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文芸学部の山本聡美教授が、平成27年度(第36回)上野五月記念日本文化研究奨励賞を受賞しました。

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2016年3月10日
受賞理由「「九相図」をめぐって 仏教観想から無常観へ」

 公益信託上野五月記念日本文化研究奨励基金が主催する同賞は、上野五月氏の寄付に基づき、日本書誌学の大家・川瀬一馬氏によって基本理念がつくられたもので、日本文化(歴史・美術・芸能・国文学など)の基盤を支える研究や活動を奨励するために設立された。資料や文献を用いた基礎研究に従事する者や、研究基盤の整備に功績のあった司書・学芸員に与えられる。
 山本教授は、これまで九相図(くそうず)に関する作品調査を重ね、下記の出版においてその成果を発表してきた。今回の受賞は、それらの取り組みが総合的に評価されたものである。九相図(くそうず)という、仏教の不浄観(ふじょうかん、肉体の不浄なありさまをイメージする修業)に源流のある絵画が、中世日本においては、世の無常を説く主題ともなり、説話文学・漢詩・和歌などとも結びついて重層的な意味を獲得した歴史を、現存作品や文献を通じて丹念に解き明かした。

共著『国宝 六道絵』(中央公論美術出版、2007年)
共著『九相図資料集成 死体の美術と文学』(岩田書院、2009年)
単著『九相図をよむ 朽ちてゆく死体の美術史』(KADOKAWA、2014年)