渋 谷 SHIBUYA

  2005年3月  MARCH
   撮影日時:3月6日(日)14:00〜15:00
   天気: 晴れ   気温: 5℃

 
 
 暖かい日と寒い日の差の激しく気温の安定しない3月上旬、撮影日はまだ肌寒くコートが手放せないはずの天気であったが、渋谷のギャルの女の子たちの間では、寒さをものともしない、春が待ち遠しくてたまらないといったファッションが登場している。コットンのシャツとTシャツだけの上着やカーディガンにチューブトップ姿、素足にホットパンツなど、肌の露出面積も多く、体温が奪わないかこちらが心配になってくるようなスタイルも少なくなかった。

 今月のギャルファッションの傾向は、ミリタリーに続き、スポーツなどのハードで健康的な感覚のファッションがマークされている点と、春にふさわしいフェミニンでキュートなロマンティック・スタイルがインナーなどから取りいれられている点が新しい。全身ぶりぶりっとしたぶりっ子のスタイルにはならなくても、ハードなジーンズやショートパンツにインナーはリボンやレースのついたフェミニンなものをミックスさせる着こなしが春のスタンダードになりそうである。

 カラーでも変化があり、ダークなブラウン、黒、カーキなどが中心だった先月までと代わり、赤やピンク、黄色のカットソーなどさし色でカラフルな色が復活してきた。

 2005年3月の渋谷のストリートファッションの傾向は以下の通り。

<GIRLS>
暦が春ならファッションも春!寒さをものともせずに、セクシートップとミニボトムの春スタイルが登場
ダウンに代わって、シニアギャルにはライトジャケットが好調。パーカも重宝アイテムとして浮上
インナーは春モード。ティーン・ギャルの間にレースやギャザー、リボンのついたフェミニントップが人気
ハードなタイトスカートに続き、トレンドに敏感な10代後半のギャルの間からフェミニンスカートへのシフト
パンツではアップリケやカットアウト&レースなどの装飾ジーンズとサブリナパンツが登場
中折れ帽やパンプスなど、カラフル小物がアクセント。ポスト・ブランドバッグは存在感のあるデカバッグ

<BOYS>
・柄ありジャケットやスプリングコート、Gジャンなど春らしいアウターの浮上。ボトムもプリントパンツが新登場

 


今月の渋谷のポジショニング・マップ

GIRLS
01
真冬並みの気温だった定点日にもかかわらず、アウター無しで寒さをものともしないギャルたち。ベアトップやキャミソールに薄手のシャツやカーディガンのみ羽織ったスタイル
02
トップスはボアブルゾンなど、暖かいものを着ていても、足元はホットパンツに素足。ちょっとスポーティーなレースアップタイプのロング・スニーカー(左)やアウトドアブーツ(右)が人気
03
20代半ばの年齢層の高いギャルの間では、ジャケット+ジーンズの洗練スタイルが人気。インナーにフェミニンなリボントップなどを合わせてラブリーな着こなしが春らしい(左)
04
大人気だったショート丈ダウンに代わって、薄手のアウターとして活躍しそうなのがパーカー。ミリタリージャケットの下に重ねたり(左)、キャラクターTシャツの上に着たり(右)、気軽に羽織れて便利
05
10代半ばのティーンギャルの間では、かわいらしい&ちょっとセクシーなインナーが人気。胸元にギャザーを寄せたスモック風トップス(左)やリボンつきトップ(右)など、胸元をちょっとだけ強調させたデザインが人気
06
インナーはすでに春モード。レーストリミングのキャミソール風ノースリーブ(左)はかなり数多く着用されていた。胸元にスエット素材の造花をたくさんつけたプリティーなカットソー(右)
07
タイトミニに続き、デニムの裾にレーストリミングをしたタイトスカート(左)や、黒のトリミングがちょっぴりフォークロア風のティアードスカートなど、フェミニンなスカートが人気
08
トミーガール好きのギャルということで、名づけて“トミーギャル”。ショート丈のブルゾンやパーカ、ジーンズにキャップなど、スポーティーなアイテムで全身をまとめたスタイルが増加中
09
ジーンズは装飾がポイントになってきた。別布やレザーなどをアップリケした一本。ロールアップした内側は豹柄(左)。カットアウトした部分にレースをあてて、シースルーにしたフェミニンジーンズ(右)
10
スパッツのようにぴったりフィットしたサブリナパンツ(左)。デストロイのホワイトジーンズはロールアップして丈を短くして履いている(右)。どちらも素足にミュールやパンプス。寒いのに元気!
11
カラフルな小物がファッションのポイント。ピンクの中折れ帽に足元は紫のソックスとハーフブーツ(左)。帽子とパンプスを同じ蛍光色でコーディネート(右)
12
ブランドバッグが急激に減って、インパクトのあるバッグが登場してきた今月。型押しフェイクレザーの大きなバッグ(左上)。斜めがけショルダーも人気(右)。ゴールドのショルダーにピンクのキャップのインパクト小物(左下)
 
