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vol.34

共立の卒業生にインタビュー!

働き女子のホントのキモチ

「日本酒は人生を豊かにするツール。海外に向け、その楽しさを教えたい」

2019.07.01

株式会社キュアテックス/IPPIN PTE. LTD.

藤代あゆみ(ふじしろ・あゆみ)さん

グローバル事業部海外展開グループ・日本酒学講師。文芸学部・2011年度卒業

大学卒業後、入社した会社に勤めるなか、突発性難聴に襲われた藤代さん。次なる道として選んだのは、シンガポールで日本文化や日本酒を広める仕事でした。落ち込んだ気持ちをどのように立て直し、今の活躍へつなげたのかを聞きました。

どんなことにも全力投球。身につけたのは“やり抜く力”

学生時代は、とにかくいろいろなことに全力投球してきたという藤代さん。共立女子大学に入学後すぐに所属したのが、音楽プロデューサーが顧問を務める学生インターン団体だったそうです。
 
「アーティストのプロモーションや音楽フェスのお手伝いが活動の中心でした。とても大変なインターンで辞める学生も多かったのですが、私は4年間やりきりました。最後の年には、音楽フェスのインフォメーションのリーダーも務めましたね」
 
ゼミでは劇芸術を専攻して、総合芸術としての演劇を勉強。さらに、幼い頃から続けていた日本舞踊と長唄三味線のお稽古にも励んでいたそう。そんなハードな日々でも、授業とお酒が大好きだったと言います。
 
「祖父が机の下から一升瓶を出して飲むような家系だったので、20歳の頃からお酒は欠かしたことがないかもしれません(笑)。でも、どんなにきつくても授業で寝たことはありません。質問すると、先生が同じ目線で熱く語ってくれるのが楽しかった。大学に通って嫌な思いなんて一度もありませんでした」
 
そんな藤代さんに対して、尊敬する三味線の師匠から今につながる言葉をかけられたそうです。
 
「やる前から尻込みする人が多いのに、がむしゃらになれるのはすごい、とほめられました。どんなことがあっても最後までやり切る力は、学生時代に培われたのかもしれません。海外の仕事は、日本では考えられないくらいトラブルの連続。1つのことを形にするまで諦めない力は、今も生きています」

▲当日の就活状況はというと…「事情があって就活のスタートが遅れました。でも、就職進路課の人は、その事情をさらっと流してくれて、すぐに具体的なアドバイスをくれました」

難病を乗り越え、日本酒の伝道師の道へ

大学を卒業した藤代さんは、総務部門をアウトソーシングする会社に入社。大企業の総務の一員として働きはじめた10カ月後、体に異変が起きます。
 
「ある夜、バーでお酒を飲んでいたら、突然耳が聞こえなくなって、フラフラの状態になりました。病院に行くと、突発性難聴と診断され即入院。三半規管にも影響があるので、立つこともできません。いつ仕事が再開できるようになるかわからないので、せっかく入社した会社ですが、退職という選択になりました」
 
突発性難聴は、お金がかかる病気。藤代さんが社会人になって貯めた100万円があっという間になくなったそうです。
 
「退院後、しばらくして容体は落ち着きましたが、お金がないという現実に直面して、大人だから自分でなんとかしなきゃいけないんだと思い知りました。普通の生活をするためにはどうしたらいいんだろう、と考えていた矢先、父がシンガポールに会社を設立。英語が話せる人材を探していたので、現地で雇ってもらうことになりました」
 
シンガポールの会社は、日本の食品や飲料の輸出入や販売を事業とする会社。藤代さんは現地で偶然に、シンガポールで初めての国際唎酒師の試験が行われる情報をキャッチしたそう。
 
「シンガポールに来て、私の好きな日本酒への誤解がとても多いことに気づきました。ただ飲むだけじゃなく、ちゃんと楽しみ方を教えたいと思ったのが試験に挑戦したきっかけです。国際唎酒師の資格を取った後、シンガポールで2人しかいない日本酒学講師にも合格しました」

