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家政学部 被服学科ニュース詳細

更新日:2019年10月11日

研究紹介

被服学科の研究室で実施した研究旅行を紹介します。

染織文化研究室

 染織文化研究室(長崎 巌 教授)では、2019年9月3日から5日まで北海道の札幌と小樽を研究旅行で訪れました。研究旅行には、研究室に所属する4年生だけでなく大学院生(修士課程)も参加しています。初日は羽田空港に集合して航空機で千歳空港まで移動し、北海道内は電車とバスで移動しました。札幌に到着後、宿泊先の会議室を利用して大学院特別研究・卒業研究の中間発表会を行いました。2日目は、まず、北海道立近代美術館(札幌市)で特別展「カラヴァッジョ展」・常設展「バック・トゥ・ザ・フューチャー 来るべき20年代に向けて」を見学し、その後、札幌市内の「さっぽろテレビ塔」と「札幌市時計台」を見学しました。3日目は札幌から小樽に移動し、小樽芸術村にある旧北海道拓殖銀行小樽支店の似鳥美術館、旧高橋倉庫のステンドグラス美術館、旧三井銀行小樽支店などを見学しました。

 研究旅行の企画立案から詳細なスケジュールまで学生が主体になって研究旅行計画を作成しました。3日間にわたって研究室の学生が行動を共にすることで、これまでより親密な関係を構築でき、些細なことでもお互いを尊重しながら助け合う姿が見られるようになりした。研究旅行では、研究の中間発表会や美術館等の見学によって専門的知識を学ぶだけでなく、他者に配慮したチームワークやリーダーシップについても学ぶ機会となっています。

研究中間発表会

北海道立近代美術館

昼食のBBQ

小樽運河

 

被服行動研究室

  被服行動研究室(藤田 雅夫 教授)は、きものに代表される和の伝統製品を活性化するための研究を進めています。秩父で生産される規格外の繭を用いた「太織」は「秩父銘仙」と呼ばれ、国の伝統的工芸品に指定されています。ちちぶ銘仙館(埼玉県秩父市)では「秩父銘仙」の歴史や技法を学ぶことができるだけでなく、実際の藍染も体験をすることもできます。被服行動研究室の研究旅行では、見る・聞く・体験することを通じて和の伝統製品への理解を深めることも目的にしています。

  2019年9月10日から11日に実施した研究旅行では、まず、西武秩父駅に集合し、ちちぶ銘仙館を訪問して藍染を体験しました。その後、宿泊先のある奥秩父の赤谷温泉に移動しました。2日目の午前は卒業研究の中間発表で、テーマ別に進捗と今後の予定を報告して質疑応答を行っています。普段のゼミでは、他の学生が取り組む研究テーマの詳細までは把握することができませんが、活発に質疑応答をすることで、ゼミで進めている研究について相互に理解を深めることができます。また、中間発表では、自分の研究をわかりやすく説明することが求められため、プレゼンテーションスキルを向上させるための重要な学修機会にもなっています。中間発表終了後の昼食では、これまであまり会話をする機会のなかった学生も打ち解け、賑やかなBBQを楽しむことができました。被服行動研究室の卒業研究では、学生間で協力して進めることを重視しており、専門的な知識を修得するとともに、協調性や主体性、コミュニケーション能力を身につけることも期待しています。

秩父銘仙館での藍染体験

卒業研究の中間発表

昼食のBBQ

被服材料研究室

  被服材料研究室(村瀬 浩貴 教授)の研究旅行では、2019年9月17日から18日に京都府と滋賀県を訪れました。初日の午前に東京から新幹線で京都に移動し、午後にワコール・ミュージアム・オブ・ビューティ(京都市南区)を見学しました。女性用下着で有名な(株)ワコールの施設で、創業以来の代表的な製品や、高度な品質管理、長期的な女性の体型データの蓄積などについて紹介していただきました。見学後は、宿泊先の国民宿舎(滋賀県大津市)に移動して、卒業研究の中間報告会を行い、終了後は琵琶湖畔でBBQの夕食をとりました。

  2日目は、京都に戻り東福寺(京都市東山区)と貴船神社(京都市左京区)を訪れました。縁結びのご利益で知られる貴船神社では、良縁の願いを込めて祈願してきました。その後、明治期に創設され、国内で最も長い歴史をもつ企業博物館である川島織物文化館を見学しました。金やプラチナ、貝殻を使用した高級織物の帯や緞帳などについて説明していただきました。職人の方が1日作業しても2mmしか織れないような織物や、価格が2,800万円もする帯があるそうです。

  被服材料研究室の研究旅行では、糸を紡いで染色し、糸から織物や編物をつくり、さらに、衣料品や繊維製品がつくられる様々な過程を、実際に見学して学ぶことができました。このように研究旅行は、普段の講義や実験だけでは得られない貴重な体験のできる学修機会となっています。

ワコール・ミュージアム・オブ・ビューティ

琵琶湖畔で夕食のBBQ

貴船神社

良縁を願って参拝

川島織物文化館

被服コンピュータ応用研究室

  被服コンピュータ応用研究室では2019年9月11日から13日に実施した研究旅行で江蘇省蘇州市を訪れ、蘇州大学紡織・服装工学部*のDai Xiaoqun副教授、研究室の学生と交流しました。初日は成田空港に集合して上海浦東空港まで航空機で移動し、上海地下鉄、高速鉄道を利用して蘇州まで移動しました。高速鉄道の駅では、パスポート・荷物検査の通過や、外国人向けのゲートを選択する必要があって戸惑いましたが、国内では得られない経験になりました。

  蘇州に到着後、蘇州大学の先生と学生と合流し、観光地の山塘街を案内していただきました。2日目の午前に、ランドマークの「東方の門」と商業施設の見学をし、午後は蘇州大学のメインキャンパスを案内していただいた後、北キャンパスの施設でDai Xiaoqun准教授、Dai Hongqin准教授、学生のみなさんと研究に関するミーティングを行い、学生間で活発な意見交換をすることができました。ミーティング終了後の会食にはGuan Jinping副学部長にも参加していただき、研究教育に関する意見交換を行うことができました。3日目は、あまり時間がなく、蘇州から高速鉄道で上海市内に戻り、地下鉄で上海浦東空港に移動して帰国しました。

  研究旅行に参加した学生は、学生間の交流を通して、蘇州大学の学生が優秀という印象を受けた一方で、女子大学生「かわいい」ものに対する価値観は共通しており、インスタ映えを気にしていた点には共感したそうです。短期間の研究旅行でしたが、多様な背景をもつ人々との協働のためのスキルを養成する上で貴重な経験を積むことができました。

蘇州駅

山塘街

東方の門

蘇州大学

ミーティングの質疑

ミーティング参加者と記念撮影

 

* College of Textile and Clothing Engineering of Soochow University

 

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