アメリカの大統領 

 

 大統領になるための条件は?  それは ――― 、 
  1) 出生がアメリカ人で、アメリカ国籍を持つ   2) 35歳以上   3) アメリカに14年以上在住している
の3つである。 移民の人は、州知事にはなれるが大統領にはなれない。
 任期途中で大統領が死亡したり辞任した場合は、副大統領が大統領に昇格して残りの任期を引き継ぐ。 副大
統領の次は下院議長、国務長官の順番に大統領継承権がある。

 

 大統領は、国民が大統領選挙人を選出する間接選挙で選ばれ、議員との兼職が禁止されている。 連邦議会
には責任を負わず、国民に対してのみ責任を負う。 また、議院内閣制ではないので大統領は連邦議会の信任
を必要としない。 大統領は連邦議会から不信任されることはなく、大統領にも議会の解散権がない。

 

  アメリカ大統領の選出方法は 『 アメリカの大統領はこうして選ばれる 』 
  のサイトに、説明があります。

 

 ただし、大統領といっても、全権を握るアメリカのような例もあれば、フランスのように外交は大統領、内政は
首相というように役割が分担されている国もある。 また、ドイツのように、政治権力は首相が握り、名目上のリー
ダーとして大統領がいる国もある。 国によって大統領の政治上の地位も異なってくる。

    ※ アメリカ大統領の給料  計 290,000ドル ( 年俸 200,000ドル  手当 90,000ドル )

    ★ 日本の知事クラスが年棒 2909万円

 

 

Q 大統領はどんな権限を持っているのか?

 ● 行政府の長であり、軍の最高司令官である。 
  ――  日本含め世界27ヵ国に 170万人の軍隊がある。
   大統領は、各省( 国務省・国防総省・財務省など )のト
  ップで、大統領は、各省の官僚をすべて任命できる。 
   大統領が代わるたびに2000人くらい代わる。 交代
  した人は失業し、職を探さなくてはならないが、ほとんど
  の人は、弁護士など元の職業に戻る。
            日本の防衛省にあたるアメリカの国防総省 ⇒
             ★ 上空から見ると五角形をしているので、ペンタゴンと呼ばれている。

 

 ● 条約締結権。  
 ● 法律案の拒否権を持つ。   ※ 大統領に拒否権が認められているのは条約ではなく法律案である。
      議会に対する法案提出権はないが、立法や予算の審議を勧告できる教書送付権がある。  議会が
     可決した法律案への署名を拒否して、議会に送り返せる拒否権をもっている。 ただし、大統領が拒否
     権を使っても、両院が3分の2以上の多数で再議決すれば、法律案は成立してしまう。
 ● 核のボタンを押す最終決定権をもつ。          
      ボタンは1つだけでなく、大統領のは最初の鍵をあける暗号である。 発射ボタンは、特別なカバン
     ( ブラックボックス ) の中に入っていて、24時間いつも大統領のそばに、カバンを持った人がいる。  
     このカバンには、核兵器使用以外にも緊急事態に対処するためのマニュアルが入っていて、ジョギング
     中もお付きの方が持参する。  

Q アメリカの大統領と日本の首相はどこがちがうか ?

  アメリカ大統領の選出方法は 『 アメリカの大統領はこうして選ばれる 』 
  のサイトに、説明があります。

 

  日本の首相     アメリカの大統領  
( 選ばれ方 )
 国会議員の中から、国会で選ばれる。
 国民が首相にしたい人とは一致しないこ
とが多い。
( 選ばれ方 )
 国民が大統領選挙人を選び、大統領選挙人が大統領を選ぶと
いう間接選挙であるが、国民の意思で選ばれる。
 国会に座席がある。 
 連邦議会の議員である必要はなく、議会にあまり出席しない。
 議会から不信任を受けることがある。
 議会 ( 衆議院 )を解散できる。 
 議会から不信任を受けることはない。  
 議会を解散する権利はない。
  議会に法律案を提出できる。
  議会に法律案を提出できない。 議会に教書を送って必要な
 法律を作るように促すことはできる。  
  また、議会の作る法案に対する拒否権を持っている。
  日本国憲法第65条には 「 行政権は
 内閣に属する 」 となっている。
  合衆国憲法第2条に 「 行政権は大統領個人に属する 」 と
 ある。  

 

   大統領と首相はどうちがうのか?
     『 大統領と首相のちがい 』 のサイトにも詳しい説明があります。

 

  アメリカの大統領はすべての官僚を指揮する権力構造になっている。  各省の長官ばかりでなく、その下の
 幹部も任命する。 これに対して、日本の各省庁の官僚を指揮するのは各大臣である。 その大臣を指揮する
 のが首相で、間接的にしか官僚を指揮することはできない。      

 

日本は議院内閣制

  議会で選出される首相によって内閣が組織され、議会の信任にもとづいて存立する。 内閣と議会の信任関係
 がくずれた場合、内閣が不信任されれば、内閣は総辞職するか衆議院を解散しなければならない。
  首相および内閣(与党)と、国会の多数派が同じ政党なので、行政が必要とする法律が国会でスムーズに認め
 られ、国会が反対することはない。 しかし、アメリカでは、大統領が連邦議会の議員とは別々に選ばれるため、
 議会の多数党と大統領が所属する政党が一致しない場合もある。 

教書とは?

