Faculty of International Studies
更新日:2017年08月01日
留学体験記「留学生として留学、物事の見方がさらに多面的に」
K.R.さん(現4年生)
留学先:ペンシルヴェニア大学(アメリカ合衆国)
留学期間:2016年9月~2017年3月
私は中国からの留学生で、国際社会で活躍したいと思っています。そのために、三カ国の言語とそれぞれの国の背景にある文化を理解することが大切と考え、日本に留学し、さらにアメリカに留学しました。英語圏の留学先には2つの学校があり、ペンシルヴェニア大学とセントラルワシントン大学とで少し迷いましたが、ゼミの先生と相談し、東海岸に位置するということで、ペンシルヴェニア大学に決定しました。留学の準備開始から実際に出発するまでには二カ月ほど時間がかかりました。ただし、私の場合は、書類の作成と提出、ビザなどの手続きを全て仲介会社に頼んだので、安心して英語の会話練習に集中できました。
留学先での語学授業で印象に残ったのは、第一に、アメリカではインプットよりアウトプットが重視される、ということです。日本とアメリカの教育で最も異なる点は、日本では学生の授業を受ける姿勢が受け身であり、先生の授業内容に対しても疑問を持つことが圧倒的に少ないことです。二つ目は、先生との関係がフランクなことであす。日本では先生に敬語を使い、先生を尊重する態度をとることは一般的な常識となっていますが、アメリカの学生は、授業中にお菓子を食べたり、飲み物を飲んだりといった自由な雰囲気の中で、自分の意見を積極的に表明します。先生に対してもファーストネームで呼びかけます。
また留学時にとくに気を付けたのは、他国籍の学生達に溶け込んでいくために、彼らの国の文化を理解し、体感することです。相手がどこの国の人でも、その国の文化的な背景を知ることで、相手方の考え方を理解でき、コミュニケーションも円滑に取ることができるようになりました。私が最初に受講したクラスには中国人が一人もおらず、韓国人とサウジアラビア人だけでした。はじめはお互いに文化と言語が違いすぎて、交流することが非常に大変でした。しかし、留学が終わる頃にはサウジアラビア人と仲良くなり、帰国の際にはお別れパーティーもしてもらいました。
私のホストファミリーは6人の大家族でした。とても仲良くしてもらい、本当に数えきれないくらい思い出があります。例えば、夏のキャンプ、ハイキング、公園への散歩、動物園、アメリカの著名人の生家訪問、自宅でのパーティー、ハロウィン、サンクスギビング、クリスマス、新年のお祝い、朝のランニングなど。特にホストマザーと毎朝一緒にランニングをしたことがきっかけで、私の英語会話力が一気に上達し、アメリカの生活がとても楽しくなりました。
ホストファミリー一家との団らん
今回のアメリカ留学では、多様な考え方や多様な価値観、文化的背景を持つ人々とコミュニケーションを取ることで、これまで自分の立場でしか考えられなかった事柄を多面的に見られるようになるとともに、そのことで両親への感謝の気持ちも生まれました。そして留学経験の中で困難に直面したとき、助けを待つのではなく、自ら行動を起こしそれを乗り越えるという経験を重ねることができました。私は来年から社会人となりますが、会社で仕事をするなかで困難な状況に直面することでしょう。そのような時に、今回の留学経験がきっと生きることになると思います。
最後に改めて振り返ると、留学は最初とても辛かったのですが、周りの友人とホストファミリーに支えられて、とても充実した留学生活を送ることができました。彼らに心から感謝したいと思います。