国際学部

Faculty of International Studies

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更新日:2021年08月27日

授業紹介

【国際学部】基礎ゼミナール学外研修レポート

前期授業の振り返りとして、1年生必修科目の「基礎ゼミナール」での取り組みをご紹介したいと思います。

6月19日(土)の午後、上田美和先生担当クラスが国立新美術館(六本木)に行きました。



見学したのは、企画展「ファッション イン ジャパン 1945-2020 流行と社会」(2021年6月9日〜9月6日)です。“もんぺから近未来まで”と銘打たれた同展覧会は、戦後日本のファッション史を一望できる趣向となっています。


新型コロナウィルス流行のため、一時は美術館が閉館し、実施自体が危ぶまれた展覧会でした。しかし、美術館が予約制で再開し、大学から学外研修実施への許可が下りたため、十分な感染対策を取った上で、ゼミ生全員が無事参加することができました。美術館側の要請を受け、密を避けるために2グループに分かれて入場しました。



見学後のレポートから、ゼミ生の声を抜粋して紹介します(順不同)。


「当時の社会現象を“装うこと”から見ることが出来るように工夫されていると思いました。ストリートスナップにもスポットが当たっている点が興味深かったです。」


「1920〜1945年の時代で私が一番印象に残っている写真がある。女性が2人並んでいる写真だ。その写真の女性2人は片方が和服を着ていて、もう片方は洋服を着ている。この写真から…和服から洋服に変化する時代だった事が分かった。」


「森英恵さんのデザインした洋服は、ミニスカートであったりジャストサイズの服であったり、女性の体を魅力的に見せるデザインが多いように感じた。また、現代でも通用する美しい柄が多くハンカチやスカーフなども美術館の中で一番気に入った展示品の一つである。」


「山本寛斎の人生の中で私が一番心を打たれたのが、何度も挫折を経験しても、その度に立ち上がり、いろいろなことに挑戦し続けていたことだ。…私自身、これまでの人生の中で挫折を何度も経験してきた。しかし、今現在その経験は無駄ではなかった、意味があったのだと思うことができていることもある。まだそう思えていない過去の挫折経験も、これから生きていく人生の中で、自分の中で腑に落ちる瞬間がいつか来るのではないかと感じた。」


「最後の“未来に向けられたファッション”のところで見た洋服がテントにもなるという作品が一番好きだなと思った。最初服がテントになるのはわからなかったが理解できた瞬間にすごいという印象があり、とても発想が斬新!!と思った。」


「ファッションとは、心の中を垣間見させるものであると言える。反面に内面を隠すために、着飾ることによって、自信を付けることにも繋がる。性格や考え方の変化にも直結するのである。“着る”という行為は、自身を表現することと同様に値する。」


「ここまで来るのには長い歴史がある。…戦時下で美しいものを着たいという人々の顧望や、暮らしを維持してゆくための収入源を確保したいという戦争未亡人…様々な出来事があって、その時々でベストなファッションが生み出されていた。」


「ファッションは巡るというがそれは色々な意味を持つと思う。形や販売方法、作り方だけではなく消費者のニーズが巡っているのだと思う。SNSが普及し、昔から受け継がれるものが蔑ろにされている今の時代の中でファッションという分野は昔からの流れを大切にする唯一の分野だと考えさせられた。」


「今回の展示を通して、ファッションもその時代の状況や人々の暮らしを読み取る1つの大きな資料のようなものだということを学んだ。…また、今後の服の流行の1つとして、…ジェンダーの部分も踏まえて、だれでも着られるような服やファッションが流行するのではないかと考えた。」




※「ファッション イン ジャパン1945-2020 流行と社会」公式サイト:https://fij2020.jp (外部リンク)