▲「日本酒学講師のセミナーでは、知識だけじゃなく、見た目や話し方の勉強もします。プレゼンスも必要な要素なんです」

後進を育て、日本の芸術文化も語れる人に

資格で得た知識をもとに、小売の現場や日本のイベントステージで、日本酒の楽しみ方を知らない人に紹介するのが藤代さんのスタイル。
 
「この5年間の活動の目的は、マーケットを広げることです。歴史の話から始まって、どんな特徴があるか、どうやってペアリングするかを教えます。“水が硬いと男酒、柔らかいと女酒と言いますが、最近は女性のほうが強いよね”とジョークも交えて。日本酒は人生を楽しくするためのツールなんだということを知ってもらえたらと思います」

▲インタビュー中、プチ日本酒講座を披露してくれた藤代さん。小さな器で飲むとアルコールが鼻につきますが、大きな器だとまろやかな味になると教えてくれました!


先日の経済産業省主催の日本フェアでは、日本酒講座とともに煎茶の淹れ方や折り紙教室も実施。今後は、日本酒だけでなくさまざまな日本文化を紹介したり、後進を育てることに尽力したいそう。
 
「シンガポールの唎酒師は、まだまだ知識だけ。日本酒の本当の楽しさを教えられる唎酒師をもっと増やしたいと思います。その先は、大学院で日本の芸術や文化を学んで、外国に広める役割ができたらと思います。伝統芸能家系で育ったバックボーンもあるので、文楽や歌舞伎を解説した後に日本酒が伝えられたりしたら最高! 楽しく伝えられる自信はあります」
 
社会人1年目で背負ったハンデを感じさせず、突き進む藤代さん。悩める学生へのアドバイスを聞きました。
 
「正しい音が聞こえなくなってからは、外の天気が良いだけで幸せだと思うようになりました。他人とくらべることに、意味はありません。人生なんとかなるもの。目の前のことを一生懸命やって、自分だけの幸せを見つけてください!」

働き女子のリアルを斬る、一問一答!

働き女子のお仕事以外の顔が見てみたい! そこで、ちょっとミーハーな質問から、秘密のプライベートをのぞいちゃいます♪

Q1.趣味やはまっていること、マイブームは? A1.日本のアニメをネットフリックスで観ること。
Q2.自慢できる特技はありますか? あれば、それは何ですか? A2.日本舞踊、三味線。あとは酔っても顔に出ないところ(笑)
Q3.よく使う、スマホアプリは? A3.海外版チャットアプリ「WhatsApp」や「slack」
Q4.今行きたい海外は? また、その理由は? A4.ヨーロッパ。いつもアジアにいるので飛び出したい!
Q5.休日の主な過ごし方は? A5.休日はほとんどなし(泣)…あれば、寝たい!
Q6.1ヶ月お休みがもらえたら何をしたい? A6.旅行に行きたい!
Q7.憧れている女性は? A7. 長唄三味線の師匠である今藤郁子先生。最近注目しているのは、声優で日本酒のユーチューバー茅野愛衣さん
Q8.好きな映画は何ですか? A8.『甘い生活』。あまりに構成が美しすぎる!
Q9.社会人になって一番変わったことは? A9.飲めるお酒のランク(笑)
Q10.スキンケアやメイクのポイントは? A10.日本酒入りの洗顔料は、肌がつるつるになります!
Q11.最近、一番うれしかった出来事は何ですか? A11.このインタビュー。大好きな母校に凱旋した気分
Q12.共立女子大での一番の思い出は? A12.授業中、先生も学生も一緒になって、笑ったり感動したり泣いたりしたこと。素直に感情を共有できる瞬間が多くあって、人生の学びを得ました
Q13.共立女子大・短期大学の一番の自慢を教えてください! A13.先生、就職進路課、警備員さん、学食のおばちゃん…みんな優しくていい人!

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