家政学部[被服学科] 家政学部[被服学科]

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家政学部 被服学科ニュース詳細

更新日:2020年12月22日

その他

被服学科の卒業生にお話を伺いました。

鳴海 英恵(なるみ はなえ)さん

2018年度卒 ファッションクリエイションコース 被服平面造形研究室

 2019年から千葉市立轟町中学校に勤務し、家庭科の授業を担当するだけでなく、32名のクラス担任、ソフトテニス部顧問も担当しています。中学生の頃から家庭科の先生になりたいと思い、大学では教育学部も検討しましたが、共立女子大学のオープンキャンパスで紹介されていた和装や染織の文化に興味をもち、被服学科に入学しました。4年生のときには被服平面造形研究室(田中 淑江 教授)に所属して、伝統技術のすばらしさを伝えるために単衣着物、附下、袴を制作しました。

 学生時代の正課外教育では、自分で制作した絞り染めの浴衣を身にまとい「2017浴衣スタイリングショー」で発表することができたこと、さらに、この作品が第11回国際絞り会議全国学生作品選抜展で表彰されたことが印象に残っています。絞り染めでは、白い生地を括る、縫い締めるなどして染色されない模様をつくるのですが、手縫いの工程がたいへんで時間がかかります。苦労はしましたが世界に1つの浴衣を制作するという他ではできない経験をすることができました。

 共立女子大学には教員を目指す人を対象とした勉強会が行われています。このような勉強会に参加したことで、学部学科を越えて、共通の目標をもつ学生と学ぶことができたことも貴重な財産となっています。学生時代に好きなことに取り組めたことで、つらいことがあっても将来の目標に向けた努力を継続できたように思います。

 

細渕 理実(ほそぶち さとみ)さん

2016年度卒 被服科学コース 被服管理研究室

 一般財団法人ボーケン品質評価機構で、繊維製品の抗菌性評価などの仕事をしています。学生時代に、企業の検査部門で衣料管理士資格の学外実習(テキスタイルアドバイザー実習)に参加し、そのときにアパレル製品の品質管理に興味をもち、現在の仕事を就きました。短期間ではありますが、学外実習で品質管理の実務に触れることができたのはよい経験だったと思います。

 また、1年生のときに参加したオーストラリア・ブリスベンにあるクイーンズランド大学の海外研修も強く印象に残っています。この海外研修や大学の授業ではプレゼンテーションをする機会が多く、それまで人前で話すことは苦手だったのですが、人に伝えることと重要性を学ぶことができました。さらに、オーストラリア滞在時の洗濯で使用した洗剤がきっかけで、4年生のときには被服管理研究室(後藤 純子 教授)に所属して、オーストラリアと日本の洗剤を用いた洗浄を比較する研究に取り組みました。研究室では、自分の興味をもったテーマに取り組めることができ、このときの経験が貴重な財産になっています。

 

 

輿石 英里子(こしいし えりこ)さん

2010年度卒 染織文化財コース 染織文化研究室

 助手として他大学、本学に勤務した後、文化庁を経て、2019年から公益財団法人永青文庫で学芸員として文化財の展覧会企画や保存・修理に関する仕事をしています。目白台の大名細川家屋敷跡にある永青文庫では、大名細川家細川家に伝来する美術工芸品・歴史資料・書籍等の所蔵品の研究・保存・修理、展示公開をしています。

  以前から美術館・博物館に興味があり、在学中に博物館実習などの科目を履修して学芸員の資格を取得しました。このときに、文化財を保護するために、作品個々の特質や過去の修理を考慮して作品を扱うといった、学芸員として基本的な技術も修得することができました。4年次には染織文化研究室(長崎 巌 教授)に所属して、舞妓と芸妓の服装に関する研究に取り組みました。研究室のゼミで、研究テーマについてディスカッションすることが楽しかったこと、その一方で、卒業論文をまとめる時期には毎週の課題が辛かったことを覚えています。

 共立女子大学のよいところは、先生と学生の距離が近く、授業や卒業研究だけでなく進路についても親身になって相談に乗っていただきました。また、研究室の先輩方と交流することで、将来の目標を高く設定することができました。学内の共立女子大学博物館のような施設を含めて、染織文化財について探求できるすばらしい環境ですので、このような分野に興味のある高校生の方にお勧めします。