共立女子大学・共立女子短期大学

クリックでメニューが開きます

家政学部[建築・デザイン学科] 家政学部[建築・デザイン学科]

取り組み・プロジェクト紹介 一覧へ戻る

取り組み・プロジェクト紹介 詳細

更新日:2017年08月09日

共通

子どものまち・いえワークショップ提案コンペ

子どものまち・いえワークショップ提案コンペ概要

 家政学部 建築・デザイン学科の高橋ゼミナールが毎年参加している、日本建築学会子ども教育支援建築会議子ども教育事業部主催の親と子の都市と建築講座「第7回子どものまち・いえワークショップ提案コンペ」に、各班5名ずつの4班(うち1班は4年生・院生グループ)で今年も応募・参加してきた。

 平成29年度ゼミ発足から応募締め切りである2017年6月6日(火)まで約1か月間、昨年度のワークショップでの経験を通して意見を出し合い準備をし、プレゼンボードをまとめて提出、その後の当日の発表会・公開審査会にて懇親会まで参加し、各班受賞には至らなかったが、さまざまな経験と審査員からの講評を持ち帰った。


プレワークショップについて

 平成28年度のゼミナールにおいて、日本建築学会子ども教育事業部会企画『けんちく広場–こどものけんちくワークショップ−』開催に伴い、共立女子大学・高橋ゼミナールの「にょきにょきトンネル」を含む3つの団体のワークショップが企画された。平成28年度のゼミナール生でもあった現在の4年生が企画の中心となり動いていたが、現ゼミナール生の私たちは、平成29年度ワークショップ提案コンペに繋がるよう、当日の補助スタッフとして参加した。


企画について

「けんちく広場—子どものけんちくワークショップー」

■主催:一般社団法人日本建築学会 子ども教育支援建築会議

■企画:子ども教育事業部会 各企画代表‐丸谷耕太〈金沢大学〉・高橋大輔〈共立女子大学〉・渡辺由之

■日時:2017年2月19日(日)13:00〜17:00(受付12:30)

■会場:建築会館イベント広場/ギャラリー(港区芝5−26−20)

■対象:小学生とそのご家族

■参加費:無料

■備考:本企画に関する展示をワークショップ開催後建築会館ギャラリーにて行う

■目的:建築設計における「完成の喜び・嬉しさ」とは――そんな建築設計のはじめの一歩として、子どもたちにワークショップを通して感性をフルに使ってもらう


「にょきにょきトンネル」について

■目的

①チームワークを養う

・グループで協力して1つの作品を完成させる

・1人では味わうことの出来ない達成感を感じてもらう

②空間づくりの楽しさを感じてもらう

・平面から立体に起こす面白さ

・小さなものを繋げて、大きな作品にするワクワク感を味わえる

・装飾で自分の個性を表現できる

■内容

 ユニットに対して子ども3~5人のグループを作り、「てんかいさん」というキャラクターに扮したスタッフが加わりサポートし、ダンボールでトンネルを作成、装飾し、完成したトンネルを繋げて遊ぶ(図1)。

■活動を終えて

・つくるのに夢中で他の企画に移る子が少なく、他の企画から移ってきて最後までトンネルをつくる子が多かったので、3つの企画の中でも最も参加する子どもたちが多く、盛り上がっていたように感じられた。材料の使い方やトンネルの装飾デザインがかなり凝られていて、予想していた以上に子どもの想像力・発想力が柔軟であることに驚いた(図2)。

・今年度のコンペの企画内容を考えるにあたって、とても貴重な経験になった。


  

(左=にょきにょきトンネル イメージボード/中央=図1_実際にできたトンネル/右=図2_当日のワークショップの様子)


「第7回 子どものまち・いえワークショップ提案コンペ」

■主催:一般社団法人日本建築学会 子ども教育支援建築会議

■企画:子ども教育事業部会

■日時:2017年6月17日 (日) 

■会場:建築会館イベント広場(港区芝5丁目26番地20号)

■形式:ポスターセッション形式で各グループ代表者2名が3分ずつ発表(必要に応じて模型などの資料を持参可能)

■審査委員

 山梨知彦 (建築家、日建設計常務執行役員) ※今年度審査員長

 植田実(編集者、建築評論家)

 中津秀之(関東学院大学工学部建築学科 准教授)

 角舘政英 (照明家、ぼんぼり光環境計画代表)

 遠藤幹子 (建築家、マザー・アーキテクチュア、office mikkiko)

■参加グループ数:全24グループ

■備考:2017年6月10日(土)~17日(土)まで全グループのプレゼンボード及び模型などの資料の展示を建築会館ギャラリーにて行う。

■企画条件について

・応募対象:各班5名以上からなる学生団体

・企画条件:テーマは特に絞らないが、『まち・いえ』すなわち住環境にかかわる企画とすること

・企画実施日:2017年秋頃の土曜・日曜・祝日のいずれかの日程で行うこと(実施日は審査会後に調整を行う)

