、対応のないt検定、相関、χ2検定等)について演習を行いました。そして、分析結果より2つの地区のアセスメントを行い、健康課題について検討しました。

③感染症データの分析については、アウトブレイク発生時の感染症対策と疫学調査の方法について、会社での集団発生事例と結婚式での集団発生事例を基に学修しました。テーマ①で学修した曝露効果の指標(相対危険度、寄与危険度、寄与危険度割合、オッズ比等)や、テーマ②で学修した検定(χ2検定、95%信頼区間等)を活用し、病因となる物質の特定や特定される前後の感染症対策等を学修しました。

 疫学Ⅱは、9月の上旬に集中開講した科目でした。学生にとっては、苦手意識を持ちやすい科目だと思いますが、保健師課程の学生達は、興味を持って積極的に課題に取り組んでいました。

(地域・在宅看護学領域)

写真1 教員が講義を行っている場面
(記述疫学の方法として、感染症の流行曲線について、講義を行っている様子です。
講義と学生各自が取り組む演習の時間を織り交ぜながら、授業が進められました)

 

写真2 学生がパソコンを使用しデータ収集・分析・結果の解釈を行っている場面
(教員から提示された演習の課題に対して、学生各自が取り組んでいる様子です。
演習の課題を行うにあたり、質問のある学生・分からない学生等には、教員が個別に指導を行いました。)