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vol.17

共立の卒業生にインタビュー!

働き女子のホントのキモチ

「子どもの年齢に合わせた適切な看護や、手厚い家族看護をすることが目標です」

2017.12.22

恩賜財団済生会 横浜市東部病院

若林彩香(わかばやし・あやか)さん

こどもセンター勤務。短期大学・看護学科・2012年度卒業

幼稚園児の時に入院したことがきっかけで、看護師を目指したという若林さん。

子ども時分に描いた将来像をぶらさず、大学は看護学科へ進学。その後、強く希望していた小児科看護師の道を進みました。

小児科看護師を目指して、国家試験に挑んだ3年次

「中学と高校は、八王子の『共立女子第二中学高等学校』に通いました。たまたま、わたしが中学に入学した前後に、共立女子短期大学に看護学科ができたので、大学も共立女子に進学。中学・高校・大学の9年間を、共立で過ごしました」
 
当時、若林さんが通っていた短期大学の看護学科は、2013年に4年制の看護学部看護学科になり、2017年4月には大学院看護学研究科看護学専攻(修士課程)も開設しました。若林さんは3年間、看護学科でしっかりと学び、国家試験を突破。念願だった、横浜市東部病院に入職しました。
 
「看護学科の就職活動は、他学部の学生とは違います。入職する病院が決まっていても、2月に実施する国家試験に合格しなければ、4月から勤務ができません。国家試験に何としても合格しなければ…というプレッシャーはありましたね」
 
看護師国家試験を受けるには、大学で単位を取り、指定された病院で看護実習を行うことが必須です。看護学科(学部)の最終年次は、大学で講義を受けつつ就職活動をし、看護実習をしながら国家試験の受験勉強を行う、目まぐるしい1年です。ですが、若林さんの場合は、少し状況が違いました。
 
「3年生になりたての4月に、横浜市東部病院への入職が内定していました。看護師を志した頃から小児科看護師になると決めていたので、(就活は)迷いはありませんでした。就活がなかった分、みんなより楽だった…という訳ではありませんが(笑)、気持ちの上で、少し余裕はあったかもしれませんね」

▲「看護実習で、重い疾患の人が元気に過ごす姿を見てびっくりしました。あの経験で、病院のネガティブなイメージが無くなった気がします」

勤務5年目でようやく、仕事&プライベートの充実を実感

早々に横浜市東部病院への入職を決めた若林さんですが、彼女には“働きたい病院像”が明確にあったといいます。
 
「働きたい病院の条件が3つありました。まずは、小児救急体制がある病院ということ。2つ目は、病棟勤務と外来勤務のどちらも経験できること。最後は、小児看護専門看護師と小児救急看護認定看護師という、小児看護のエキスパートが常駐していることでした。弊院には、小児看護専門看護師1名、小児救急看護認定看護師が5名います。病状を説明するスキルや病状が急変した時の対応力は、エキスパートならでは。彼女らの仕事ぶりから、いつも多くのことを学んでいます」
 
また、横浜市東部病院には、日本ではまだ数少ないCLS(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)という専門職スタッフがいます。
 
「例えば、点滴や採血を嫌がる子どもに対して感情を無視して処置をすると、病院が嫌いになったり、それ以降に診察をさせてくれなかったりと、トラウマになりかねません。そんな時にサポートするのがCLSです。CLSは子どもが納得したうえで医療行為に臨めるよう、心理的な支援をします。わたしたち看護師も子どもたちの不安を小さくしたいと思っていますが、看護師は日々の業務に追われがちです。子どもの気持ちにしっかり寄り添ってくれるCLSに、日々、助けられています」
 
横浜市東部病院に勤務して、5年目。「最近ようやく、充実していると感じられるようになりました」と若林さんは語ります。
 
「社会人の“あるある話”で『入社3年目で新人を卒業』など言われますが、弊院では『5年でやっと独り立ち』だと言われてきました。病棟の仕事を必死で覚えた新人時代を経て、病棟看護師のリーダーになり、ようやく外来の看護師を経験。弊院小児科の流れをひととおり終えたのが、少し前のことです」
 
「それまではずっと、帰宅後や休日も『あの患者さんへのケアは正しかったかな?』と仕事のことが頭によぎり、仕事とプライベートの切り替えがうまくできませんでした。先輩から『休みの日は、思い切り遊んだ方がいい』と言われても、うまくできず…(笑)。近頃になりやっと、自分なりに仕事もプライベートも楽しめるようになりました。“5年で独り立ち”って、こういうことなのかもしれませんね」

▲年間パスポートを購入するほど、ディズニーランド(R)とディズニーシー(R)の大ファン。お休みの日はふらりと出かけて、リフレッシュしているのだとか

看護実習生や後輩看護師への後進指導も頑張りたい

力強く着実に小児科看護師の経験を歩んでいる彼女に、今後のキャリアプランを聞いてみました。
 
「小児科には、0歳から中学生まで来院します。年齢に合わせた適切な看護や、自分の意思をうまく伝えられない小さなお子さんの場合はご家族への手厚い看護も必要です。看護の現場で働いてみてあらためて、小児看護の難しさを感じます。当面の目標は、弊院でたくさんの経験を積み、よりよい看護を提供することだと思っています」
 
そんな若林さん、実は、高校2年生の時に生徒会会長をしていたそうで、「後輩たちに仕事を教えるのが楽しい。近頃は看護実習生の指導もしているので、後進指導も頑張りたい」と、リーダー気質らしい目標も満面の笑みで話してくれました。
 
疾患を抱えた子どもを看護したいというぶれない意思と、着実に重ねた確かな看護力で、これからも、若林さんはたくさんの子どもたちを笑顔にすることでしょう。

▲「看護師になるか保育士になるか、迷ったことも」というほど、幼少の頃から、赤ちゃんや小さな子どもが大好きだなのだそう

働き女子のリアルを斬る、一問一答!

働き女子のお仕事以外の顔が見てみたい! そこで、ちょっとミーハーな質問から、秘密のプライベートをのぞいちゃいます♪

Q1.趣味やはまっていることは? A1.ディズニーリゾートに行くこと
Q2.今行きたい海外はどこ? A2.フロリダ。ディズニーワールドに行きたい! 
Q3.主な休日の過ごし方は? A3.おいしいものを食べる、温泉旅行に出かける、ディズニーに行く
Q4.1カ月お休みがもらえたら、何がしたいですか? A4.ディズニークルージングに行くか、日本一周がしたい
Q5. 好きな映画は何ですか? A5.『HERO』、『モンスターズ・インク』
Q6.社会人になって一番変わったことは? A6.日本のいろいろな所へ出かけるようになった
Q7.仕事中の隠れ息抜き法は? A7. お菓子を食べること
Q8.よく使う、スマホアプリは(複数回答可)? A8.「ナスカレ」、「Instagram」、「LINE」
Q8.体調管理で気をつけていることは? A8. 日々の感染対策保湿
Q9.憧れている(目標にしている)女性はいますか? A9.同じ職場で働く看護師の先輩たち
Q10.共立女子大・短期大学の一番の自慢は? A10.雰囲気がよく、学びやすい環境を作ってくれる

※ 記事中の情報は取材当時のものです。現在の状況とは異なる場合がございます。

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