・想定実施場所:東京近郊とすること

 

(左=図3_説明風景/右=図4_実施報告風景)


提案ワークショップの例

(1)「ABCity」について

 1班:石井・金子・島崎・鳥飼・綿貫

■目的

 子どもたちにただ遊んで楽しむだけでなく、ものを作りながら建築に触れ合い、そして興味を持ってもらい、学びながら企画を楽しんでもらう

■内容

・事前に決められた6つの英単語を学び、英単語が書かれたカードを引く。単語の意味に合わせて、建物をつくる。

・完成した建物を並べ、街を作った後、街の中で遊びながら自由に装飾する。

・作ったアルファベットは文字全体だけでなく、引いた単語にあたる部分、例えば右記の写真(図5)のように「Roof」を引いたら、作った文字の屋根にあたる部分に、特に力を入れて装飾してもらう。そのことで、建築部位の名称、英単語、創造性を学ぶことができる。

■材料

 ダンボール 114枚 / カラーセロハン10セット  

 モール1セット / 絵の具4色×6

 ネット1つ / 折り紙2セット

 カラーペン6セット / ダンボールカッター12本 / バケツ2つ

 木工用ボンド(180ml)×12本 / ハサミ6本 / 雑巾(3枚入)2セット (予算98,674円)

■講評

・初めの段階で文字は切り抜いてあるのか。

 → 子どもたちに切り抜かせた方が自由にやる。

   また4面で建てるだけではなくて、大人では想像できないような、例えば斜めにして滑り台みたいするなど、考えが生まれて面白いのではないか。

・何故アルファベットなのか、他のひらがなとかではダメなのか。

 → 英語と建築 今まで学んでいなかった2つの側面を学ぶことで、子どもたちの中でインパクトを持たせることができて、記憶に残りやすいと思う。

・装飾はダンボールだけで、プールの床に道を描いたりして、街はつくらないのか。

 → 作った建物だけではなくて、もっと床とかプールの側面にも装飾した方が、より街っぽくなって更に面白い味が出るのではないか。

■反省と感想

・1度目の審査で上位10位以内に入ることができたが、その後の審査で落ちてしまった。

 あと少しのところまでいけたため、ひょっとしたらという気持ちもあり、今回の結果はとても悔しかった。

・最優秀賞、優秀賞に入ったものはどれもワクワクとドキドキを大切にし、子どもの視点を的確に捉えていた。

 本当に子どもにとってどんなことが楽しいのか、どんなことを考えて動くのか作るのかを子どもの視点で考え、意外性などをもう少し突き詰めるべきだった。

・模型が子どもの作るクオリティーではないと言われ、もっとどんな風につくるのか子どもの立場になって調べることが大切だと思った。

 

(左=図5_当日用いた模型/右=図6_「ABCity」プレゼンボード)


(2)「MONSTER TOWN」について

 2班:岩井・石田・大山・新道・山野

■コンセプト

 みんなの街にはモンスターがいっぱい!モンスターを見つけて自分オリジナルのモンスターにしよう!

 商店街の人やグループのお友達と協力してボスを倒し、敵グループより先に自分たちの陣地を広げろ!!

■目的

 地域の方々とコミュニケーションを通じ、街を知り、 仲間と協力し合ってチームごとの競争心を高める

■内容

<step1. モンスターを探す>

 1グループ5人×3チームを作り、街に出て、壁・床・地面などの色々な模様や傷の写真を撮った後、集めた写真をモンスターに見立てて色を塗り、とんとん相撲の人形にする(図7)。

<step2. 陣地を広げる>

 クイズ(例:野菜が売っていて緑のお店を探せ)を解き、商店街の周りにある店などにあるバトルポイント(下記参照)を探す(分からなければ、商店街の人に聞くことも可能)。

 その後、各バトルポイントにいるボス(スタッフ)と、自分で作ったモンスターで、とんとん相撲をし、勝ったらそのバトルポイントを陣取りができる。

 自分のグループのモンスターを配置し、より多くボスに勝って陣地を広げたチームの勝ちとなる。

▷バトルポイント設置場所(8ヶ所)

(実施場所を蒲田キネマ通り商店街としたときの例)

■材料

 紙コップ20個×2 / クレヨン3セット / 色鉛筆3セット / 色ペン3セット

 ハサミ6個 / のり6個 / セロハンテープ3個 / 折り紙100枚×3

 セロファン紙30枚×4 / すずらんテープ3色 / マスキングテープ10個

 カラーモール10本×5 / 机4つ / ダンボール10箱 / カメラ3台

 フィルム1箱(予算70,000円)

