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更新日:2017年10月03日

【国際学部】ドイツ現代史学会が開催されました(基調講演映像付き)


 2017年9月23~24日にかけて、第40回ドイツ現代史学会が本学神田・一ツ橋キャンパス2号館で開催されました。


 今回の学会は、科研基盤研究(B)「感情の共同体?―ドイツ近現代史への新たな視座」(研究代表者:森田直子・立正大学准教授)が中心となって準備・運営し、同科研メンバーである本学教員西山暁義教授が会場運営を担当しました。


第一日目(9月23日)

 第一日目は、現在歴史学において新たなアプローチとして注目を集めている「感情史」(History of Emotions)の第一人者ウーテ・フレーヴェルト教授(Prof. Dr. Ute Frevert、ベルリン、マックス・プランク人間発達研究所)による、「侮辱の政治―近代史における恥と恥をかかせること(The Politics of Humiliation: Shame and Shaming in Modern History)」と題する基調講演が行われました。


 


 同講演は、ドイツで公刊されたばかりのフレーヴェルト教授の新著、Die Politik der Demütigung (S.Fischer:2017)のエッセンスともいうべき内容でした。啓蒙主義の時代以降、晒し刑や体罰といった刑罰が制限、廃止される一方で、学校や家庭における教育上の体罰などはしぶとく生き残ることになります。また第二次世界大戦時の女性の「丸刈り」に見られるように、公開の晒し者、制裁も20世紀においてなくなったわけではありませんでした。そしてネット、SNSにおける「炎上」など、21世紀にはメディアのあり方の変化によって、「侮辱」は形を変えながら存在し続けています。講演においてフレーヴェルト教授は、この250年におよぶ長い歴史のなかで、「侮辱」の行為のあり方とその背景を跡付け、人権概念の広がりが公権力による「侮辱」を制限したり、それに対する反発を喚起する一方で、自己意識の肥大化が社会における他者への辱めの攻撃を促進するという、感情をめぐる政治の両義性を浮き彫りにしました。

 

 講演の内容は後に日本語で活字化される予定ですが、フレーヴェルト教授の承諾の下、講演の映像(講演部分のみ)を掲載いたしますので(5つのファイルに分割となりますが)、よろしければご覧ください。








講演後は、総会の後、本館に場所を移して懇親会が開催され、30名あまりの方に参加いただきました。


 

() フレーヴェルト教授と森田准教授   (乾杯の挨拶をする姫岡とし子東京大学名誉教授(左端)


第二日目(9月24日)

 第二日目の午前は、例年通り自由論題として以下の3つの報告が行われ、興味深い報告に多くの方が参加し、活発な質疑応答が交わされました。

報告者(所属)
タイトル
司会(所属)
堅田 智子
(上智大学)
日露戦争下でのベルリン和独会による義捐活動の実態
田嶋 信雄
(成城大学)
進藤 理香子
(法政大学)
ヴェルサイユ体制下、東プロイセン州長官の権限拡大について
西山 暁義
(共立女子大学)
武井 彩佳
(学習院女子大学)
東欧の「ホロコースト現場」の現在―新たな研究の展開と社会における意義
石田 勇治
(東京大学)


 午後は第一日目のフレーヴェルト教授の講演テーマとも関連するシンポジウム「感情史の射程―日独事例研究から―」が開催されました。上述の科研のメンバーである小野寺拓也・昭和女子大学専任講師と平山昇・九州産業大学准教授がそれぞれドイツ史、日本史にかんする感情史アプローチからの研究報告を行い、3人のコメンテーター、そしてフロアとともに、感情史の可能性と課題について議論しました。プログラムは以下の通りです。


森田 直子
立正大学
司会・趣旨説明
小野寺 拓也
昭和女子大学
ナチ体制と「感情政治」―第二次大戦下のクリスマスを例に―
平山 昇
九州産業大学
「体験」と「気分」の共同体―20世紀前半の伊勢神宮参拝ツーリズムを事例に―
伊東 剛史
東京外国語大学
コメント
藤野 裕子
東京女子大学
コメント
長谷川 貴彦
北海道大学
コメント


  

(左)小野寺報告 / (中央)平山報告 / (右)全体討論の様子


 写真からもわかるように、シンポジウムには70名を超える多くの参加者が集まり、感情史という新たなアプローチの下、比較の視点から見たドイツ現代史研究の可能性が感じられました。

 

 最後に、土日二日間にわたって大会開催のための施設利用を認めていただいた共立女子大学、当日の会場業務を担当していただいた同国際学部助手の加瀬綾乃さんと岸本璃沙さん、立正大学大学院生の菊地音絵さんと八木花香さん、そして共立女子大学非常勤講師の佐藤公紀さんに、心から感謝いたします。

 

 第41回大会(2018年度)は大阪市立大学で開催の予定です。


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