文學藝術
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特集テーマ「歌」作中和歌の解釈をめぐって―― 『和泉式部日記』「折過ぎて」歌を起点に ――岡田 ひろみ一 はじめに『和泉式部日記』は、「女」(和泉式部)と「宮(敦道親王)」との約十ヶ月の恋愛過程をたどった作品である。初夏四月の恋の発端から、女が十二月十八日に宮みや邸ていに移り住むまでのことが綴られている。日記ではあるが、作品内で二人は固有名がわかる形ではなく、一貫して「女」「宮」と呼ばれ、女が知り得ないような宮の心情や状況までも叙述され、第三者的視点で物語的に描いた場面も多く見いだせることを特質とする(((。何より一四七首もの和歌を含みこみ、和歌によって、女と宮の贈答歌によって、二人の関係が展開してゆく。身分差がある二人の関係を、特に宮が女にひかれる必然性を、「歌」によって形象している作品である。だからこそ、和歌の読み、というものがこの作品の理解に大きく関わってくる。しかし一方で、この日記は短編ながら、解釈が難しい歌が多い作品でもあった。中でも、次に引く女の詠んだ歌は、上の句から下の句まで、何を言おうとしているのか、実にわかりにくい。(特集テーマ「歌」・作中和歌の解釈をめぐって

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