更新日:2026年03月19日(木)
先日の卒業式、答辞の全文を公開させていただきます。
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答 辞
月夜峰に吹く爽やかな風に、春を感じるようになりました。四季がめぐり、令和8年の桜も、いよいよ咲こうとしています。この佳き日に、私たち共立女子第二高等学校第54回生、159名の卒業式を挙行くださること、卒業生を代表し感謝申し上げます。そして、ご来賓の皆様、私たちを6年間、3年間見守ってくださった先生方、在校生のみなさん、並びに今日まで深い愛情をもって育ててくださった保護者の皆様方に、重ねて御礼申しあげます。
今日、この卒業という日を迎え、6年間の学校生活を支えてくれた先生方にまず初めに感謝したいです。先生方は本当に、いろいろなことを教えてくださり、同時に、私たちが一番迷惑をかけたと思います。白亜祭では、プールが水漏れして下の階まで濡れてしまったり、買出しに車を出していただいたり、修学旅行では集合時間に大遅刻したり、落ち着きがなく、言うことを聞かない学年でした。今まで、生意気な口をきいたり、先生の期待を裏切ることもあったと思います。しかし、行事はもちろん、授業、部活、委員会、その一つ一つの場面にはいつも先生方の温かい支えがありました。先生方の教えを胸に刻み、この3年間で返せなかったものをこれからの人生で恩返ししていきたいです。本当に、今までありがとうございました。
そして、この6年間私を一番支えてくれたのが、両親の存在でした。幼い時からいろいろな場所に連れて行ってもらって、今まで何不自由なく、やりたいことを全部させてもらってきました。こんなことを言う機会はなかったですが、本当に、18年間、育ててくれてありがとうございました。今までさんざん口答えしたり、怒られたり、そっけない態度を取ってきて、本当にごめんなさい。でも、親からの愛は、この場にいる全員、分かっています。私は、2人の娘になれたから幸せな18年間を送ることができたと思います。伝えたいことはたくさんあるのに、いざ言葉にすると、うまく言えません。それでも、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもたくさん迷惑をかけると思いますが、どうか、見捨てずに暖かく見守ってほしいです。
また、今まで過ごした日々の中にはいつも友人たちの存在がありました。6年前、入学した時は、今日という日をこんなにも名残惜しく感じるほど大切な出会いが待っているとは思いもしませんでした。まだ着なれない制服。名簿に並んだ知らない名前。入学したての、まだ気まずさが抜けきらなかった校外学習。しかし、ぎこちない関係だった私たちは、日々を過ごすうちに、当たり前のように隣にいることができる仲間になりました。私たち54回生は、十人十色で、ばらばらでありつつも、同じ目標に向かう時は心を一つにすることができたのです。体育大会のトリ、輪ダンスの直前、全員で組んだ円陣の一体感。あの円陣の中心から見た、みんなで肩を組んでいる景色。あのときの心が一つになったような瞬間は、一生忘れられません。すべての思い出に、みんなの存在がありました。本気で悔しがった騎馬戦。夜通し語り合った修学旅行。行事だけではありません。みんなで食べたお弁当。机を合わせて勉強した毎日。時間ギリギリでスクールバスまで走った部活終わり。今思えば、何気ない日常のすべてが青春でした。あの日、静かに名簿に並んでいた名前は、授業で、部活で、放課後で、幾度となく呼び合ううちに、私たちの日常を彩る大切な名前になりました。
まるで永遠に続くかのような学生生活ですが、無情にも、時計の針は進み続けます。次第に、「最後」という言葉が日常の中に現れるようになりました。最後の白亜祭。最後の体育大会。最後の部活。最後のお弁当。最後の授業。何もかもが、「最後」という文字に彩られていきました。毎日目にしていた景色も、もう新しく思い出が増えることはないのだと思うと、つい最近のことなのに、今ではどこか遠くのことのように感じられてしまいます。始まった時には長すぎると思っていた三年が、一瞬で終わってしまいました。明日から、毎日顔を合わせてきた存在と離れ離れになるのは、やはり、どうしようもなく、寂しいです。しかし、この三年間の思い出が、これから先、私たちが大人になった時、ふとした瞬間にそっと背中を押してくれる記憶になるはずだと信じて、新たな道を歩んでいきます。
また、私たちの学校生活を支えてくれた在校生のみなさん。毎日の部活も、生徒会も、先日の予餞会も、みなさんが充実させてくれました。私たちだけの力だけではできなかったことも、皆さんのおかげでできたこと、達成できたことがたくさんありました。今もこうやって先輩風を吹かせていたり、情けないところを見せたり、迷惑をかけることもあったと思います。でも、本当に感謝しています。みなさんと学校生活が送れて、一緒に部活ができて、幸せでした。これから先の高校生活、全力で楽しんでください。OGとして、心の底から応援しています。
この学生生活の中で、私にはもったいないほど素晴らしい人との出会いがたくさんありました。みんなのおかげで、私という人間が形成されました。
今日は、私たちの一つの終わりでもあり、始まりでもあります。これから私たちが進む道は、まだ誰も歩いたことのない、私たちだけの道が広がっています。その道に、正解などありません。迷うことも、立ち止まることもあると思います。みんながいない明日からの日々に、不安がないといえば嘘になります。しかし、私たち一人一人の歩幅で、確かに、その道を進んでいきましょう。そして、またこの満開の桜で彩られた月夜峰の地で会いましょう。
最後に、3年間私たちにたくさんの愛情を注いでくださったすべての方々に感謝するとともに、共立女子第二高等学校のさらなる発展を祈念し、答辞とさせていただきます。
令和8年3月17日
共立女子第二高等学校 第54回生 卒業生代表 上平彩乃