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文芸学部取り組み・プロジェクト紹介

更新日:2017年11月25日

日本語・日本文学専修

【文芸学部】源氏物語にちなむ香遊びを行いました。

 源氏物語研究会は、おおよそ月に一度、源氏物語原文をじっくり「読む」ことを主としてひらかれていますが、今回は特別講座として「源氏物語にちなむ香遊び――紅葉賀香」を、平成29年11月16日(木)5限の時間帯に共立女子大学香道部と共催でおこないました(於:2号館5階和室)。


 紅葉賀巻は、朱雀院行幸に同行できない藤壺のために、桐壺院が開催した試楽の場面からはじまります。光源氏と頭の中将が青海波を舞い、光源氏のあまりにもの美しさに藤壺も心うたれてしまいます。今回の香席は、この場面を主題として行われました。選ばれた香は4種類、それぞれ「光源氏」「頭中将」「藤壺中宮」「弘徽殿女御」と名付けられていました。出席者は、香がどの順番で焚かれているのかをあてることになりますが、実は正誤よりも趣向を楽しむことが大切とのこと。選ばれた香木はそれぞれ登場人物をイメージし、香席の案内に用いられた「言葉」は、紅葉賀巻の試楽の場面をモチーフとして選ばれており、香道部の学生の源氏物語の理解の深さにも心うたれた一時間でした。


 お香を「聞く」(嗅ぐとはいいません)なかに、源氏物語の紅葉の中の賀宴で行われた雅楽を「聴く」、これもひとつの源氏物語の読み方といえるかと思います。


香席の様子
香炉
香元のお手前の様子
組香のご案内状



 以下、源氏物語研究会の出席者の感想をいくつか紹介します。


 ・静かな時間に香のすがすがしい(色々な)香りと源氏物語が交差した優雅な時間となりました。

 ・初めての香道でした。作法など知らないことが多かったですが、香道の先生や部員の方々の丁寧な説明もあり楽しく体験することができました。光源氏は一番よい香木を使っていることや、藤壺は「むらさき」と名づけられたり、香木も人物を表わすような名前が付けられているようなのでおもしろかったです。

 ・全く親しみのなかった「香」というものの様式を、実技を通して経験することができとてもよい機会になりました。正誤よりも香という場を共有することに意義があるとうかがい、今後も関心をもって接していこうという柔らかい印象へと変化しました。



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