Faculty of Nursing
更新日:2021年08月09日
授業紹介
【看護学部】地域看護学概論の講義に、地域包括支援センターで活躍されている看護職をお迎えしました
2021年6月29日、地域看護学概論(看護学部2年生必修科目)の講義に、墨田区ぶんか高齢者支援総合センター管理者の看護師を特別招聘講師にお招きし、地域包括支援センターにおける地域看護実践についてお話いただきました。
※地域包括支援センターとは、介護保険法にもとづき地域に設置され、高齢者支援のワンストップサービスを提供する地域包括ケアシステムの要となる機関です。自治体によって呼称が異なり、今回お招きした墨田区では高齢者支援総合センターが地域包括支援センターの機能を果たしています。
地域看護学は、地域で生活するすべての人々、すべての健康レベルの方を対象として行う、予防、健康増進、並びに保健医療福祉の支援が必要な人への直接支援と、他の支援につなげる方法を学ぶ分野です。2022年度からは全ての看護師養成機関で学修することが定められましたが、共立女子大学では社会のニーズに対応し、開設以来カリキュラムに取り入れてきました。
看護学部2年生の「地域看護学概論」では、地域看護実践の基盤となる概念や理論、方法論を学修していきますが、他の看護学の分野と異なり、地域で医療以外の専門職・機関、住民、民間事業所などと連携・協同して行う看護活動は、イメージがつかみにくい面があります。このため、講義では日頃から多くの動画教材で活動の具体化を試みています。
6月29日の講義では、地域看護の第一線で活躍する地域包括支援センターの看護職を特別招聘講師にお招きし、それまでの学修内容を実践に結び付けて理解を深めるとともに、実社会で起こっている問題をリアルに体感する機会を得ました。講師からは、介護予防教室や高齢者を見守る地域づくり活動、コロナ禍での取り組みなどご紹介いただきました。また、ご講義を通じて地域に多く潜在する自ら支援を求めない人々が置かれている過酷な状況に触れ、「待つ支援」である病院の看護だけでは解決しない問題が地域には存在することを実感し、地域看護の「手を差し伸べる支援」の重要性を再認識する機会となりました。
オンラインで授業となった昨年度と比べ、本年度は、対面でしか伝わらない現場の熱量を感じることができるご講義となりました。
(地域在宅看護学領域)