  大統領には法案提出権がなく、そのため教書の形で議会に対して望ましい政策や予算などの勧告を行う。
 一般教書、予算教書、経済教書は三大教書とよばれる。  一般教書とは、大統領が毎年1月下旬に上下両
 院で読み上げるメッセージのことである。  内政・外交など国家の状況を要約し、政府の基本政策を説き、
 議会に対して今後の具体的な立法を要請する。  法律を作るのは議会の仕事なので、大統領は教書を通じて
  「 こういう法律を作ってほしい 」 とお願いするしかない。 議会の多数党と大統領の所属政党が一致するとは
 限らないので、議会と仲良くしないと法律は作れない。 また、大統領が拒否権発動の時、議会に送るメッセー
 ジは特別教書とよばれる。   

大統領の弾劾

 大統領が重大な罪・過ちを犯したと認められた場合に限り、議会は、上下院それぞれ3分の2以上の多数によ
って大統領を弾劾(ダンガイ)し、罷免することができる。

 

 

【大統領に関する話題】 

 ボーイング707を定員100名に改造した大統領専用機の名
称が 「 エアフォースワン 」 。 機内には、大統領が通常の仕事
をするのに必要なものがすべて整っている。 世界各地の公館や
軍といつでも連絡がとれ、情報が得られるように、電話85台、
テレビ19台が設置されている。 また、シャワー室、医者の待機
する部屋、映画を見る部屋などもあり、放射能の影響から守られ
ているしくみになっている。  「 空飛ぶホワイトハウス 」 とも呼  
ばれる。  

 

 大統領には特別の警備員( シークレットサービ
)がつき、爆発にも耐えられる専用車もある。
 シークレットサービスは、1865年の南北戦争
中、南部の通貨偽造に対抗するため、北部の秘
密情報部として発足、財務省の職員だった。
 1901年、マッキンレー大統領が暗殺される
事件が起こると、大統領警護がシークレットサー
ビスの職務に加わった。 
 2001年に同時多発テロが起こると、業務再編
が行われ、現在、シークレットサービスは財務省
から国土安全保障省に移管した。
                                               ↑ オバマ大統領のシークレットサービス
 現在は、@要人警護、A偽造通貨の捜査、Bテロの捜査、C科学捜査、などいろんな危機に対処するための
仕事をしている。 大統領の訪問先では、事前にリストアップされた暗殺の動機を持つ可能性のある人物や精神
異常者などの監視を行っている。
 シークレットサービスは銃を携帯し、防弾チェックを着用している。 サングラスをかけているのは、警備上、ど
こを見ているかわからないようにするためと、大統領の行くところ、カメラのフラッシュがたかれるので、目がくらま
ないようにするためである。

 

 大統領の住居兼仕事場がホワイトハウス右写真 )である。
家賃は無料であるが、食費などは自費である。
 ホワイトハウスには官僚とは別に民間出身の大統領専属スタ
ッフが100人以上いて、相談相手やアドバイザーになっている。
 3階建てで、2階の一部と3階が大統領の居住スペースで、残り
は仕事部屋。 部屋の総数は132もあるという。 洗濯・掃除・買
い物・料理はすべて使用人がしてくれる。 
 レーガン元大統領のナンシー夫人は 「 大統領がスーツを脱ぐと
さっと片づけられ、クリーニングに回された。 ベッドのシーツは
ちょっとうたた寝しただけで取り替えられた。 」 と驚いている。  

 

 大統領の山荘「 キャンプデービッド 」は、アメリカの外交に欠かせない場所である。 ワシントン郊外の避暑地
にあり、 各国の首脳を招いて、くつろぎながら会談する。 「 デービッド 」は、1953年にアイゼンハワー大統領
が孫の名前をとってつけたもので、政府の施設だが、個人的な命名がいつの間にか定着した。 

 

 

【大統領は危険な仕事か ?】 

 歴代大統領で暗殺された大統領は4人いる。  リンカーン(16)、ガーフィールド(20)、マッキンレー(25)、ケネディ
(35)の4人である。  また、暗殺未遂=狙われた大統領は10人いる( そのうち4人死亡 )。  
 歴代の大統領のうち、1/4が狙われ、 1/10が死亡する計算になる( 42代のクリントンまで )。
 
 レーガン大統領狙撃事件の時は、側近のブレディが重傷を負った。  それがきっかけで銃取締り法が検討され
るようになり、その法律は彼の名前をとって、ブレディ法という。

 

    『 ケネディ大統領の暗殺 』 のサイトに、暗殺に関する詳しい説明があります。

 

 

【こんな大統領がいた!】 

 レーガン大統領( 1981年就任 )は映画スターから大統領になった。
 歴代の大統領でファーストレディをずっと持たなかった大統領は、史上1人だけで、南北戦争直前に就任した
ブキャナン大統領( 1857年就任 )である。 彼には、婚約者を自殺で失うという悲しい過去があった。
 選挙を経験せずに大統領になったのがフォード大統領( 1974年就任 )である。 下院議員だった1973年に
当時の副大統領が脱税の疑いで辞任したため、急きょ登板した。 さらに、翌1974年には、ニクソン大統領が
盗聴事件の責任をとって辞任したため、フォード副大統領はそのまま大統領に昇格した。 フォード大統領は、
1期で落選し、2006年に死去した。 
 また、アメリカの大統領は、途中で亡くなった人をのぞき、全員が任期をまっとうしているが、ニクソン大統領
けが例外だ。 ニクソン大統領は、自らの再選を確実にするために、対抗する民主党の本部に盗聴器をしかけよ
うとしたうえ、事件をもみ消すために工作した。 疑惑を議会で追及されそうになり、1974年に大統領を辞任し
た。