ポイント解説
(1)暦が春ならファッションも春!寒さをものともせずに、セクシートップとミニボトムの春スタイルが登場
 
真冬の寒さが戻った観測日であったものの、109の販売員の女性などのファッションリーダーたちが、すでにタンクトップで接客をしている光景なども見られる影響から、今月は薄着であることもおしゃれのテーマになっている。コットンボイルの透け感のあるシャツをタンクトップの上に羽織ったり、チューブトップにカーディガンを着て、首周りの露出を大きく出したり、キャミソール風タンクトップにカーディガンを胸の下の位置で結んだりと、肌を出したり、身体にフィットした健康的なセクシーさのあるトップスのみで闊歩しているギャルも少なくなかった。またボトムでも、先月から継続のデニムのタイトミニに加え、10代後半くらいのB系ギャルの間では、ホットパンツなど、丈の短いコンパクトなボトムに人気が集まり、もちろん素足にブーツやミュールで足の露出も広まっている。(写真01.02)
(2)ダウンに代わって、シニアギャルにはライトジャケットが好調。パーカも重宝アイテムとして浮上
 
先月まで渋谷のギャルの7割くらいは着ていたと思われるショート丈のダウンに代わって、今月はライト感覚のジャケットが20代の大人っぽい格好を好むシニアギャルの間で広まっている。トレンチコートの人気も衰えていないものの、継続しているトレンドのミリタリーよりも、もう少しきれいめなムードが出るテーラードジャケットの方がより新鮮味があって支持されているようだ。カラーは黒、白、ベージュなどベーシックな色が多いが、インナーにフェミニンなリボン付きカットソーや豹柄キャミソール、ロゴTシャツなどを合わせて、インナーを引き立たせる着こなしが好まれているため。ボトムはジーンズやデニムのタイトミニで、コンパクトなコーディネートしているケースが多い。さらに、ティーンギャルからシニアギャルまで幅広く好まれているのがパーカであり、アウターとしても、ジャケットやハーフコートのインナーとしても着られるフィットしたシルエットのパーカが目立つ。フロントのジッパーが上下ダブルジップになっているものや、ゴールドファスナーなどでアクセサリー感覚になっているものなどもみられる。(写真03、04)
(3)インナーは春モード。ティーン・ギャルの間にレースやギャザー、リボンのついたフェミニントップが人気
 
やせ我慢をしない限り、まだダウンやウールのハーフコートが手放せないくらいの寒さだった今月、確かに冬のアウターの着用率は高めだったが、インナーでは先月までのニットやファー付きパーカなどに代わってすっかり春らしいアイテムが登場してきた。ティーン・ギャルの間では、ロマンティック感覚のインナーが好まれており、レーストリミング、リボン、ラメやスパンコール付きのカットソーなど、フェミニンで装飾的なものが目立ち、また20代前後のギャルの間でも、ゼブラ柄や豹柄などのアニマル柄にレーストリミングがなされたキャミソール風の薄いインナーや、造花のついたトップスにダウンをさらっと羽織るような着こなしが多かった。アウターが完全にいらなくなる来月頃には、ディテールが装飾的でフェミニンなトップスがコーディネートのベースになるようなスタイルが登場するだろう。(写真05、06)
(4)ハードなタイトスカートに続き、トレンドに敏感な10代後半のギャルの間からフェミニンスカートへのシフト
 
スカートでは、ミリタリートレンドの流れが続き、デニムのタイトミニやカーゴスカートなど、ハードな感覚のスカート人気が継続しているが、その一方で、原宿や代官山のヤングが好んで着用しているちょっとボリュームのあるギャザースカートやプリーツスカート、レーストリミングのデニムスカートなど、フェミニンな感覚のスカートが、トレンドに敏感な10代後半のヤングの間から広まっている。原宿のヤングと異なるのは丈であり、フレアスカートやギャザースカートでも、ぐっと短い丈が多く、ロングブーツとコーディネートさせることで、トップスはタイト、スカート部分のみボリューム、足元はブーツでタイトにと、メリハリのあるシルエットになっている。(写真07)
(5)ミリタリーに続くスポーツスタイルの浮上。トミー・ガールならぬトミー・ギャルに注目
 
