Vol.8 鹿島早苗 26回生
1.今の自分について
小学校で栄養士をしています。毎日笑顔で元気いっぱいの子供たちといると、私も元気になります。献立作成、発注、予算管理、食物アレルギー対応など、給食運営がスムーズになるよう努めています。また、給食を通した食育にも取り組んでいます。
献立は、旬の食材や行事食、リザーブ給食、バイキング給食、世界の料理や日本の郷土料理などバラエティに富んだ内容となるよう心がけています。中でも世界の料理と日本の郷土料理は、子供たちに調理員さんのことを身近に感じてもらおうと、調理員さんの出身のご当地メニューを給食で紹介することがきっかけでした。
当日の給食時間には、その地域の音楽を流し、方言で紹介してもらったり、外国出身の調理員さんの時は、民族衣装を身につけてデザートを配りながら教室を回りました。オリンピックやワールドカップの開催国の料理や、先生方の出身のご当地メニューを給食で作り、この取り組みを続けているうちに、イベントに訪れて大使館の方に出会うことができました。その国の料理を教えていただいたり、お店を紹介してもらい、実際に調理員さんや管理職の先生と食べに行って研究し、繰り返し試作をします。メニューによっては、初めて口にする調味料や、手に入りにくい食材もありますが、本場の味を崩さないようにしつつ、子供たちの口に合うように考えます。当日は大使をはじめ、たくさんの大使館の方が子供たちに会いに来てくださいます。子供たちは、特別なお客様から料理だけでなく、文化を学んだり、体験できることをとても楽しみにしています。お世話になった大使館の方が次の大使館の方を紹介してくださり、たくさんの大使館の方のご協力のおかげで、食を通した交流が続いています。
準備は大変ですが、子供たちの反応を見ていると、とても嬉しく、やりがいに変わります。心も体も味覚も大切な成長期にある学校生活の中で、子供たちがこれからも食に関する経験が豊かになるよう願っています。
サモア独立国大使館 ファアマオ・ウアレシ参事官、 大使秘書 松本伊代さんと
2.共立二中高の思い出
家庭科の授業で、はっぴを作りました。クラスカラーに染めて体育祭で着ました。また、夏休みには一日中主婦になって家事の宿題をしたりと衣食住で大切なことを学びました。
自然に恵まれた環境を楽しもうとスクールバスを利用せず、学校から高尾駅まで友達と歩いたことがあります。友達とおしゃべりしながら、バスではわからなかった道を通ったり、お店を発見したりして探検したのも今ではよい思い出になっています。
3.受験生へのメッセージ
学校では恩師の先生方や友達とたくさんの出会いがありました。楽しいことばかりでなく、悩むことも壁にぶつかることもたくさんあります。自分一人では解決できないことも、仲間がいてくれるとアドバイスがもらえたり、支えになってくれます。大切な人たちに出会えたおかげで今の私がいます。とても感謝しています。
また、小学校で仕事をしていて、保護者として偶然二高の教員の吉田裕子先生に再会しました。卒業して何年も経って母校の先生に再会したご縁で、お役に立てればと思い、今回このOGファイルをお受けすることにしました。
受験の時は、普段お世話になっている先生も、授業を教わったことない先生もたくさんの先生方に助けていただきました。相談すると、とても親身にサポートしてくださいました。進路を考えたり、人生の岐路の時期を迎えます。失敗を恐れず、色々なことを経験してください。そして、悩んだ時は一人で抱え込まず、相談してみてください。充実した学校生活となるよう願っています。
4.学校の良さを一言で表現すると…
自然に囲まれ、アットホームな学校
5.プロフィール
平成15年 共立女子大学食物学科管理栄養士専攻卒業 管理栄養士、栄養士免許取得
平成15年 シダックスフードサービス株式会社入社
平成19年 調布市役所入庁
調布市小学校で栄養士(学校栄養職員)として勤務中
平成25年 栄養教諭Ⅰ種免許取得