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更新日:2021年05月22日

老年看護学

【領域紹介】老年看護学

【領域紹介】

 老年看護学領域は、5名の教員で運営しています。主な担当科目は、老年看護学概論(1年後期、1単位)、老年看護学援助論(2年前期、2単位)、老年看護学援助演習(2年後期、1単位)、老年看護学実習Ⅰ(3年前期、1単位)、老年看護学実習Ⅱ・Ⅲ(3年後期~4年前期、計3単位)、看護学総合実習(4年後期)です。

 私たちは、①対象者である高齢者を長い生活史を構築してきた全人的な存在として理解する力、②高齢者の持てる力に着目しそれを引き出すことのできる力、③高齢者をひとりの人間、また人生の先輩として尊重し尊厳を守ることのできる力、④疾患や障害を持ちながらもその人らしく最期まで生活することを支える力、⑤これらの力を総合的に駆使し高齢者個々の健康と豊かな人生をまっとうできるよう支援していく力、を養うことを目指し、教育プログラムに工夫を凝らしています。高齢者疑似体験や高齢者を市民講師としてお招きする特別講義、専門分野において卓越した看護実践能力を持ち水準の高い看護ケアの提供を行っている老人看護専門看護師による講義、看護のみならず周辺領域の第一線で活躍されている実践家による授業などです。また実習においては、地域で暮らしている高齢者から病院で治療を受けている高齢者まで、さまざまな健康レベルの方々に接することで、一人の人が疾患や障害を抱えながらも地域で生活することの意味、多職種による継続した関わりをもつことの必要性をしっかり学んでいきます。

 多様な視点と高齢者の尊厳を守ることのできる人材育成を目指して、教育実践および研究を通じてさらに精力的に支援していきたいと考えています。

 

【2020年度 臨地実習における新型コロナウイルス感染症対策と実習の実際】

 2020年度は新型コロナウィルス感染症により、臨地実習の方法も変更を余儀なくされました。そのような中での実習の工夫についてご紹介します。

《老年看護学実習Ⅰ》

  老年看護学実習Ⅰは「地域で生活する高齢者の特徴と通所サービスなどの社会資源の役割・機能の理解」「健康維持・介護予防期にある高齢者を援助する際の基本的な知識と態度の修得」を目的としています。本来は通所施設に出向いて実習するのですがそれが行えないため、遠隔実習を行ないました。映像教材をもとにしたフィジカルアセスメント、認知症高齢者の映像資料を用いたコミュニケーションの検討などに取り組みました。特にコミュニケーションについては、事例をもとに学生各自が認知症高齢者へのかかわり方を演じ動画撮影しました。事例を分析し、コミュニケーションの方向性を明らかにしてからセリフを書き、練習したうえで撮影に臨みました。カメラに向かって正面から語りかけたり、ぬいぐるみを高齢者に見立ててタッチングをしながら声をかけたり説明するなど、それぞれ真剣なかかわりの様子がうかがえました。また通所施設でレクリエーションを行う想定で企画書の作成もおこないました。身近な材料を用いていかに安全に楽しく実施するか、どのような効果があるのか話し合いました。

 

《老年看護学実習Ⅱ》

  老年看護学実習Ⅱは「介護老人福祉施設に入所する高齢者の特徴、介護老人福祉施設の役割・機能、ならびに働く職種の専門性を理解する」「維持期あるいは重度期にある高齢者の看護に必要とされる知識と態度を修得する」ことを目的としています。介護老人福祉施設とは、特別養護老人ホーム(以下、特養)のことを指します。特養には、日常生活に援助が必要な高齢者の方が入所されています。新型コロナウィルス感染症から入所されている方を守るために、ご家族の面会もご遠慮いただいている状況です。そのような中、施設に出向いて実習することが難しいため、今回は初の試みとして、施設と学生たちをオンラインで結び、看護課長さんより施設の説明をいただきました。

  初めに、施設概要・組織体制、一日の流れ、介護サービス、看護サービス、食事の種類や感染症対策、防災についてなど、詳細に説明していただきました。

そのあと、看護課長さんが施設内部の様子を、スマートフォンで撮影しながら説明をしてくださいました。学生たちは、紙面による説明だけではわからない施設内部の実際の様子を見せていただくことができました。特に居室には、入所されている方それぞれの体位(体の位置)の整え方が写真で示されていたり、ご家族のお写真やお気に入りのお人形などが飾ってあったり、と病院とは異なる環境がありました

学生たちは施設へ実際に行くことはできませんでしたが、看護師や介護職の入所されている方への声かけや会話、入所されている方の生活の様子も垣間見ることができ、臨場感のある実習となりました。

《老年看護学実習Ⅲ》

 老年看護学実習Ⅲは、「病院で入院生活を送る高齢者とその家族の健康・生活上の課題を理解する」「治療期にある高齢者の看護に必要とされる知識・技術・態度を修得する」ことを目的としています。感染拡大予防の観点から、次のような感染対策を取り、短縮した形での臨地実習を行わせていただきました。まず、実習開始2週間前からの体調チェックと報告、患者との接触時間の短縮、実習終了後2週間の体調チェックと記録の提出などです。実習期間、病棟滞在時間も短縮し、短いながらも内容の濃い実習となるよう、工夫を行いました。これらはすべて、高齢患者様、病院の職員の方、そして学生たちの安全を守るための重要な安全管理です。

 ベッドサイドの滞在時間に制約があることで、ケアの優先順位や手順を熟考し、より綿密な日々の計画を立案することを学んでくれたようです。