

Faculty of International Studies
更新日:2026年07月13日
学生の活動
【国際学部】学生広報委員会による前期企画講演会レポート
皆さん、こんにちは。国際学部学生広報委員会の吉田陽咲、米持泉です。2026年6月11日に行われた国際学部の前期企画講演会に参加しました。今回は、落語家の立川志の春先生をお招きして行われた講演会についてレポートします。
志の春先生は、米国イェール大学を卒業後、三井物産での勤務を経て、偶然出会った落語の衝撃から落語家へと転身されたという異色の経歴をお持ちです。現在は英語落語の第一人者としても世界中で活躍されています。
「未来が過去を作る」という逆転の発想
講演の冒頭で志の春先生が語られた「未来が過去を作る(未来によって過去が作られる)」という言葉が非常に印象的でした。 一般的に「過去は変えられない」と考えがちですが、志の春先生は、大手総合商社の社員を辞めたという周囲からはもったいないと言われた過去も、その後の落語家としての活躍によって、あの経験があったから今があるというポジティブな意味に書き換えられると説かれました。また、職務質問を受けたといった嫌な経験も、構成や視点を変えて他者に面白い話として伝えることで、価値ある過去に変えることができるという教えは、失敗を恐れがちな私たち学生にとって大きな励みとなりました。
落語の普遍性と異文化コミュニケーション
志の春先生は、シンガポールでの英語落語の経験を通じ、人間の普遍性についてお話しくださいました。 江戸時代の古典落語が現代の海外でも爆笑を誘うのは、人間の知ったかぶりや失敗といった共通の性質が描かれているからだそうです。 また、言葉の正確な翻訳以上に大切なのは、相手の想像力に働きかけ、共通のイメージを共有することだというお話も興味深いものでした。1割しか話が伝わらないと言われた老人ホームでの公演エピソードでは、全力で演じることで、そばの湯気というイメージを観客と共有できた経験を語られ、コミュニケーションの本質が、相手に委ねることにあると気づかされました。
海外で働くこと、自分を表現すること
質疑応答の時間も志の春先生は一つひとつ丁寧に応じてくださいました。海外で日本人として働く際に意識すべきことは?という問いには、日本のことで自分の好きなジャンルを一つ深く知っておくこと。それが会話を盛り上げる武器になるとアドバイスをいただきました。また、人前で話すのが苦手だが、どうすればよいか?という悩みに対しては、面白いことを言おうとする(Funny)のではなく、自分がどう考えるかという興味深い話(Interesting)を目指せば怖くないという視点を提示してくださいました。
今回の講演会からの学び
今回の講演会を通じて、「言葉の力」とは単なる知識ではなく、異なる背景を持つ相手に歩み寄り、共に笑い合える空間を作る力であると実感しました。志の春先生のお話からは、自分たちの文化に自信を持って伝えることが、真の異文化理解につながることを学びました。今後直面するかもしれない失敗や負の感情をこれは後で話のネタになる、おいしい経験だと捉える心の余裕を持ち、主体的に自分の未来を切り拓いていきたいと強く思いました。