カモフラージュプリントのアイテムやトレンチコートなど、ミリタリー調のアイテムが多数登場していた先月。今月も継続しているものの、新しいスタイルとして、ライン入りのTシャツやパーカ、スエット素材のスカートやワンピースなど、スポーティーなアイテムでコーディネートさせたスポーツ・スタイルが浮上している。これまでB系ファッションのギャルの間で人気だったスタイルが、B系のワイルドさのないギャルの間にも支持されるようになって拡大している。特にブランドでは「トミー・ガール」の人気が高く、ロゴ入りのTシャツやバッグなどが好まれている。この春は、「エレッセ」のデザイナーに「イーリーキシモト」が就任したり、「プーマ」のウエアを「ミハラヤスヒロ」が手がけ、「アディダスオリジナル」のキャンペーンフォトグラファーにシャネルのデザイナー、カールラガーフェルドが起用されるなど、スポーツ・トレンドに注目が集まっており、ギャルの間でもスポーツ・スタイルが台頭しそうである。(写真08)
(5)パンツではアップリケやカットアウト&レースなどの装飾ジーンズとサブリナパンツが登場
 
パンツではジーンズ人気が続いている中、この春は異なる布地やレザーのハギレをアップリケしたものや、ワッペンがついたもの、ジーンズをカットアウトしてその上にレースをはってシースルーにしたものなど、装飾的なジーンズの人気が高まっている。さらに春らしいサブリナパンツも浮上しており、スパッツのように細身の7分丈のものや、白のホワイトデニムの裾をロールアップしたものなどが好まれている。そして足元は早くも素足にミュールやサンダルを合わせており、足元はすっかり春夏モードになっている。(写真09、10)
(6)中折れ帽やパンプスなど、カラフル小物がアクセント。ポスト・ブランドバッグは存在感のあるデカバッグ
 服そのもののカラーは比較的ベーシックカラーやアースカラー系の色の人気が続いているが、ビビッドな小物をアクセントにした着こなしが増えている。蛍光イエローの中折れ帽に足元も同色のパンプスや、ピンクの中折れ帽に紫のソックスとブーツなど、服の色が地味だからこそ引き立つカラーコーディネートが好まれている。(写真11)
 また、同様の流れで、ウエア自体のインパクトより、小物をアクセントにしたコーディネートに関心が高まっているためか、バッグもカラフルなものやかなり大きなバッグなど、存在感のあるものが目立っている。メタリックなシルバーやゴールドのボストンタイプのバッグ、大きなポケットがついたクロコの型押しのトラベルバッグ、黄色や紫などのビビッドカラーの斜めかけバッグなどがアクセントに取りいれられており、小ぶりで高級感のある、ただし黒や茶色などの比較的目立たない色のブランドのバッグがあまり持たれなくなってきた。
(写真12)

BOYS
01
この春はジャケットがメインのアウターに浮上しているが、ノーマルな無地タイプに加えて、今月はストライプやマドラスチェックなど、柄の入ったジャケットが浮上
02
スプリングコートでは、ガウン風のくたっとした風合いで丈もちょっぴり長めのハーフコート(左)や、マッキントッシュ風のコーティングコートなどが人気
03
Gジャンはポピュラーなウォッシュブルーに続き、白Gジャンに注目。礼儀正しくボタンをすべて留める着こなしも新鮮(左)。パンク風のデニムジャケットはコンパクトなシルエット
04
柄のトップスが登場した今月。カモフラージュ柄のカーゴパンツ(左)やギャル男にしては珍しいペイズリー柄のゴアパン(右)など、ボトムでもプリントパンツが登場

ポイント解説
柄ありジャケットやスプリングコート、Gジャンなど春らしいアウターの浮上。ボトムもプリントパンツが新登場。
 神南や明治通り周辺にいるカジュアル系の男の子たちの間では、コットン素材のジャケットやハーフコートの着用が増加しており、デニムやチノ、白など、無地色を中心に好まれているが、今月に入り、ストライプやマドラスチェックなど、柄の入ったジャケットが目立っている。ちょっとビンテージ風の70年代くらいの古着風のチェック柄ジャケットなども注目したい。スプリングコートでは、ガウンまたはロングカーディガン風に、あまりかっちりとしたシルエットではないものや、コーディングコットンのステンカラータイプなどのベーシックなものも人気がある。またデニムのアウターでは、ホワイトデニムのGジャンと、ブラックデニムのテーラードなど、ブルーデニム以外のものが新鮮である。さらに、ボトムでも柄ありのタイプが登場しており、カモフラージュやペーズリーのゴアパン(バリ島産などのストレッチ素材のパンツのことで、履き心地が楽なので、クラブで踊るときなどに着用される。ゴアの意味は、インド南西岸のゴアという州に由来するともいわれている)なども注目したい。
(写真1〜4)


先月の渋谷
2005年2月渋谷
2005年3月原宿
2005年2月銀座
2005年2月代官山

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