140年の歴史、未来を繋ぐ共立リーダーシップ
共立女子中学校・高等学校を経て、共立女子大学文芸学部卒業。英語科教員として都内女子校に3年間勤務。その後、共立女子中高で教鞭を執り、2023年度から2025年度まで校長を務められました。現在は共立女子中学高等学校同窓会の会長を務められています。
今回、前田先生には共立リーダーシップや、共立で過ごした学生生活についてお話を伺いました。
共立リーダーシップを学んだことで今、活かされていることは何ですか
私が生徒だった時代には「共立リーダーシップ」という言葉も授業もありませんでした。ですが、創設者が34名いた歴史からも分かるように、共立には古くからその素地があったんです。生徒時代も、人数は多いけれど要所にリーダーがいて、「この分はあなたやって。じゃあ私こっちやるね」と自然に役割分担をしていました。
つまり、みんなの中に当たり前にあったその空気感を、現代に合わせてきちんとネーミングし、「こういうものが長くありましたよ」と明文化したのが今の共立リーダーシップ教育なんです。だから授業はなくても、自然と身に付いていたのだと思います。
リーダーシップが問われる場面で必要なことは何ですか
責任感が強いことは大事ですが、一人ができることには限りがあります。だから私はどちらかというと、「周りを上手に巻き込む」「助けて欲しい時に『助けて』と言える」ことが大切だと思っています。困った時に誰にどう助けを求めればいいかを見極める力ですね。そのためにも、普段から色々な人について関心を持ち、情報を得ておく必要があります。
リーダーというと「自分から発信する」イメージが強いですが、それだけではダメで、むしろ「聞く力」の方が重要です。ただ「教えて」と聞くのではなく、相手が自然と話したくなるような雰囲気づくりが大切ですね。些細なことでも「今この人は何を訴えたいんだろう」と興味を持つことが大事。
引っ張っていくことだけでなく、みんなの意見を聞く力が必要――それが21世紀型のリーダーシップです。昔のようなカリスマ型ではなく、ある時は自分が引いて誰かの力を引き出せるような、表にも立てるけれど裏方にも回れるような塩梅が必要なんじゃないかな。今、校長というリーダー役を離れてみて、改めてそう感じます。
学校行事での思い出はありますか
体育祭で高3生が踊る「荒城の月」もそうですが、それ以上に思い出深いのは、昔あった「応援合戦」ですね。3学年合同でチームを組み、体育祭前になると学年を超えて一致団結し、色々と工夫を凝らして取り組んだことが一番の思い出です。
卒業後に役立った中学での思い出はありますか
やっぱり校訓の「誠実・勤勉・友愛」です。一見かたい言葉ですが、柔軟に解釈するといつもここに行き着く気がしていて、すごく誇りに思っています。
大人になって改めて、自分の軸になっていたんだなと感じますね。嬉しいことに卒業生たちも「なんだかんだ言っても『誠実・勤勉・友愛』が自分を戒め、支えてくれる軸になっている」と言ってくれます。
共立のいいところはどこだと思いますか
人数が多いところだと思います。「多様性に富んでいる」というありきたりな表現になりますが、それは共立では昔から当たり前のことでした。私が生徒の時は1学年600人以上いて今より多かったのですが、卒業まで直接喋ったことがない人でも「あの人有名だよね」とお互いに分かっているような環境でした。多種多様な人がいて本当に楽しかったですし、一般的には少し変わっていると思われる人でも、自分なりのポリシーや譲れないものを持っている人が多かったですね。
共立生で良かったと思うことはどんなことですか
かけがえのない友達がたくさんできたことが、私にとって最大の財産です。共立リーダーシップでも学びますが、誰にでも「もしかしたら私の出番かしら」という場面がありますよね。普段は大人しそうな人が行事ですごく張り切っていて、「この人、こんな一面があるんだ!」と発見できるのが共立生の良さだと思います。また、物怖じせずに人に声をかけられるのも共立生らしさですね。
あとは卒業して社会に出た後、ふとしたタイミングで「この人もしかして共立生?」と感じて声をかけたら本当にそうで、すぐに意気投合して先生や行事の思い出話で盛り上がれる。それだけ生徒同士はもちろん、先生も含めてみんなの距離感が近かったのかなと思います。
PR委員:私も共立の先生は親近感というか、距離感が近いなっていうのは凄く感じられます。
そうですよね。あと、メリハリがあるのも共立の良さかな。「ゆるっ」と接してくれる時もあれば、締めるところはしっかり締めるという、ONとOFFをわきまえている先生方が多いと感じています。
前田先生が近いうちに成し遂げたいことはなんですか
具体的にお見せできるものはまだ探している最中なのですが、今の世の中で困っているお母様方や先生方をサポートしたいと考えています。学校内での支援や、放課後の学童支援など、これまでの経験を活かして力になれることをやっていきたいですね。
受験生にメッセージをお願いします
人間関係の築き方や適切な距離感、そして人を許す姿勢などは、人生の基盤となる中高生時代に培われるものだと思っています。これから皆さんが歩む長い人生には、本当にいろいろな人がいます。「人数が多い」と不安に思われる方もいるかもしれませんが、人生の素晴らしい訓練の場になる学校です。ぜひ共立をおすすめしたいですね。
※本インタビュー内容は、2026年7月時点のものです。