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vol.15

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最近よく聞く「キャッシュレス決済」が便利ってホント?

2020.04.24

2019年10月1日から始まった「キャッシュレス・ポイント還元」。キャッシュレス決済で買い物をすると、2%または5%のポイントをゲットできる制度です。これを機に、キャッシュレス決済を使い始めようと考えた人も多いことでしょう。
 
ところで、どんな支払い方法がキャッシュレス決済に当てはまるの? 現金で支払うよりオトクって本当? ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに、キャッシュレス決済の基礎知識を教えてもらいました。

Q.キャッシュレス決済には、どんな種類があるのでしょう?

A.分類のポイントは、「支払うタイミング」と「手段」。同じサービスでも「支払うタイミング」が異なることがあります。

ひと口にキャッシュレス決済といっても、さまざまな手法やサービスが存在しています。わかりやすくするため、「支払うタイミング」と「手段」で分類してみましょう。
 
「支払うタイミング」は、買い物をした時点から考えて、お金をいつ払うかという視点で分けます。クレジットカードのように、買い物をした後、時間が経ってから支払いが発生するものを「後払い」。デビットカードのように、買い物すると同時に支払われるものを「即払い」。プリペイドカードのように、事前にお金をチャージして買い物するものを「前払い」とします。
 
支払いのために用いる「手段」は、大きく3つに分けられます。1つ目は、プラスチックのカードを専用機器にスライドしたり差し込んだりして支払う「カード(接触型)」。2つ目は、カードやスマホを専用リーダーにかざして支払う「かざす(非接触型)」。3つ目は、バーコードやQRコードを専用機器で読み取って支払う「コード」です。

※同じ決済サービスが複数のカテゴリに入る決済方法を提供している場合もあります。


iDやQUICKPayなどの非接触IC決済や、PayPay、LINE Pay、メルペイなどのQRコード決済は、支払いのために紐づけるものによって「支払うタイミング」が変わります。クレジットカードなら「後払い」、デビットカードや銀行口座なら「即払い」。LINE Payのように、事前にチャージできるQRコード決済もあります。
 

Q.キャッシュレス決済ならではのメリットはありますか?

A.「利便性」「ポイント還元」はもちろん、家計管理の強い味方になってくれるというメリットも。

キャッシュレス決済のメリットの1つは「利便性の高さ」。もし、現金が手元になかったとしても、キャッシュレス決済のカードやアプリが使える状態であれば、ATMに行かなくて済みます。決済サービスによっては、スマホだけで支払えるため、財布も必要なくなるかもしれません。現金を出す手間も省けるので、支払いの時間を短縮できます。
 
決済サービスにもよりますが、「ポイントが貯まりやすい」というメリットも挙げられるでしょう。一般的にはクレジットカードのポイント還元率が高いですが、最近はデビットカードやプリペイドカードでも、還元率最大2%というクレジットカードと同等や上回るものも出てきています。
 
非接触IC決済やQRコード決済は、期間限定のポイント還元キャンペーンを打つことも多く、20%還元など、かなりお得に使える可能性があります。
 
最後にもう1つ、「履歴が残る」というメリットも忘れてはいけません。
 
家計管理の基本は、購入した物品と支払った金額を分析し、どこで無駄遣いしているか把握すること。キャッシュレス決済を使用していれば、レシートを残しておかなくても、支払いの履歴を振り返ることができます。決済サービスによっては、レシートが発行されない自動販売機などでも利用でき、履歴も残るので、家計管理の強い味方になってくれます。
 
大学進学を機に一人暮らしを始めた方、アルバイトを始めた方は、キャッシュレス決済を家計簿代わりにする、という利用方法もありだと思いますよ。

お話を伺ったのはこの方!

ファイナンシャルプランナー

風呂内亜矢さん

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。大手電機メーカー系SIerに勤め、26歳の時に貯金80万円しか持たずに自宅用マンションを購入。物件価格以外にも費用がかかることを知り、お金の勉強と貯金を開始。2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『ケチケチせずに「お金が貯まる法」見つけました!』『超ど素人がはじめる資産運用』など多数。

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