■講評

・手順がわかりにくい

・ゲーム性が高くて、地域の人とそこまで関わりがない

・モンスターではなくて顔でもよかったのではないか

■反省と感想

・審査員の方に質問されてから、地域の人との関わりが薄かったかもしれないと気づき、もっと地域に密着した手段も考えられたと思った。

・手順が2回に分かれているため。プレゼンボードの文章だけでは伝わりにくく、解説を求められることが多かったが、実際に作った模型を一緒に見せたことでその分伝えられたところもあり、模型をつくってよかったと思った。

・子どもたち中心に考えすぎてしまった故に、ゲーム性が高すぎてしまい、内容が少し複雑になってしまった。

 

(左=図7_とんとん相撲の人形/右=図8_「MONSTER TOWN」のプレゼンボード)


(3)「作って!削って!家具にしよう!」について

 3班:板橋・佐々木・伊達・日熊

■概要

 150角、300角、450角の立方体を組み合わせて900角の立方体をつくってもらい、すごろくを使って削っていき、自分たちのオリジナル家具をつくってもらう

■目的

・子供たちが協力して考え、作ることで建築に必要なものづくりの基本を知り、達成感を味わえる

・楽しんでもらいながら学ぶことができる

・これを通してコミュニケーションの場となり、新たな繋がりが生まれる

■材料

 ダンボール 120サイズ×20枚 / ダンボールカッター ×21本

 マジックテープ 25m巻き×4個 / ガムテープ ×20個 / ゴミ袋 ×45枚

 8色カラーペン ×6個 / 画用紙 / ハサミ ×15本(予算40,784円)

■内容

<step1. 立方体を作る>

 1チーム15人のグループを3つつくり、チームごとに150角、300角、450角の立方体を作る。

<step2 .立方体を強くする>

 作った立方体が壊れないようにする方法を、子どもたちで考えてもらう。そして実際に補強してもらう。

 (例:立方体の中にダンボールを×マークにつくる)

<step3. 立方体を積み上げる>

 150角、300角、450角の立方体を組み合わせて900角の立方体を作る。(図9)

<step4. すごろくをして家具を作る>

 作る家具・削る立方体の個数が書かれているすごろくをし、止まったマスの家具をStep3で作った900角の立方体から、指定された個数の立方体を削って作る。ゴールしたら自由に色ぬりしてもらい、自分たちだけのオリジナル空間が完成。

■講評

・タイトルがわかりにくい

・内容がプレゼンボードを見ただけではわかりづらい。

 → 簡潔にまとめようとしすぎていた部分があり、もう少し細かい説明部分を増やすべきだった。

   特にすごろくに関してはあまり伝わっていなかったのでそのすごろくの例をプレゼンボードにものせた方がわかりやすくなる。

   ゴールしてから色ぬりをするということもあまり伝わっていなかったので、ゴールしてからどうするのかをプレゼンボードにしっかり加えておく。

・ダンボールのサイズはなぜ規格サイズではないのか?

 → ダンボールの規格サイズに合わせて考えて作った方が良いのではないか。

・マジックテープはいるのか?

 → 全て貼らなくても良いのではないか。模型の見栄えもあまり良くない。

■反省と感想

・子どもたちによって考え方はそれぞれ違うということに改めて気付かされた。

 例えば、すごろくで立方体を削って「椅子を作れ」というコマに入ったら7歳の子どもからしたら椅子になるかもしれないが、3歳の子どもからしたらその削った空間が机になるかもしれない。削る立方体の数もそこから作る家具もコマで決まっているが、子ども達の考え方によって無限の面白さがあるということを発見できた。子供達の柔軟な考え方は無限の可能性を秘めているということをこのワークショップを通して感じた。

・自分たちの考えた内容が伝わっていない部分が多かった。

 簡潔にまとめることも大事なことだが、それで考えたことが伝わらなくなってしまうのはもったいない。何を使って何をするのか、それを細かく把握してまとめた方が良いと感じた。

・今回のコンペ案のために模型、すごろくのコマを作成してプレゼンボードの説明で足りなかった部分をこの2つで伝えることができた。

 模型は立方体を作ることからだったため、とても大変だったが、達成感があった。模型は色味がないのでゴールして色ぬりした場合の立方体の模型も作った方が良いと感じた。

・受賞には至らなかったが、審査員の方がとても親身になって発表を聞いてくださって、嬉しかった。他の学校の作品を見ることができ、自分にはないようなアイデアや工夫を鑑賞することもできたのでとても勉強になった。

 

(左=図9_Step3.の模型/右=図10_「作って!削って!家具にしよう!」のプレゼンボード)