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家政学部 児童学科ニュース詳細

更新日:2017年04月19日

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【児童学科】平成28年度 児童学科海外研修旅行

平成29年3月16日(木)から3月23日(木)までの8日間、児童学科の学生13名と引率の安田悟教授と白川佳子教授がイタリアのレッジョ・エミリア市にある幼児教育施設や子ども関係の施設を視察し、子どもたちとの交流を通して海外の幼児教育について学びを深めました。

 

①ボローニャ・レミダ

レミダとは企業の廃材を活用していく目的で設立され、全世界にそのネットワークが広がっています。レッジョエミリアのレミダでは教育関係者しか利用できませんが、ボローニャ・レミダは一般にも開かれた施設です。私たちが訪問した際には、いくつかのアトリエで実際に廃材を用いて街を作ったり、素材のIDカードを作るワークショップに参加することができました。詳しくは、レミダのHPをご覧ください。http://www.remidabologna.it/en/  

 

 

 

 

 

 

②子どもアート図書館

子どもアート図書館は、レッジョ・エミリア市が教育プロジェクトの一環として、子どもアートブックのセンターとして設立した図書館で、アート関連の書籍が国内外を問わず保管されています。この図書館の主な活動は、子ども向けのワークショップで、ミュージアムと協働しながら、アート絵本や絵画そのものを用いてアーティストについて理解を促す教育を行っています。学生たちも熱心に説明に聞き入り、その後は自分たちで絵本を手に取って内容を学んでいる姿が見られました。 

 

 

③コリアンドリーネ

コリアンドリーネは、子どもたちの声を取り入れて建築家と共にコラボして建築された住宅エリアです。イタリア語でカーニバルの小さい紙吹雪という意味があります。この企画は、子ども700人、保育者50人、建築家20人が参加したプロジェクトとしてスタートしました。建物や公園、駐車場に至るまで子どもたちの声が取り入れられており、集合住宅の階段がすべり台になっていたり、駐車場の中にバスケットやサッカーのコートがあり、駐車場の上は子どもたちが探検できる小高い丘となっていました。

 

 

 

④マラグッツィ国際センター

マラグッツィ国際センターは、レッジョ・エミリア教育の文化的・国際的シンボルであり、年間に世界130か国から、数千人もの教育者や教育学者が視察に訪れ、子どもたちのアトリエとしてもワークショップを開催している場所です。当センターでトレーナーとして勤務しておられるロレッラさんからレッジョ・エミリアの教育について説明を受けた後、センター内のアトリエを見学し、アトリエリスタの方から説明を受けながらアトリエ体験をしました。

 
 

 

 

 

⑤幼児施設の訪問

レッジョ・エミリア市内にある市営ローザ・ガレオッティ幼稚園、市営ラ・ガバネラ保育・幼稚園、カトリック系のエリサ・ラリ幼稚園の3園を視察しました。市営の2園では、レッジョ・エミリア教育の歴史や保育方針についてお話を伺った後、園見学をしました。園の中には大きなアトリエのほか、保育室内にもミニ・アトリエが設置されており、大きなアトリエでは小鳥の巣箱つくり、ミニアトリエでは紫木蓮の花を見ながらさまざまな色の調合とペインティングがなされていました。

 

市営の二園では写真撮影が許可されていなかったので、ここではカトリック系のエリサ・ラリ幼稚園の視察の様子を中心に紹介します。レッジョエミリア市には、幼稚園が62園、保育園が28園あり、保育園はほとんどが市営ですが、幼稚園は市営、国営、カトリック系などに分かれています。市営と国営の幼稚園はレッジョアプローチを取り入れていますが、カトリック系の幼稚園はレッジョ・チルドレン協会と交流はあるものの独自の教育アプローチをとっています。私たちの訪問の際には、日本文化の紹介として、日本語の新聞紙でカブトを作ってかぶったり、折り紙でひな人形を一緒に作りました。また、幼稚園の方では、子どもたちの名前を日本語で書く活動を用意してくださっていたので、まずは学生たちがカタカナや平仮名で名前を書いて見せましたが、子どもたちも日本語に興味津々で学生たちのマネをして一緒に書く子どもたちの姿も見られました。今回の海外研修旅行の参加者のほとんどが1年生でしたが、言語が伝わらなかったとしても保育教材の魅力を子どもたちに伝えることによってコミュニケーションを取ることの重要さを学んだのではないでしょうか。

 

 

 

 

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