読む・語る・つながる〜文学と探究が育てる共立生〜
教員になろうと思ったきっかけを教えてください
国語や読書が好きで日本文学科を志望し、将来について考える中で人と話すことも好きなので、好きなことを突き詰めたのが教員でした。
PR委員:(現在私も実際に受けさせてもらってるのですが)高2希望者が履修できる共立探究実践についてどういう授業なのか教えてください。
これから形がどんどん変わっていくとは思うのですが、現在、大学や様々な企業でもやっているようなリーダーシップの発掘を目標として活動しています。誰しもが持っているリーダーシップを意識できるように、そして意識した上でより伸ばして発揮できるようにっていうことです。
PR委員:共立探究実践など授業をする中で、共立生の反応にどのような印象を受けていますか?
正直なところ、思っていた以上に皆さんは素直だと感じています。17歳という年齢なら、自分なりの理想や不満を持っていると思いますが、それをあまり教師にぶつけることなく受け止めている姿がとても立派だなと思いますし、こちらも一緒にやっていて楽しいです。自分自身の17歳の頃を思い返すと、ここまで真っすぐではなかったなと反省する部分もあり、だからこそ、皆さんには力が伸びていくための土台がしっかり整っている、土壌がよく耕されているという印象を持っています。そういう意味でも、とてもやりがいを感じています。
鈴木先生の授業はとても面白いです! 授業を作る上で大切にしていることはありますか
特に大切にしているのは、共同作業における「自分を知る」ということです。自分自身を理解し、心を開かなければ、相手も自分のことを話してくれません。そこがさまざまな教科に共通する出発点であり、共同作業や人間関係づくりの第一歩だと思っています。何を言っても笑われない、否定されずに受け入れてもらえる、そんな安心・安全な環境を作ることが重要で、授業中でも「間違えてもいいんだよ」と声をかけながら、何を言っても大丈夫だと思える場を作っていきたいと考えていまみす。
PR委員:国語表現の授業についてお願いします。
共立の授業において、DXがさまざまに生活に組み込まれていく中で、あえて「活字を読む」ということを大切にしています。中学生の夏休みの宿題では読書感想文に取り組んでもらうのですが、生徒には学校の近くの三省堂書店で課題図書を買ってもらっています。今は生成AIに本の内容を聞いたり質問したりしたら答えがパッと出てくるので、一見面倒なんですが、自分で本を探して、そして読む、その手間が生徒のためになるんじゃないかなと思っています。面倒なことは必ず自分のためになってますし糧になります。
私がこの学校に来て素晴らしいと思ったのは、課題図書の作家講演会があることですね!これは本当にすごいです。課題図書の話や職業の話などを作家本人から聞けます。出版社の方もいらっしゃるので、出版業界の話を聞くことができます。とても貴重な経験ですよね。
国語「表現」の授業なので、自分が何かを表現して相手に受け入れてもらえることはすごく自信になりますよね。特に感じるのが、 中学1年生の時は声がちっちゃかった生徒も、高校生になると、すごい堂々と喋ってるのが、国語の教員はみんな驚いています(笑)。それを1クラス約40人全員ができているということは、皆さんの表現力が国語表現の授業によって上がっていると考えて間違いないでしょう。
PR委員:課題図書はどういう基準で選んでいるのですか。
作家の方に来ていただけること自体は大前提としてありますが、やはり一番重視しているのは“面白さ”ですね。「この作家さんにぜひ来ていただきたい」という形で依頼はしますが、その根底にあるのは、読む共立生にとって新しい世界が開けるかどうか、という点です。皆さんがまだあまり触れたことのない世界を知ることができる本、たとえば普段は手に取らないような新書なども、基準の一つになりますね。“世界が広がる”ということを第一に、その上で『楽しい』『面白い』と感じてもらえるかどうか。そこを大切にしながら、作品を選んでいます。
鈴木先生から見た共立生の印象や授業していく中でのイメージはどうですか
現高校2年生が中学校1年生の時から接しているのですが、素直で、礼儀をわきまえていて、こちらの無茶振りにも前向きに応えてくれて(笑)、その姿勢に日々感動しています。
素直さはやはり自己肯定感の高さに繋がってくると思うので、幼少期から親御さんが大事に育ててきたっていうことが鏡になっているのだろうなとすごく思います。学力だけでなく人としての賢さと将来性の高さを感じています。これから様々な場面でリーダーシップを発揮し、周囲を引っ張る女性として輝いていてほしいです。
最後に、受験生にメッセージをお願いします。
入試問題については、よく『過去問をたくさん解いてください』とお話ししていますが、それ以上に大切にしているのは、読んで楽しいか、そして読んでためになるかという点です。読書感想文の本選びと同じように、入試で扱う文章も、皆さんの世界が広がるものを基準に選んでいます。中学受験では評論文や説明文が中心になりがちですが、本校では文学作品や詩といった文章も積極的に出題しています。文学には、知らなかった世界に出会ったり、自分の気持ちに寄り添ってくれたりする力があります。たとえ6年生の受験の時点では難しく感じたとしても、後になって『あのとき読んだ言葉だ』と思い出してもらえれば、それだけで意味があると思っています。受験勉強は大変ですが、ぜひ“解くため”だけでなく、“楽しむため”の国語として、文章や文学に触れてもらえたら嬉しいです。
※本インタビュー内容は、2025年11月時点のものです。