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文芸学部取り組み・プロジェクト紹介

更新日:2018年02月26日

文化専修

受験生へのメッセージ(奥 彩子)

世界を文学で旅しよう

 

研究内容

東ヨーロッパのいまはない国「ユーゴスラヴィア」の文学の研究をしています。ユーゴ文学研究者としては日本で三人目だそうで、希少種扱いされます。そうした立場を生かして、マイナー文学の研究者を中心とした研究会をおこない、大きな国の文学に埋もれがちな小国の文学に着目する研究もしています。

 

授業について

主として、文学作品をどのように読めばよいのか、文学の「文法」を学ぶ授業を行っています。たとえば、小トトロが白いのはなぜでしょう?文芸作品で雨が降るのはどういうときでしょうか?食事のシーンにはどんな意味があるでしょう?どうしても、あらすじや登場人物に注目しがちな文学作品を、違う角度から学びます。

また、「世界文学」をテーマに、文学とは何か、どんな文学が世界にはあるのかを古今東西取り上げ、文学作品の流通、消費、再生産といったプロセスにも目を向けています

卒業論文では、日本、海外の文学作品、ライトノヴェル、映画などを扱う学生が多いです。

 

受験生へのメッセージ

人間が生きていくためには食べ物(おいしいほどいいですね)が必要ですが、それと同じくらい、心の栄養も大事です(こちらもおいしいほどいいですね)。大学生活では、文学、映画、演劇、音楽、絵画、いろいろな栄養を摂取して、生きる力を養ってください。



おすすめ

・映画『ショーシャンクの空に』

(フランク・ダラボン監督、1994年、アメリカ)

何度でも見たくなる作品。最後の「I hope」の連続に心を打たれずにはいられません。雨がどのような意味を持つかもぜひ考えてほしい作品です。





・映画『アンダーグラウンド』

(エミール・クストゥリツァ監督、1995年、フランス、ドイツ、ハンガリー、ユーゴスラビア、ブルガリア合作)

ユーゴスラヴィアってどんなところか知りたくなった人にぜひ。街を歩く象、空飛ぶ花嫁、酔いどれ、地下世界。あまりのエネルギーに圧倒されること間違いなし。

 




・チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『シングルストーリーの危険性』(TEDGlobal 2009) 



ナイジェリア出身の作家の講演。ウィットにとんだ話しぶりについつい見入ってしまいます。最後の「if」の連続に現実の厳しさがうかがえますが、「複数のストーリーを知ること」が偏見を打ち破るために大切であることを強く感じさせられます。


最近の仕事

小川公代、村田真一、吉村和明編

『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』

(春風社、2017年)






奥彩子、西成彦、沼野充義編

『東欧の想像力――現代東欧文学ガイド』

(松籟社、2016年)