ユーゴスラビア 
             TERUO MATSUBARA    

↑上写真  2000年10月のユーゴ民主革命  

 

   1990年12月 ――― ミロシェビッチがセルビア共和国の大統領に就任する。

  1991年6月 ――― スロベニア、クロアチアが旧ユーゴスラビア
             からの独立を宣言する。 
       9月 ――― マケドニアが旧ユーゴスラビアからの独立を
             宣言する。
  1992年3月 ――― ボスニア・ヘルツェゴビナが独立を宣言す
る。 しかし、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、この後、1995年まで独
立をめぐって内戦状態が続く。 ユーゴスラビアはこの内戦に介入
し、虐殺を行い、国際非難を浴びた。
 

   1992年4月 ――― セルビアモンテネグロが、新ユーゴスラビアを樹立する。

 こうしてユーゴスラビアは、かつて6つの共和国で構成されていたが、次々と独立していき、新ユーゴは、セルビ
アとモンテネグロの2共和国で構成されることになった。
   1997年7月 ――― ミロシェビッチ・セルビア共和国大統領が、ユーゴスラビアの大統領に就任する。

  1999年になると、セルビア共和国内のコソボ自治州でアルバニア人が独立を求める動きを強めた。

   1999年3月 ――― ユーゴスラビアがコソボに関する和平案の受け入れを拒否する。 
 NATOが、ユーゴ空爆を開始する。 こうしてコソボ紛争は激化したが、同年6月、コソボ自治州からユーゴ軍
は撤退することになり、国際治安維持部隊が展開することになった。
 モンテネグロでも連邦離脱の動きが強まり、連邦は解体の危機にさらされている。
  
 コソボ紛争に関しては、『 コソボ自治州で起きていること 』のサイトに詳しい説明があります。
 

 

【 東欧最後の独裁国の崩壊 】

   2000年9月24日 ――― ユーゴスラビア大統領選挙の第一回投票が行われる。 
 選挙の結果は次の通りだった。
   コシュトニツァ・・・48%、ミロシェビッチ・・・40%
 二人とも過半数に達せず、10月8日に決選投票を行う
ことになった。  敗色濃厚となったミロシェビッチは、憲法
裁判所を通して選挙無効を訴えた。
   10月5日 ――― ユーゴで民主革命が起こる。
 ミロシェビッチ大統領の即時退陣を求める野党支持者が
ベオグラードで数十万人規模の反政府集会を行った。
 
   上写真は、野党支持者が連邦議会前で大規模集会を開いた時、警察隊が
催涙ガスを放ったものだ ( 10月5日 )。 国営放送ビルも占拠し、政権をとっ
たことを宣言した。
 セルビア国営放送は、ミロシェビッチの10年間、報道の自由を奪われてい
た。 彼が政権につくと、彼を指示する幹部・記者が次々と送りこまれ、大統領
を批判する者は左遷・退職に追い込まれたという。  民主革命が起きた10月
5日夜、群衆がセルビア国営放送局に突入し、建物が燃やされた。
 野党連合のコシュトニツァ新大統領を宣言した。
 ヨーロッパ最後の独裁政権崩壊を意味する歴史的事件である。
 ← 左写真は、連邦議会によじのぼって旗を振る野党支持者(10月5日)
  
 10月6日、ミロシェビッチ大統領
は、大統領選挙での敗北を認め、
退陣を表明した( 左写真 )。 
  これにより、ユーゴスラビアを強権
支配してきたミロシェビッチ政権は
幕を閉じた。
              右写真 →
     新大統領のコシュトニツァ

 

   2000年12月 ――― セルビア議会選挙が行われる。
 コシュトニツァ氏の支持母体であるセルビア民主野党連合( 18政党で構成 )が、全議席の3分の2を占める
勝利を収めた。 ミロシェビッチ率いる社会党は得票率13%にとどまった。
   2001年3月 ―― ユーゴのミロシェビッチ前大統領が逮捕される。
 特殊部隊が自宅に突入した。 容疑は、在任中の不正蓄財などの経済犯罪の他に、野党政治家らの暗殺教
唆などである。

 

 

【モンテネグロ独立】

 1990年代後半から、モンテネグロでは独立の動きが強まった。 EUは、独立紛争に発展するのを恐れ、
新国家づくりに積極的に介入した。 モンテネグロは通貨統合に参加し、通貨はユーロとなった。 税や法律も
セルビアとは別のものを整えてきた。 モンテネグロが独立を選んだのも、多民族への弾圧で国際社会から非難
されたセルビアと離れた方が、EU加盟などへの早道と考えたからといわれる。
   2003年 ――― 新ユーゴの国名が「 セルビア・モンテネグロ」 となり、ユーゴスラビアの名前が消える。
   2006年5月 ――― モンテネグロの国民投票の結果、独立賛成が55.5%を占める。
        6月 ――― モンテネグロは正式に独立を宣言する。

  

 

【コソボ自治州独立宣言】

 コソボ自治州は、1998年に武力衝突が激しくなり、1999年から国連が一時的に治めていた。
   2008年2月 ――― コソボ自治州が独立を宣言する。
 アメリカやイギリス、フランスなどEU加盟27国中17ヵ国は独立を認めたが、セルビアやロシアは独立に反対
している。