家政学部[被服学科] 家政学部[被服学科]

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家政学部 被服学科ニュース詳細

更新日:2017年09月28日

授業紹介

オープンキャンパスで模擬授業を実施しました。

 2017年度もオープンキャンパスを複数回実施しております。ご来校いただきました皆様には厚く御礼申し上げます。残念ながらご来校いただけなかった方へのご参考として,8月6日に実施した模擬授業を紹介します。この日は,3名の教員が模擬授業を実施しました。まずは午前中に,被服造形学研究室の丸田直美教授が,「着ごこちのよい服ってどんな服? ―着ごこちを科学の視点から―」というタイトルで授業を行いました。私たちの身体のつくりと衣服の構造や素材との関係性をわかりやすく紹介しました。「普段なにげなく着ている衣服の着心地を科学の視点でみると,こんなに明快にわかるのですよ」という丸田教授のお話に参加者全員が納得した授業でした。午後からは,実験を交えた授業を行いました。被服学科で実験?!と驚く方もいらっしゃるかもしれませんが,被服学科では,洋服や和服の製作方法や歴史,そしてファッションデザイン・ビジネスについて学びますが,科学的に衣服を理解する学びもしっかり行います。華やかなファッションも,その基礎を科学によって支えられているからこそ製品として成立しているのです。科学的な視点を獲得することは,大学で被服を学ぶ意義のひとつです。まずは,被服材料研究室の村瀬浩貴教授より,「糸の手作り体験」の授業が行われました。衣服を構成する糸がどのように作られているかを簡単な実験で紹介しました。わずか3センチメートルほどの短い繊維のかたまりから,綿糸が紡がれる様子を実際に観察した参加者からは驚きの声があがりました。そして,被服管理研究室の後藤純子教授からは,「界面活性剤について知ろう」というタイトルで,洗濯に欠かせない洗剤の成分である界面活性剤に関する実験が行われました。仲の悪さを示す表現として「水と油」などと言いますが,界面活性剤は水と油の仲を取り持って,油汚れを繊維から引きはがし易くする働きをします。ごく少量の界面活性剤の添加によって水の性質が変化する様子を,表面張力という値を実測することで確かめました。装置を用いて定量的に水の性質を調べることで,界面活性剤の効果をより深く実感できた授業でした。いずれの模擬授業にも沢山の方が参加してくださり盛況に終えることができました。いろいろな視点で衣服について学ぶことができる本学被服学科の良さを感じていただければありがたく存じます。

 本学では引き続きオープンキャンパスを開催します。次回は,10月14日(土),15日(日)に共立祭と同時に進学相談会を開催いたします。共立祭では被服学科の学生が活躍するファッションショーなども開催されます。皆様のお越しをお待ち申し上げます。

丸田教授の模擬授業の様子です。沢山の方が熱心に聴講してくださいました。

 

村瀬教授が,糸車を使って綿糸を紡ぐようすを実演しました。

後藤教授の指導で,水と油を仲良くさせる界面活性剤の働きを科学的に検証しました。