国際学部

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更新日:2022年11月30日

学生の活動

【国際学部】学生広報委員による木戸雅子先生講演会記事

 皆さん、こんにちは。国際学部学生広報委員の山嵜美旺です。今回は、私が参加させていただいた講演会についてレポートをします。


 2022年11月24日、ギリシャ研究の第一人者である木戸雅子先生をお招きし、講演会が開かれ、多くの学生と教職員が参加しました。


 講演をしてくださった木戸雅子先生は、共立女子大学で33年間ご活躍されました。また、ギリシャでの研究や、ギリシャ・サラミナ島のファネロメニ修道院聖堂の壁画修復作業に携わられた活動などから、2021年には、ギリシャ政府から、コマンダー・オブ・ジ・オーダー・オブ・ザ・ベネフィセンス勲章(Commander of the Order of the Beneficence)を授与されました。


 今回の講演会では、木戸先生のギリシャとの出会いから、研究をされることになった理由、ギリシャでの生活やギリシャ語、留学されていた時代のギリシャの政治的背景を含め、多くの観点から細かくご講演いただきました。テンポ良く、分かりやすくお話してくださったので、時折笑いが起きることもあり、会場はとても和やかな雰囲気でした。



 留学時代のお話では、当時のギリシャの軍事政権についての深い内容や経験談から、現地での年中行事の体験まで、詳しくお聞きすることができました。留学をすることで、現地に行くことでしか体験できないものがあり、その重要性を改めて感じました。


 木戸先生は、ギリシャの壁画(ビザンティン壁画)の研究のために、サラミナ島にあるファネロメニ修道院聖堂の、壁画修復作業の活動を行われましたが、その段階に辿り着くまでの活動から、修復作業に至るまでの行動力に、大きな感銘を受けました。自分の目で見て確かめることを大事にされ、周りの協力を得るためには、自分の言葉で伝えることが大切だと、私たちに、語学を学ぶことの重要性を伝えてくださいました。また、現代はインターネットの普及によって、世界中の情報を簡単に得ることができ、それら多くの情報を知った気になってしまいますが、木戸先生は私たち学生に、自分で体験することが何よりも重要だと伝えてくださり、とても印象に残っています。


 私は今回の講演会で、置かれた場所の中で、自分にできることを見つけ続け、正面から向き会うことの大切さを改めて考えました。また、1人で解決できないことに直面した際に、周りを頼るためには、相手に寄り添い、自分の気持ちを伝えることの重要性を感じました。


 修復作業に関して、木戸先生の揺るがない意志に、周りにいた方々も賛同したのだろうと考えられました。ギリシャのラジオや新聞で修復作業について取り上げられ、ギリシャ正教のバルトロメオ総主教と話されたこともあるとお話してくださいました。サラミナ市の名誉市民の称号を贈られるなど、多くの経験をされ、活躍されている木戸先生の、情熱に溢れる講演会でした。


 講演会後に、お話をさせていただきましたが、とても親切に話を聞いてくださいました。いつかビザンティン壁画である、ファネロメニ修道院の壁画を、現地に行き、自分の目で確かめたいと思いました。とても貴重な経験となりました。


国際学部学生広報委員 1年 山嵜 美旺