Faculty of International Studies
更新日:2025年10月10日
学生の活動
【国際学部】手仕事をめぐる旅~エストニア旅行記~①
国際学科2年 西田 倫子
私は中学生の時にエストニアに興味を持つようになり、高校2年生の時に、日本より国土面積が小さく人口が少ないのにも関わらず、これだけ民族衣装の種類が豊富なことに疑問を抱くようになった。そしてついに昨年末と本年の夏の2回、旅行会社のツアーに参加し、エストニア各地の手芸や民族衣装、文化、歴史など学ぶことが出来た。今回は、2度訪れたエストニアでの現地での様子を紹介する。
1.はじめに
【エストニアとは?】
ヨーロッパの「バルト3国」と呼ばれる3つの国のうち、最北に位置する共和制国家。
面積:4.5万平方キロメートル(日本の約9分の1)
人口:約137万人(2024年)
公用語:フィン・ウゴル語派のエストニア語*(都市部では普通に英語も通じる)
宗教:無宗教58%、ロシア正教16%、プロテスタント・ルター派8%等
通貨:ユーロ
(外務省公式ホームページより)
注)フィン・ウゴル語派:英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語等の、ヨーロッパで話されている多くの諸言語とは違った、「ウラル語族」という、主に北欧からロシアにかけて広がる言語グループに入る言語。ウラル語族の中でも様々な言語の分類があり、フィン・ウゴル派はその中の一つにあたる。エストニア語と言語学的に近いとされている言語は、日本でも比較的聞き覚えのある方が多い言語を挙げると、フィンランド語、ハンガリー語、サーミ語などがある。
【エストニアの民族衣装とは?】
今日、エストニアで行事などで着用される民族衣装は、産業化が浸透するまでの近代以前の時代に国内の各地の農村で、庶民によって着られた晴れ着が元になっており、20世紀以降に付け足された装飾がある衣装もある。
なお、この記事にも取り上げている民族衣装も前述と同じく、かつては近代以前の農民の晴れ着だったものである。エストニア人にとって、民族衣装は独立時や、ソ連からの独立回復の時に独自の民族アイデンティティやナショナリズムを表す重要な要素となった。現在は5年に1度、大規模で開催される「歌と踊りの祭典」を始めとするイベントなどで着用されている。
2.日時
1回目: 2024年11月6日(水)〜11月13日(水)
2回目: 2025年6月26日(木)〜7月3日(木)
次回からは、作者による写真や図を織り交ぜながら旅行の様子をお伝えしたいこととしたい。