文學藝術
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ことも忘れて踊りつづける牝牛はどうしたらダンスを止められるのか、王様に助言を乞いにいく。「踊ることを止められない?なんて馬鹿馬鹿しい」(“Can’t stop? Nonsense!”)と憤慨する王はなんとか牝牛のダンスを止めようとさせるが、うまくいかない。大臣に百科事典で調べさせると、「月を飛びこえた牝牛の物語」に行き着く。つまりナースリー・ライムの中でも広く知られているこの歌である。Hey diddle, diddleThe cat and the fiddle,The cow jumped over the moon…14著名な絵本作家ランドルフ・コールデコット(Randolph Caldecott 1846-1886)の美しい絵本でもよく知られているこの歌を耳にした読者は多く、謎めいた歌詞からトラヴァースが展開する牝牛のエピソードは読者の興味を引く。牝牛の角についた流れ星が、牝牛の狂気の原因と気づいた王は、何とかして牝牛を月へとジャンプさせる。流れ星は空へ帰り、元通り牝牛は平凡な日常へと戻る。しかし、そんな牝牛がなぜさくら通りを彷徨っているのか。実は牝牛は今度は手放してしまった星を探して彷徨っているのである。ナースリー・ライムでお馴染みのキャラクターがこのシリーズに登場することも度々である。特に『とびらをあけるメアリー・ポピンズ』(1944)の第7章「末長く幸福に」(“Happy Ever After”)では、「三匹の目の見えないネズミ」( “Three Blind Mice”)、「ハンプティ・ダンプティ」(“Humpty Dumpty”)、ナースリー・ライムの王様( “Old King Cole” “Sing a Song of Sixpence”)が集う。そこでは元の歌では王冠を争うライオンとユニコーン( “The Lion and the Unicorn”)が互いに譲り合い、マフェットは蜘蛛に驚かない(“Little Miss Muffet”)。3.星が奏でる調和の歌赤い牝牛は星を求めて彷徨うが、星はシリーズを通して繰り返し現れるモ(5)文學藝術 第47号(2025)

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